美しい国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい2024年を迎えませんか

取扱い中の神社仏閣用麻製品を調製する創業120年超の京都・山川製のしめ縄(きなり)をご紹介させていただきます。

まず、国産精麻の大根型しめ縄。大根型は中央部が太くなっております。紙垂付き、紙垂なしがお選びいただけ、下記の牛蒡型とともに神棚はじめ荒神様、玄関などに飾る方が多いです。

国産精麻・しめ縄(大根型)
国産精麻・しめ縄(大根型)

職人が手仕事により製作する美しいしめ縄は「とても立派です。お値段以上の大変素晴らしいしめ縄でした。」とお声をいただくなどたいへん好評で、毎年お求めになる方も徐々に増えていっております。

極上国産精麻に素材をバージョンアップ、サイズを太さ6分(約1.8センチ)×長さ1.5尺(約45センチ)、太さ8分(約2.4センチ)×長さ2尺(約60センチ)、太さ1寸(約3センチ)×長さ2.5尺(約75センチ)の3種類を主にそれ以外の寸法は受注生産とさせていただいております。

そして、しめ縄の一方が細くなっている牛蒡型

国産精麻・しめ縄(牛蒡型)
国産精麻・しめ縄(牛蒡型)

こちらも紙垂付き、紙垂なしをお選びいただけます。(紙垂をご自分でつけられる方は説明を作成しております。こちらを参考にしてください)

 

国産精麻・しめ縄(牛蒡型)紙垂付き
国産精麻・しめ縄(牛蒡型)紙垂付き

しめ縄は1つひとつ縄目がちがいますが、職人がバランスをみて紙垂を取り付けさせていただいております。

牛蒡型の紙垂付きのしめ縄についてお客様いわく、

つやが有りとても美しいです。
国産の麻で丁寧に作られているのが一目で判ります。
職人さんの正直な仕事ぶりが窺えるしめ縄です。
神事により日本文化が伝承されている事を実感しました。
伝統を守る麻栽培農家さんはじめ、職人さん、さぬきいんべさんに感謝です。

 

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】は、現代風にした輪飾りで、付属の麻ヒモで吊り下げることができ、飾る場所を選びません。

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】

 

【神居 和かざり】の紙垂付き(上部についたAタイプ、下部についたBタイプ)も後に加わりました。こちらも人気があります。

国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(紙垂付きAタイプ)
国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(紙垂付きAタイプ)

 

国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(紙垂付きBタイプ)
国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(紙垂付きBタイプ)

※しめ縄【神居 和かざり】をさらに現代風にし、前垂れをなくした朱色版、ならびに藍染め版、茜染め版、ざくろ染め版についてはこちらをご覧ください。

 

どのしめ縄をお選びになりますか?

美しい国産精麻のしめ縄で清々しい新年を迎えましょう。

 

今年も、年末にしめ縄をお届けしたお客様の声が届くようになりました。

昨年に続き、二度目の購入をさせていただきました。
神棚に飾らせて頂いております。
日々平穏に暮らせていますので、神様も気に入って頂けているのかなと思いながら神棚に手を合わせています。
この度はありがとうございました。

 

早速飾らせてもらいました。さすが麻のしめ縄はいいですね。家の神棚もらしくなりました。有り難うございました。

 

箱を開けて、真新しいツヤツヤキラキラの精麻(しめ縄)に、来年はどんな年になるのだろうとワクワクしています!

 

手元に届きました。しっかりと梱包されており
とても気持ち良く受け取りさせて頂きました。
お手紙も丁寧に頂戴し誠にありがとうございました。
年末27日頃に神棚を綺麗に整えてから注連縄を取替させていただきます。

 

申し遅れましたが無事に届きました。また来年もお願いします。

 

しめ縄は麻で作られたものが良いときき、大掃除を終え、飾らせていただきました。麻そのものの美しさに加え、職人の方の手仕事による美しい形に心が洗われます。

 

たしかにお品を頂戴いたしました。
来年は注連縄の無いお正月になるのか・・・とあきらめておりましたが、
おかげさまで気持ちよく、清々しく、新しい年のスタートを切ることが出来ます。

