今年も4月、京都の水火天満宮と出雲大神宮で「みろく涼香舞」を奉納予定。謡曲仕舞奉納家・一扇様

京都の神社やお寺などで、お能の曲を謡いながら舞う「みろく涼香舞」を奉納されている謡曲仕舞奉納家・一扇様。

昨年につづき、4月7日の水火天満宮(京都市)の櫻花祭と、4月18日の出雲大神宮(亀岡市)の鎮花祭(はなしずめのまつり)で奉納されます。

菅原道真が死後、生前自分を苦しめた藤原時平らに対し、復讐しようと雷火によって次々殺傷し、ついには紫宸殿(ししんでん)にまで落雷、その災禍が天皇にまで及びそうになったため急きょ神として祀ることになりましたが、水火天満宮は、天皇の勅命にて神号を賜り天満宮とし、はじめて道真公の神霊を勧請した「日本最初の天満宮」です。

また、旧暦3月(いまの暦では3月下旬から5月上旬ごろ)は、花が舞い散るのに合わせて災いも飛散すると言い伝えがあり、疫病や厄災の終息を祈る出雲大神宮の「鎮花祭」は平安時代の1025年からつづくといわれています。

両方の奉納とも前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きを使われる予定だそう。みろく涼香舞も日々進化していくとのことで、今年はどんな奉納になるか、楽しみです。(一扇様のブログ「和み文化の風の声」にて事前のご案内ないし報告があると思います)

前天冠・国産大麻(精麻)草木染め五色房付き
前天冠・国産大麻(精麻)草木染め五色房付き

四国で、みろく涼香舞を奉納されることはありますか?とたずねたところ、一扇様いわく「四国でも奉納したいです」と。

ある神社が脳裏に思い浮かびました。2024年の一扇様のテーマは「突破」だそうです。

 

前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きとともに、京都・九頭竜大社にて、みろく涼香舞「西王母」を奉納

暑中お見舞い申し上げます。

7月7日、京都市左京区八瀬に鎮座する九頭竜大社にて、謡曲仕舞奉納家・一扇様が、みろく涼香舞「西王母」を奉納されました。

この神社ははじめて知りました。(九頭竜は箱根神社などで存じておりました)

昭和29年に発祥の歴史の浅い神社で、9回まわるお千度が有名とのこと。ご祭神の九頭竜弁財天大神様は人生を幸いに導く慈悲の女神、商売繁盛、起死回生などにご利益があるそうです。同神社について調べていると、デヴィ夫人も参拝されていました。

 

奉納の様子は、一扇様のブログに紹介されております。

当日は他にグループで、日本神話のイザナギ・イザナミによる国生みからスサノオのヤマタノオロチ退治に至るまでの壮大なストーリーを勇壮な音楽と舞いで奉納されたようです。

なお、一扇様いわく、「『西王母』という曲は、お能の曲には珍しく『ありがたや』からはじまります。この世にすばらしい平和の世が実現したので、それを言祝ぐために3000年に1度しか咲かない桃の花の実を『西王母』という天女が捧げにくるというお話です。理想の世の中がすでにできあがっていることを謡っている曲です。」

『西王母』は平和の世の実現を祝う天女で、舞う一扇様の姿はまさに西王母の天女そのものかもしれません。しかも、頭飾りの前天冠には国産大麻(精麻)の五色房がついております。みろく涼香舞と五色の精麻はピッタリではないでしょうか。

2023年も次々。謡曲仕舞奉納家・一扇様の「みろく涼香舞」今後の奉納予定

何度かご紹介しています、令和の新しい「能」としての「みろく涼香舞(すずかまい)」創始者、謡曲仕舞奉納家・一扇様。

能楽師・井上和幸先生に師事、2009年からお能の仕舞を謡いながら舞う「謡曲仕舞」という新しい舞をはじめ、2022年3月7日の「みろく涼香舞命名披露会」以降、「みろく涼香舞」を京都の神社やお寺などで奉納されていらっしゃいます。

「みろく涼香舞」が多くの人に触れ、大成されてから650年とも700年ともいわれる能楽(世界無形文化遺産)に興味をもっていただく一助になれたら、また、心の平和を感じていただけるよう、本当に平和で幸せな世をみんなが実感できるようにという想いをもって活動されています。

