高い周波数まで倍音が出るサヌカイト。香川からお客様で思い出す

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先日、香川からお客様が3名こられました。

そのうちの1人より5月末に電話をいただき、麻製品を見たいとのこと。さぬきいんべはwebショップのみですが、取扱いの麻製品を展示し見ていただきたいと常々思っているところではあります。

3人ともはじめてとは思えない方々(共通の知人が何人かいらっしゃいます)で神様の話、麻の話、讃岐の話等、楽しかったです。

そのうち、サヌカイトの話になり、坂出市の金山のことが出てきました。

数日たって、雑誌ラピタでの打楽器奏者のツトム・ヤマシタ氏とサヌカイト楽器創作者の前田仁氏のインタビュー記事(2002年5月号)のコピーをもっていたことを思い出し、そこから少し書いてみます。

「このカンカン石は、今から約1300万年前、瀬戸内地方の極めて大きな火山活動の際、噴き出した溶岩が急激に冷却されてできた硬質な火山岩の一種です。ドロドロに溶けた溶岩が急激に冷却されると、ガラス質で非常に硬質な岩石ができるのです」(前田氏)

ツトムヤマシタ氏は、京都の真言宗総本山・東寺の食堂(じきどう)にて仏教音楽の研究に没頭していたとき、1986年、徳禅寺の住職・橘和尚から前田氏を紹介され、そこでサヌカイトの楽器を知ることになりました。

その後、前田氏から請われて坂出市金山に出向き、というような出会いだったようです。金山の山頂近くに金山彦金山姫が祀ってあり、そこに登る路の途中にサヌカイト楽器の展示・演奏施設がある「けい(磬)の里」があります。

私も香川在住時にサヌカイトに惹かれた1人で、屋島のお店店頭やその他の場所で見ていました。ツトムヤマシタ氏が作曲し、サヌカイトで演奏された「懐かしき未来」という同氏のアルバムももっています(この「懐かしき未来」の初演が2001年12月、四国遍路文化委員会主催で香川県民ホールだった由)。

楽器としてサヌカイトの特徴のひとつは、その高い周波数まで倍音が出ることで、これもサヌカイトの音の魅力であると考えられています。(サヌカイトの音を測定してみると、たしかに人間の可聴帯域をはるかに超えた100キロヘルツまでも伸びていることがわかるそう)

こられていた1人が「それって、周波数を上げることができるということよね?」と。いま思うと、神様からのプレゼント、香川県でもっとも多く産出されるサヌカイトは神具なのかもしれません。

サヌカイトと麻。なにかできるのではないでしょうか。

 

 

・参考文献

「1300万年の時空を超えた宇宙の音に魅せられた男たち」雑誌ラピタ2002年5月号