草木染め「三色」の国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】ができるまで

神社の鈴緒やお寺の鰐口紐、しめ縄など神社仏閣用の麻製品を調製する京都・山川とのご縁から2015年3月にできた国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】。(日本初の国産精麻でできた輪飾り。さぬきいんべ調べ)

伝統的な大根型(中央部が太くなった形状)のしめ縄をベースに生まれた現代風の輪飾りです。「神居 和かざり」の名はお客様より公募、命名いただきました。「神様が宿る輪飾り」の意味が込められています。(【神居 和かざり】は付属の麻ヒモで手軽に吊り下げることができ、飾る場所を選びません)

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】

これをさらに現代風にとの思いで生まれたのが朱色版で、精麻の前垂れなしにした形状です。朱色は神社、巫女の緋袴をイメージして採用しました。

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(朱色版)
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】朱色版

 

同じ時期に京都・祇園祭の山鉾に藍染めの精麻がつかわれていることを知り、また神社仏閣用の麻製品の染色は99%が化学染料と聞いたため神具の染色はなんとか自然由来、草木染めと思いまして、その後2016年秋にしめ縄【神居 和かざり】の藍染め版が完成。

国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(藍染め版)
国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】藍染め版

それから少し時間が空きましたが、2020年にまず精麻の陰陽五行の五色(きなりを含む)をと茜染め(赤色)、ざくろ染め(黄色)、本藍+ざくろ染め(緑色)、本藍+茜染め(紫色)の精麻が準備できるようになったため、五色といえばと、化学染料での染色だった神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付きの草木染め版が誕生。翌年に茜染め版、翌々年にざくろ染め版の【神居 和かざり】が完成にいたりました。

国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(茜染め版)
同・しめ縄【神居 和かざり】茜染め版

 

国産精麻・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)
同・しめ縄【神居 和かざり】ざくろ染め版

 

ところで先日、「本藍+ざくろ染め(緑色)のしめ縄があったらいいと思います」とお客様が言ってこられました。

草木染め「五色」〔藍染め(紺色)、茜染め(赤色)、ざくろ染め(黄色)、本藍+ざくろ染め(緑色)、本藍+茜染め(紫色)〕の【神居 和かざり】はずっと頭にあったため、即座に【神居 和かざり】の本藍+ざくろ染め(緑色)版が思い浮かびました。そして、本藍+茜染め(紫色)版も。

梅、桜、藤、桔梗、菊、紅葉。日本人は四季それぞれに移り変わる山野の植物の姿を鑑賞して楽しみ、詩や歌に詠んでその心を表わすとともに、自らの衣裳にもこうした美しい色彩を染めて楽しんできた。これが日本の伝統色である。花や樹の色を美しく染め上げるため、植物の花、葉、樹、根などのどこかに潜んでいる色素を採り出して染めてきたのである。』(「自然の色を染める」吉岡幸雄・福田伝士監修(紫紅社)はじめに~より)

日本人は古くから「万霊(ばんれい)は万有(ばんゆう)に憑依する」といって、世の中のあらゆるものに「神」が宿っていると考えてきた民族です。

 

どの色、染めがお好みです?

国産大麻(精麻)のしめ縄【神居 和かざり】で最高の新年を迎えましょう。

 

神社の末社クラス用サイズの国産大麻(精麻)・鈴緒が完成しました

この度、太さ8分(約2.4センチ)×長さ2尺(約60センチ)の国産大麻(精麻)・鈴緒が完成、納品させていただきました。

サイズは神社の末社(本社に付属する小さなお社)クラス用のもので、一般的な六角桐枠付きの鈴緒としては一番小さいです。

太さ8分×長さ2尺の国産大麻(精麻)・鈴緒
太さ8分×長さ2尺の国産大麻(精麻)・鈴緒

振ってみると、本坪鈴の音も神社の感覚、本格的で小さなお社(家庭)用のミドル鈴緒とは一線を画します。※ミドル鈴緒はミニ鈴緒と神社の鈴緒の中間で「ミドル鈴緒」と命名。