3月に神泉苑、4月には水火天満宮、出雲大神宮、5月に再び神泉苑など、2023年になってからも次々奉納をつづけています。

一扇様の今後の奉納予定は下記のとおりです。(日時などが変更になる場合がございます)

2023年7月7日 九頭竜大社(11時頃より)アクセス 

8月27日 梨木神社

10月21日 出雲大神宮

11月12日 嵐山もみじ祭

11月25日頃 出雲大神宮(紅葉ライトアップ)

詳細は一扇様のブログ「和み文化の風の声」をご覧ください(事前にお知らせがあります)。

なお、一扇様には、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付き神楽鈴・国産精麻五色緒付き【玉翠】(草木染め版)をご活用いただき、また「日本の伝統文化を継承し、光あふれる世界へ」という理念にも共感いただいております。

「三拍子そろう」は、本来は小鼓、大鼓、太鼓(または笛)の拍子がそろうことを言います。このようにふだん何気なくつかっている言葉で能楽からきたものがあります。他に「檜舞台に立つ」、ノリが良いの「ノリ」などもそう。

和の精神、平和への祈りがさらに広がっていきますように。

 

 

 

・参考文献

「謡曲仕舞奉納家 一扇」宮西ナオ子著(シンシキ出版)

前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きをつけ、みろく涼香舞「杜若(かきつばた)」キリを舞う

シテ方観世流の能楽師・井上和幸先生が主宰する「緑幸会」が、5月14日、京都のホテルロイヤルヒル福知山にて春の謡曲・仕舞大会を開きました。

稽古を重ねてきた小学生から99歳までの会員約40人が出演し、素謡(すうたい)や仕舞などを33演目を披露されたそうです。

謡曲仕舞奉納家・一扇様が素謡「西王母」のシテ(能における主役)と、みろく涼香舞「杜若」キリ(※)で出演されました。みろく涼香舞ご存じない方はこちらを。

※仕舞には大概、クセとキリがあり、クセは能の中で一番見せ所があるところで大体は弱い感じの舞 で、キリは能の最後の部分で強い感じの舞が多い。(南山大学観世会「能楽用語いろいろ」より)

今回は後者のみろく涼香舞「杜若」キリで前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きをつけ、扇を手に持ち、舞われた由。(こちらの一扇様のブログで前天冠に杜若を飾り舞う姿が紹介されています)

ご活用いただきたいへんうれしく思います。

「西王母」については一扇様いわく、「『西王母』という曲は、お能の曲には珍しく『ありがたや』からはじまります。この世にすばらしい平和の世が実現したので、それを言祝ぐために3000年に1度しか咲かない桃の花の実を『西王母』という天女が捧げにくるというお話です。理想の世の中がすでにできあがっていることを謡っている曲です。」

西王母はイザナミノミコト。当日は祈りを捧げる心で謡わせていただいたそうです。一扇様にぴったりではないでしょうか。

理想の世の中、ミロクの世が1日も早く訪れますように。

京都・神泉苑の「神泉苑祭」にて、みろく涼香舞を奉納(5月3日予定)。謡曲仕舞奉納家・一扇様

平安京造営から1200年の歴史をもつ京都・神泉苑で5月2~4日「神泉苑祭」がおこなわれます。

江戸時代より前から行われている行事ですが、3日夕刻に、謡曲仕舞奉納家・一扇(いちせん)様がみろく涼香舞「草子洗(そうしあらい)」を法成橋(朱塗りの橋)で奉納されます。

後半は「天花燦燦」という曲を3人で舞うそうです。

 

神泉苑は丹後七姫の1人、小野小町(おののこまち)ゆかりの場所でもあります。小野小町は、古今和歌集の六歌仙としても著名です。

お能には小町にまつわる曲が7曲あります。ほとんどが晩年の小町が主人公ですが、1曲だけ若き日の小町が主人公として扱われている曲があり、それが「草子洗」です。

舞台は平安時代の話です。宮中では、「歌合」という貴族の遊びがあり、2人ずつが選ばれ、それぞれの歌を詠み、優劣を競い合っていました。

小町の対戦相手は大伴黒主(おおとものくろぬし)。彼は才媛の小町に勝ちたいがために策を練りました。事前に小町の私宅に忍び込み、小町の歌を盗み聞きし、万葉集の草紙(草子)に書き入れたのです。

