神社仏閣用麻製品を調製する京都・山川とのご縁から2015年3月にできた国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】。(日本初の国産精麻でできた輪飾り。さぬきいんべ調べ)
これをより現代風にとの思いで生まれたのが朱色版でした。朱色は神社、巫女の緋袴をイメージして採用したものです。
同じ時期に京都・祇園祭の山鉾に藍染めの精麻がつかわれていることを知り、その後、藍染めのしめ縄をと2016年秋に藍染め版が完成。

それから少し時間が空きましたが、2020年にまず精麻の陰陽五行の五色(きなりを含む)をと茜染め(赤色)、ざくろ染め(黄色)、本藍+ざくろ染め(緑色)、本藍+茜染め(紫色)の精麻が準備できるようになったため、翌年に茜染め版、翌々年にざくろ染め版の【神居 和かざり】が完成いたしました。


先日、「本藍+ざくろ染め(緑色)のしめ縄があったらいいと思います」とお客様が言ってこられました。
草木染め「五色」〔藍染め(紺色)、茜染め(赤色)、ざくろ染め(黄色)、本藍+ざくろ染め(緑色)、本藍+茜染め(紫色)〕の【神居 和かざり】はずっと頭にあったため、即座に【神居 和かざり】のそれが思い浮かびました。そして、本藍+茜染め(紫色)版も。
『梅、桜、藤、桔梗、菊、紅葉。日本人は四季それぞれに移り変わる山野の植物の姿を鑑賞して楽しみ、詩や歌に詠んでその心を表わすとともに、自らの衣裳にもこうした美しい色彩を染めて楽しんできた。これが日本の伝統色である。花や樹の色を美しく染め上げるため、植物の花、葉、樹、根などのどこかに潜んでいる色素を採り出して染めてきたのである。』(「自然の色を染める」吉岡幸雄・福田伝士監修(紫紅社)はじめに~より)
日本人は古くから「万霊(ばんれい)は万有(ばんゆう)に憑依する」といって、世の中のあらゆるものに「神」が宿っていると考えてきた民族です。
一番適切なタイミングで完成すると思っています。