なお、この鈴緒は麻芯に上等なものをつかっており、長持ちするのが特長です。

お客様は神棚の前に設置したそうで、「歴史伝統をこれからもお守りください。麻はいいですね。たいへん気に入りました」とご感想をいただきました。

 

年末年始を迎えるにあたり心得ておきたいこと(2023-2024年)

2023年も残り50日を切りました。

年末年始を迎えるにあたって、3つお伝えさせていただきます。

まず1つ目。大根型、牛蒡型のしめ縄、各種和かざりをお求めの方はさぬきいんべwebショップよりご注文ください。(お電話、メール、FAXでのご注文も承ります)在庫のあるものはもちろん、在庫切れになっている場合や、既製ではない「こんなしめ縄を」という方はできる限り早い日にお問合せ、ご注文いただければ年内お届けが可能です。(ただし、やむをえない理由によりご希望に添えない場合もございます)

※今年もご希望の方に年内にきちんと届くようにと、国産大麻(精麻)しめ縄年内お届け超早期ご予約ページを開設しておりましたが、現在ご予約受付は終了しております。

 

2つ目。「しめ縄は毎年変えた方がいいですか?」とお問合せいただくこともあります。

答えは否。ご予算などに応じて新しくしたらと思います。スーパーで売られているような市販のしめ縄、しめ飾りなら躊躇ないとは思いますが、国産精麻、あるいは稲わら製の職人が手仕事でつくったしめ縄は大切に使いたくなる人も多いのではないでしょうか。

氏子からしめ縄や鈴緒が奉納されている神社では毎年変えてないところも多いです〔それでもすす払い(家庭でいう大掃除)をし紙垂を新しくしたりして新年を迎えているところが多数ですが、神職がしめ縄を手づくりし新しくする様子を伝えるニュースや新聞記事を近年、年末に頻繁に見るようになってきております〕。

※本年もそういった方のために、紙垂の取扱いを開始しております。もし、自分でしめ縄をつくることができるなら、それが一番と思います。

 

3つ目はその根本にある理由です。

日本の神道は黄泉(よみ)の国から帰った伊邪那岐命(いざなぎのみこと)の禊ぎにみられるように「きれいになる」、また「再生」を尊ぶという、言わば「新生」する精神があります。これに付随し、黄泉の国から帰ることを意味するよみがえり(黄泉がえり)という言葉もあります。

また常若(とこわか)といういつも若々しいさまをいう言葉もあります。前述のすす払いや大掃除、お神札、しめ縄などを1年毎に納めて新しくする背後にはこういう意味合いがあります。

なお、使い終わったものは、社寺の境内等で家庭の門松やしめ飾りなどを一緒にはやす(燃やす)正月の伝統行事、どんど焼き(左義長、とうどうさん、地域によって呼び名がちがう)へ。そこで1年の無病息災を祈りましょう。

年越しの大祓も忘れずに。日々の生活の中で気づかないうちに生み出した目に見えない罪穢れをすべて祓い清めて新しい年を迎えます。

新年は1年で一番神様を感じる時ではないでしょうか。その新年を迎える前と、迎えた後。伝統行事は1年を健やかに過ごす先人の知恵です。

 

大年神(おおとしのかみ)は、民間信仰から歳徳神(正月に家に迎えまつる神)と考えられています。

家のしめ縄を新しく掛け替えたり、年神様の依り代(神様の憑依物)としての門松を作ったり、穀物神である年神様に穀物の代表として鏡餅などを供えたりして、新年を迎えます。

・大みそかの来客

ある地方には、「大年(大みそか)の客」という昔話が伝えられています。

昔々あるところに、とても貧しい家がありました。大みそかの夜、その家にたいへんみすぼらしい格好をしたおじいさんが訪ねてきて、一夜の宿を願い出ました。

すると貧しい家の人は、土間にむしろ(ゴザのような敷物)を敷いて、客人をやさしくあたたかく迎え入れ休ませました。翌朝目覚めると、おじいさんの姿は見えず、代わりにむしろの上にはたくさんのお金が置いてありました。