歌会当日、小町が歌を披露すると、黒主は「その歌は古歌を盗作したものだ」と言いがかりをつけてきました。そしてあらかじめ書き込んだ草子を差し出して「小町が盗作をした」と言い、自分を勝利に導こうと謀りました。

疑いをかけられた小町は「そのようなことはない」と申し開き、泣きながら帝に「草子を洗わせてください」と懇願します。

帝は小町の願いを聞き入れ、小町が草子を洗うと、書き足された歌だけが水に流れて消えてしまい、小町が盗作したのではないことが立証され、疑いが晴れました。

一方、黒主は嘘をついたことがばれてしまい、面目をなくし、自害しようと席を立ちましたが、小町は、自分を陥れようとした黒主を許し、「道を志すものは思い詰めてしまうこともある」と言って、慰めました。

ここで黒主の罪は許され、小町は舞を奏し、御代の長久を寿ぎ和歌の徳を称えて、和やかな雰囲気となったという、明るく気持ちの良い展開のストーリーであり、人気の高い舞と謡です。(『謡曲仕舞奉納家・一扇』宮西ナオ子著(シンシキ出版)P76~77より)

曲の最後の詞章は、以下のようになっています。

「大和歌の起こりは 荒金の土にして 素戔嗚尊(すさのおのみこと)の 守り給へる神国なれば 花の都の 春も長閑(のどか)に 花の都の 春も長閑に 和歌の道こそめでたけれ」。

日本は、はじめて和歌を詠んだ素戔嗚尊が守ってくださる神の国。小町の寛容で争わない心、見習いたいものです。この曲は一扇様にとって、謡曲仕舞(※)を2010年にはじめて奉納した思い出深い曲でもあるそう。

※一般の能楽では仕舞と謡の役は分かれており、発表会などでも自分で謡いながら舞うという方法はとられていません。

「神泉苑祭」、出店もあり楽しそうです。

当日の奉納の様子はこちら(5月5日更新の一扇様ブログへ)。

※一扇様には、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付き神楽鈴・国産精麻五色緒付き【玉翠】をご利用いただいておりますが、今回の神泉苑祭では髪に4つの鈴と麻をつけ、指定の前天冠と神楽鈴を使用しての奉納です。〔5月14日に能楽師・井上和幸先生が主宰する「緑幸会」主催の春の謡曲・仕舞大会(京都・福知山)で、上記の前天冠・国産精麻五色房付きを使用し出演されるそうです〕


次々、京都の神社で「みろく涼香舞」を奉納。謡曲仕舞奉納家・一扇様

1月にご紹介した謡曲仕舞奉納家・一扇様

次々、京都の神社で「みろく涼香舞」を奉納されていらっしゃいます。

4月2日は、京都市の水火天満宮様の櫻花祭にて、みろく涼香舞「草子洗」を奉納。仕舞と独吟の奉納があり、能楽師・ 井上貴美子先生、井上須美子先生も仕舞を奉納されたそうです。

境内はしだれ桜が見頃を迎えており、桜の花びらが舞うすばらしい舞台で奉納された由。(一扇様のブログ「和み文化の風の声」に写真あり)

 

4月18日は、亀岡市の出雲大神宮様の鎮花祭にて、みろく涼香舞「杜若(かきつばた)」のクセとキリ(※)をつづけて奉納。

※仕舞には大概、クセとキリがあり、クセは能の中で一番見せ所があるところで大体は弱い感じの舞 で、キリは能の最後の部分で強い感じの舞が多い。(南山大学観世会「能楽用語いろいろ」より)

旧暦3月は、花が舞い散るのに合わせて災いも飛散すると言い伝えがあり、疫病や厄災の終息を祈るこの祭りは平安時代の1025年からつづくとされているそうです。地元住民による京都府登録無形民俗文化財「出雲風流花踊り」のほか、巫女2人による浦安の舞も奉納された由。

一扇様はこの日、奉納する曲に合わせて前天冠に桜の花と杜若を飾っていらっしゃいました。(一扇様のブログ「和み文化の風の声」に写真あり)

一扇様には、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付き神楽鈴・国産精麻五色緒付き【玉翠】(草木染め版)をご活用いただいております。

いつか、みろく涼香舞を生で見たいと思っております。

京都・神泉苑にて3月4日奉納(予定)、謡曲仕舞奉納家・一扇様〔国産大麻(精麻)製品とともに〕

一月にご紹介させていただいた謡曲仕舞奉納家・一扇様が3月4日、京都・神泉苑にて奉納されます。

弘法大師のご請雨千二百年を記念して増運弁財天様、宇賀弁財天様(秘仏)のご開帳があり、その法要後に舞楽の奉納が予定されており、一扇様にもお声がかかった由。

今回はお能の曲以外も予定され、稽古に励んでいるそうです。

詳しくは、神泉苑の弁財天様特別ご開帳(3月3~5日)についてこちらをご覧ください。

なお、どちらの弁財天様もはじめてのご開帳となるとのこと。この機会に弁財天様にご参詣しませんか?

神泉苑は、平安京造営の際につくられ、千二百年の歴史をもつ史跡です。弘法大師・空海が祈雨の際、ご勧請された善女龍王社をまつり、祇園祭の発祥の地でもあります。

神泉苑の境内の池畔にまつられる水神様、増運弁財天様
境内の池畔にまつられる水神様、増運弁財天様の弁天堂

私事ですが、さぬきいんべ創業前、弘法大師のご足跡をたずねて歩いていたことがあります(高野山、御厨人窟、焼山寺山、出釈迦寺奥の院など)。8年前、神社仏閣用麻製品を調製する京都・山川をはじめて訪問した際、直前に知人から神泉苑の話があり、ご縁を感じまず神泉苑へ足を運んでから、山川さんをたずねたことを思い出します。

一扇様には前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きと、神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付き【玉翠】をご活用いただいております。(※当日は屋外で2名で舞う曲もあり、お借りした前天冠と、上の神楽鈴【玉翠】をご使用されたそうです。当日の詳しい様子は、一扇様のブログをご覧ください。動画もあります)

うれしいご報告、誠にありがとうございます。

 

2022年に出版されたお客様の本。そこから垣間見えてくるもの

昨年はお客様の本の出版がどういうわけか相次ぎました。

そのうち下記を拝読いたしました。

「Someday, Somewhere!」宙舞えみり著(幻冬舎)

「ROOTS」松坂ミキ著(文芸社)

「謡曲仕舞奉納家・一扇」宮西ナオ子著(シンシキ出版)

昨年出版されたお客様の本(宙舞えみり様、松坂ミキ様、謡曲仕舞奉納家・一扇様)
昨年出版されたお客様の本(宙舞えみり様、松坂ミキ様、謡曲仕舞奉納家・一扇様)

それぞれ簡単にご紹介しますと、宙舞えみり様の本は、4つの物語からなる小説で輪廻転生が描かれています。(宙舞えみり様は、第1回大麻の麻縄活用コンテストにて特別賞を受賞)

松坂ミキ様の本は、子育ての苦悩からその原因が先祖供養にあることを知った体験をつづったノンフィクション小説です。(本文では触れられていませんが、この過程でこちらにご紹介しましたようにご先祖が香川・誉田八幡宮の創始者、忌部正國と知ることになった由)

宮西ナオ子様は女流能の研究家、能楽博士で、お客様「謡曲仕舞奉納家・一扇」様のプロフィール本をお書きになりました。令和の新しい「能」としての「みろく涼香舞」誕生の経緯が記されています。(ご紹介していますように本の表紙の前天冠は国産精麻五色房付きです)

なお、これらの本は、出版を知った順に上から並べていますが、だんだん核心に迫っているように感じます。核心とは、さぬきいんべの目指すもので、具体的にはキャッチコピーの「日本の伝統文化を継承し、光あふれる世界へ」ということです。

”光あふれる世界”というのは実はこれまでイメージだけで漠然としていましたが、今年になって、病なく、貧困もなく、争いもない人類理想の世界、「ミロクの世」ということに気づきました。これは、一扇様の本を読んだり、ご本人様とメールで交流したりするうちに思い出しました。

鏡に映る姿をみて、自分を知るような感じです。

お客様で本を出版された方がいらっしゃいましたら教えていただけますか?