その話は村人に伝わり、神界から年神様が来訪して裕福になったという信仰が広がりました。それ以来、村人たちは毎年、大年神をお迎えするようになったというものです。

毎年お正月を迎えると、ときを司る大年神が来訪することによって人々の命もよみがえり、新たなエネルギーに満ちあふれ清々しく新年をスタートできるのです。『図解 身近にあふれる「神社と神様」が3時間でわかる本』後藤泰弘著(明日香出版社)PP59~60

皆様がいい年末年始をお迎えいただけますようにお祈り申し上げます。

そうだったのか。日本の伝統文化としての大麻(あさ)についておさらい

一番古い大麻の痕跡は、縄文草創期(約1万年前)の鳥浜貝塚(福井県)から麻縄が見つかっており、縄文前期(約5500年前)の地層からも麻縄、編み物、種子も発見されています。

大麻の名は明治時代以降、外来種と区別するためで、江戸時代以前はアサ、またはオ(ヲ)と呼ばれていました。

ここで、日本の伝統文化としての大麻(あさ)についてまとめます。

現在では、下記のようなものに使われています。

・神社のしめ縄鈴緒大幣(大麻)

神道では大麻は神様の印、神の依り代であり、ケガレを祓う神聖な植物とされています。しめ縄や鈴緒、お祓い時に使用する大幣などに利用されています。

国産大麻(精麻)の鈴緒
国産大麻(精麻)の鈴緒

・相撲で横綱が締める綱(横綱)

相撲の土俵入りの際に横綱がつける綱(横綱)は、麻で作られています。横綱はしめ縄の一種で、それを締めることを許された横綱は、肉体的に特別な力が宿るものと解釈されます。

横綱をそのまま小型化した「国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱(雲竜型)」
横綱をそのまま小型化した「国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱(雲竜型)」

・七味唐辛子

麻の実として中に入っており、「麻の実」「生唐辛子」「炒り唐辛子」「芥子の実」「粉山椒」「黒胡麻」「陳皮(みかんの皮)」を組み合わせるので「七味」と呼ばれています。

・松明(たいまつ)

火祭りの松明としてオガラ(皮をはいだ大麻の木質部)が利用されます。岐阜県の神戸山王まつりなどが有名です。

・お盆の送り火、迎え火

お盆の迎え火と送り火の松明としてオガラを用います。また、ナスやキュウリで作った精霊馬の足にオガラを使用します。

・カイロ用の灰

オガラを蒸し焼きにしたものがカイロ灰の原料となりました。使い捨てカイロの出現により現在ではその生産は皆無に等しいです。

・花火の助燃剤

着火が早い麻の炭を花火用の火薬に混ぜて使用することで爆発力が増し、大きな花火を作れます。

・蚊帳(かや)

繊維がもつ強さと、通気や吸湿性に優れているため、大麻が用いられます。

・畳の表地(畳表)の経糸

麻の畳糸を見る機会は少なくなりましたが、文化財級の建物の畳を復元する際に麻の糸が使われることがあります。(収穫した大麻を熱湯で煮てから皮を剥いで乾燥させた皮麻が畳の経糸の原料となります)

・漁網や釣り糸

今日では麻から漁網や釣り糸を作ることはほとんどありませんが、江戸時代や明治時代には漁場で使用されました。

・下駄の鼻緒

下駄の鼻緒の芯縄は、ナイロンなど化学繊維で代用されていますが、高級下駄の芯縄には、現在も麻が使用されています。栃木県日光市でつくられている日光下駄は、竹皮で編んだ草履表は麻で台に縫いつけています。

・建材

茅葺きの屋根材としてオガラが用いられます。軽くて丈夫なことから重宝されました。

・織物

滋賀県の愛知郡一帯は近江上布の生産地として知られています。精麻から麻糸を作る工程はオウミ(麻績み)と呼ばれ、主に女性の手で行われます。糸は糸車で撚りをかけ、整経した後、機織り機で布に織られます。奈良県で生産されている奈良晒の一部にも麻が使用されています。(福井県、石川県、富山県など北陸各県で作られていた麻織物の一部に麻が使用されました)

伝統や格式を重んじる世界では大麻が用いられることが多く、天皇の践祚大嘗祭の麁服(あらたえ)や神御衣(かんみそ)の荒妙などは大麻で作られています。

手績みされた大麻糸
手績みされた大麻糸

・麻の葉模様

伝統的な和柄として人気のある「麻の葉模様」。赤ちゃんの産着から歌舞伎の衣裳、建具の組子細工や東京スカイツリーの天井まで、日本列島に住む私たちが日々の暮らしに取り入れてきた大麻由来のデザインです。

・麻紙

麻引きの際にできる繊維のカスが麻垢(おあか)で繊維分が多く含まれることから紙の原料となります。大麻繊維の紙づくりは、繊維が硬いため、漉く前にていねいにたたいてやわらかくする叩解という工程が大事だそうです。

・弓弦

麻の中でも強靱力に優れ、最も高い品質のものが用いられます。

・手綱や命綱

馬の手綱に使われる他、命綱の強い繊維を必要とする部分に麻が用いられています。マニラ麻などの硬質繊維に比べ、手ざわりがよく、しなやかです。

綱やロープ

神社の鈴緒、お寺の鰐口紐、太鼓や鼓をしばる紐(調べ緒)、能や神楽面の紐、山車用の引き綱などを職人が製作しています。伝統的な音や形状、感触、精神性を求める上で麻は欠かせません。

・凧糸

浜松市や新潟市、相模原市、春日部市などで行われている大凧上げ用に使用されています。麻の繊維の強さと、硬すぎず柔らかすぎずの感触がほかの繊維で表現できないからと思われます。

・結納の友白髪

結納品の1つ「友白髪」に大麻の繊維が使われています。新郎新婦が白い大麻の繊維のように、共に白髪になるまで仲良くするという込め、新郎側から新婦側へ送られます。

・麻種

麻の種子は油に加工されます。また鳥のエサや食用(郷土料理を含む)として利用されます。

 

 

・参考文献

「地域資源を活かす 生活工芸双書 大麻あさ」倉井耕一・赤星栄志・篠﨑茂雄・平野哲也・大森芳紀・橋本智著(農山漁村文化協会)

「大麻という農作物」大麻博物館著(大麻博物館)

大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律案の概要(厚生労働省)

 

 

 

進化をつづける国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒。手打ち本坪鈴8分&1寸仕様も

4月に完成した手打ち本坪鈴付き国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒

このとき手打ち本坪鈴は標準の8分径でした。

このたび、1寸径の手打ち本坪鈴付きのミニ鈴緒が完成いたしました。

国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒〔手打ち本坪鈴1寸(右)と8分〕
国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒〔手打ち本坪鈴1寸(右)と8分〕

お客様が「音で選んだ」という1寸径の手打ち本坪鈴付きミニ鈴緒ははじめてです。音がいい手打ち本坪鈴ですが、比較すると1寸径は深みのある感じ、8分径は軽やかな感じの音がします。

2015年1月から取扱いはじめたミニ鈴緒は当初、汎用の機械成型(プレス)の本坪鈴8分径がついておりました。(機械成型のものも音はいいと思いますが、文章で表現すると、機械成型は体に響く感じ、手打ちのものはハートに響く感じが私はします)

「精麻を身近に感じていただきたい」のコンセプトでつくられたミニ鈴緒はアクセサリーの要素も備えております。手打ち本坪鈴付きは、れっきとした神具です。

「以前、その日の最後の帰宅時に玄関で鈴を鳴らすのが良い、と読んだことがありそのための鈴を探していたら御社のホームページに出会いました。」とご注文をいただいたお客様からこんなご感想をいただきました。

とても素敵な音色です。この時期なのでお正月まで待つつもりでしたが、ワクワクしすぎて待ちきれないので来週の誕生日に使い始めとすることにしました。
本当にいい音色ですね。心が落ち着きます。ずっと揺らして聞いていたいくらいです。

 

機械成型、手打ちの本坪鈴付きミニ鈴緒もどちらもすばらしい製品です。このように少しずつ進化をつづけているのは基本がしっかりしているからではないでしょうか。

他に、京都・山川オリジナルの五色のミニ鈴緒、きなりと藍染めの2色使いなどもできます。ご自分に合ったものをお選びいただきたいと思います。

祝・13周年 さぬきいんべ年末感謝祭(本年も誠にありがとうございました)

2017年から毎年開催させていただいております年末感謝祭。

今回は13周年を祝い、14周年を予祝して、開催させていただきます。(2023年12月31日まで。2024年1月4日に、さぬきいんべは14周年を迎えます)

本年は趣向を変え、しめ縄や鈴緒など、神社仏閣用の麻製品を調製している京都・山川製のオリジナル国産精麻アクセサリー《2トーン》を計10000円以上お求めの方にお1つプレゼントさせていただきます。これは、神道関連物の製作の余材が偶然できたそうで、それを生かすべく手仕事によって1つひとつ生まれました。他にありません。シンプルなつくり。そして職人の遊び心がちょびっと感じられませんか?(年末のしめ縄ご予約の方は別の特別特典をお付けいたします。こちらは11月15日ご予約注文分まで)

京都・山川製の国産精麻アクセサリー《2トーン》(非売品)
京都・山川製の国産精麻アクセサリー《2トーン》(非売品)

本年2023年の秋の臨時国会、11月14日の衆院本会議で大麻取締法の改正案が与党などの賛成多数により可決され、衆院を通過しました。

一般の方や神社仏閣向けに国産の麻製品(藍染め、草木染め含む)がさらに普及、後世にすばらしい麻文化が継承されますように祈念いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

webページからだけでなく、お電話、FAX、メールでのご注文も承っております。

京都・出雲大神宮で「みろく涼香舞」を奉納(謡曲仕舞奉納家・一扇様)

10月21日、京都・出雲大神宮にて例大祭(社殿創建千三百十四年祭)がおこなわれました。

出雲大神宮は、京都府亀岡市にある神社で、旧称は「出雲神社」。別称として「元出雲」や「千年宮」とも呼ばれます。

元明天皇の和銅2年10月21日、ご神体山である御影山の麓に社殿が創建されました。それ以前は本殿背後にそびえる神奈備山、ご神体山である御影山が信仰の対象とされ、その起源は一万年以上、神代の鎮座と伝えられる、日本有数の古社です。(ご祭神・大国主命は国譲り、幽世をつかさどる神様)

 

祭典終了後、神賑奉納の1つとして、謡曲仕舞奉納家・一扇様が「みろく涼香舞」を奉納されました。

みろく涼香舞は令和の新しい「能」として昨年3月7日の命名披露会以降、京都の神社やお寺で奉納されていらっしゃいます。

この日は、みろく涼香舞『巻絹(クセ)』『西王母(キリ)』(※)を奉納。

※仕舞には大概、クセとキリがあり、クセは能の中で一番見せ所があるところで大体は弱い感じの舞 で、キリは能の最後の部分で強い感じの舞が多い。(南山大学観世会「能楽用語いろいろ」より)

「巻絹」は天上界の波動を感じ、謡いながら舞うとうれしく幸せな気持ちになるそうです。また、「西王母」は平和の世の実現を祝う天女です。頭飾りの前天冠には国産大麻(精麻)の五色房がついておりますし、一扇様の姿は西王母の天女そのものだったのではないでしょうか。

舞終わると、居合奉納の方々から「とても素晴らしい舞でした」とお声掛けいただいたそうです。

 

 

・参考文献

「謡曲仕舞奉納家・一扇」宮西ナオ子著(シンシキ出版)

謡曲仕舞奉納家・一扇様ブログ「和み文化の風の声

神棚がない時のお家での「お神札・お札」のまつり方はどうする?

最近では住宅様式やインテリアの西洋化にともなって、お神札立てなどシンプルな神棚がほしいという方が増えてきました。

賃貸住宅に住んでいる方は、神棚を新たにしつらえにくいということもあります。

お神札を祀るうえで大切なのは神様を思う真心です。スタイルは自由です。

はじめの一歩としてお神札だけを祀ってみませんか。

まずは家のなかでも明るく、清浄な場所を選びます。家の中心であり、家族全員が集まるリビングがおすすめです。

次に気にすべきは方角で、南向き、もしくは東向きにお神札をお祀りします。東は太陽が昇り、南は日光がもっとも当たるため、古くから神様をお祀りするうえで重要な方角とされてきました。

また、神様を見下ろすことのないよう、家族でもっとも背の高い方の目線よりも上にお祀りします。さらに襖やドアなど、人の出入りの多い場所の近くは避けた方がいいでしょう。

以上を考慮し場所を決めたら、新しい雑巾で拭き清めます。次に半紙や白い布を敷き、お神札をお祀りします。

壁にお祀りする場合は、ピンや画鋲などでお神札に穴を開けないように工夫してください。

お神札を並べる順序は宮形の神棚にならいます。(宮形は神社の社殿を模したお神札を納める入れ物で、扉が1つの一社造や、3つの三社造が主流。なかには檜材を用いた高価なものや、檜皮や茅で屋根を葺いた凝ったものもあります)

横並びにするならば、中央は神宮大麻、向かって右に氏神神社、向かって左が崇敬神社です。重ねるならば手前が神宮大麻、その後ろが氏神神社、さらにその後ろが崇敬神社となります。

その上で、国産大麻(精麻)のしめ縄、鈴緒などをご検討いただければ幸いです。

 

 

・参考文献

「神様が宿る家の清め方」監修・神田明神(大和書房)

現代の精麻活用の事例の1つ、木綿鬘(ゆうかずら)・木綿襷(ゆうだすき)

「木綿(ゆう)」とはコットンのことではなく、クワ科の楮や穀(かじ)の繊維のことです。

この木綿は古くより、大麻と同じく神聖な繊維とされ、その神性をもってケガレを祓うのに用いられました。

古事記の「天石屋戸」条には、「下枝に白和幣(しらにぎて)・青和幣(あおにぎて)を取り垂でて、この種々の物は、布刀玉命(ふとだまのみこと)・太御幣(ふとみてぐら)と取り持ちて~」とあり、この白和幣が「木綿」で、青和幣が大麻布のことです。

また、日本書記には「木綿手繦(ゆうだすき)」として登場します。(古くから神事で襷(たすき)を用いていたことは埴輪の巫女が襷を掛けていることでもわかります)

木綿は冠の鉢巻きにしたり、女性ならば頭に直接巻く「木綿鬘(ゆうかずら)」はさまざまな神事に用いられました。また、袍(ほう、束帯の上着)の上に斜めに襷掛けするのが「木綿襷(ゆうだすき)」です。

大嘗祭では役職により、木綿鬘だけであったり、木綿襷(ゆうだすき)と日陰鬘(ひかげのかずら)を組み合わせて使うなど、さまざまな形式があったようです。

その他、神社の本殿を改築するときなどに行われる「遷座祭」において、神職が衣冠の上に「明衣(みょうえ、神事の際に着る浄衣)」を重ね、冠には木綿鬘、明衣には木綿襷を掛けて神事を行います。

本来、「木綿」と「麻」は明確に区別されており、『延喜式』に「安芸木綿」とあり、木綿の主産地は安芸国(広島県)などであったと思われます。

しかしやがて本物の木綿の調達が難しくなり、江戸時代には麻の繊維や細布で代用していました。現代では「麻苧(精麻)」と呼ばれる大麻の繊維を利用することが多いです。

明衣(みょうえ)の上に木綿鬘と木綿襷をつけた姿
明衣の上に木綿鬘と木綿襷をつけた姿

 

 

・参考文献

「有職装束大全」八條忠基著(平凡社)

「日本の建国と阿波忌部」林博章著