祝・13周年 さぬきいんべ年末感謝祭(本年も誠にありがとうございました)

2017年から毎年開催させていただいております年末感謝祭。

今回は13周年を祝い、14周年を予祝して、開催させていただきます。(2023年12月31日まで。2024年1月4日に、さぬきいんべは14周年を迎えます)

本年は趣向を変え、しめ縄や鈴緒など、神社仏閣用の麻製品を調製している京都・山川製のオリジナル国産精麻アクセサリー《2トーン》を計10000円以上お求めの方にお1つプレゼントさせていただきます。これは、神道関連物の製作の余材が偶然できたそうで、それを生かすべく手仕事によって1つひとつ生まれました。他にありません。シンプルなつくり。そして職人の遊び心がちょびっと感じられませんか?(年末のしめ縄ご予約の方は別の特別特典をお付けいたします。こちらは11月15日ご予約注文分まで)

京都・山川製の国産精麻アクセサリー《2トーン》(非売品)
京都・山川製の国産精麻アクセサリー《2トーン》(非売品)

本年2023年の秋の臨時国会、11月14日の衆院本会議で大麻取締法の改正案が与党などの賛成多数により可決され、衆院を通過しました。

一般の方や神社仏閣向けに国産の麻製品(藍染め、草木染め含む)がさらに普及、後世にすばらしい麻文化が継承されますように祈念いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

webページからだけでなく、お電話、FAX、メールでのご注文も承っております。

日本の麻文化発祥の地、「麻植」で開催された第10回 日本麻フェスティバルin吉野川

10月29日、徳島県吉野川市(旧麻植郡)で開催された第10回 日本麻フェスティバルin吉野川~麻植と麁服~へ行ってまいりました。

会場の吉野川市アメニティセンター入り口
会場の吉野川市アメニティセンター入り口

同フェスティバルは、2012年から日本麻振興会(当時は会長、大森由久氏、現在、代表理事)の主催で麻産業関係者や栽培者らが約300名集まってはじまり、今回10回目は、(一社)同振興会と(一社)阿波忌部麁服(あらたえ)保存会(代表理事 木村雅彦氏)との共催。

大森さんは言わずと知れた江戸時代からつづく栃木県の麻農家7代目です。

会場となった吉野川市アメニティセンターを私が訪れるのは、同市が麻栽培復活に向けて動いていた2016年、9月にあった麻シンポジウム以来。

会場に入るなり、来場者や出店者たちの熱気を感じ、知っている人はいるかなと探しながら10時からはじまる「伝統芸能の祭典」がある大ホールへ足を運びました。

フェスティバルのパンフレット
フェスティバルのパンフレット

初日の大森さんと木村さんの講演は拝聴できず、残念でしたが、その動画(2時間弱)をYouTubeにをアップいただきありがとうございます。貴重な講演です。(能楽師・大倉正之助さんによる茜染め調べ緒の大鼓の実演や、木村さんが今後の同保存会の事業として1.織殿の再興、2.新しい時代のコミュニティー、たまり場づくり、3.麻植と麻文化の復興について話され、最後に興味深い質疑応答もあります)ぜひご覧ください。

 

「伝統芸能の祭典」の後、初日の講演後にも発表があったようですがサプライズで来年の開催地の発表が大森さんよりありました。第10回の漢字の「十」の字は縦と横の棒の結んだ形で(いままでいろいろ取り組まれてきた)完成を意味するのではと思っていましたが、2024年の開催は今まで開催されていなかったところになります(ここでは書きませんがそのうちわかると思います)。「十一」は文字どおり、結んではじまる。新しい一歩になりそうです。

また、大ホールで会った知り合いがホールを出たところにいらっしゃった阿波忌部麁服保存会の代表理事、木村さんを見つけ「昨日はありがとうございました」とあいさつされ、木村さんは「(保存会ができて)最初のところなのでよろしくお願いします」とおっしゃっていました。

今度は昼食のためアメニティセンター西側の数あるキッチンカーの列に並んでいた藍染めの永原レキさんと再会。(前回お会いしたのは2019年3月、阿波忌部直系・三木家の氏神様、三ツ木八幡神社のしめ縄奉納のときでした)

その後、お客様とその友達に出会い、香川・琴平の麻心さんの薬膳カレーをいっしょにいただくことに。

麁服の展示、全国から集まった麻製品の展示、販売。(特に印象に残ったのは、さぬきいんべが取り組んでいることと共通した横綱、鈴緒など「麻に関する伝統文化と生活文化の展示」の部屋でした)

阿波忌部の祖神、天日鷲命をお祀りする忌部神社(イベント2日間は開扉)
阿波忌部の祖神、天日鷲命をお祀りする忌部神社(イベント2日間は開扉)

最後に、忌部神社へ行き、四国の麻栽培再生をお祈り。しめ縄は令和の麁服調進前に奉納された麻製です。そして、そこにいらっしゃった地元の方々よりあたたかい甘酒のサービス、麻や藍についてお話をうかがい、帰路につきました。

日本の麻文化に心を寄せる人たちに大いに刺激を受けた日となりました。関係者の皆さま、ありがとうございました。

京都・出雲大神宮で「みろく涼香舞」を奉納(謡曲仕舞奉納家・一扇様)

10月21日、京都・出雲大神宮にて例大祭(社殿創建千三百十四年祭)がおこなわれました。

出雲大神宮は、京都府亀岡市にある神社で、旧称は「出雲神社」。別称として「元出雲」や「千年宮」とも呼ばれます。

元明天皇の和銅2年10月21日、ご神体山である御影山の麓に社殿が創建されました。それ以前は本殿背後にそびえる神奈備山、ご神体山である御影山が信仰の対象とされ、その起源は一万年以上、神代の鎮座と伝えられる、日本有数の古社です。(ご祭神・大国主命は国譲り、幽世をつかさどる神様)

 

祭典終了後、神賑奉納の1つとして、謡曲仕舞奉納家・一扇様が「みろく涼香舞」を奉納されました。

みろく涼香舞は令和の新しい「能」として昨年3月7日の命名披露会以降、京都の神社やお寺で奉納されていらっしゃいます。

この日は、みろく涼香舞『巻絹(クセ)』『西王母(キリ)』(※)を奉納。

※仕舞には大概、クセとキリがあり、クセは能の中で一番見せ所があるところで大体は弱い感じの舞 で、キリは能の最後の部分で強い感じの舞が多い。(南山大学観世会「能楽用語いろいろ」より)

「巻絹」は天上界の波動を感じ、謡いながら舞うとうれしく幸せな気持ちになるそうです。また、「西王母」は平和の世の実現を祝う天女です。頭飾りの前天冠には国産大麻(精麻)の五色房がついておりますし、一扇様の姿は西王母の天女そのものだったのではないでしょうか。

舞終わると、居合奉納の方々から「とても素晴らしい舞でした」とお声掛けいただいたそうです。

 

 

・参考文献

「謡曲仕舞奉納家・一扇」宮西ナオ子著(シンシキ出版)

謡曲仕舞奉納家・一扇様ブログ「和み文化の風の声

四国の麻栽培再生を願うキャンペーンpart3を開始いたしました

2023年10月23日(旧暦9月9日、重陽の節句)より四国の麻栽培再生を願うキャンペーンpart3を開始いたしました。(2020年8月24日からはじめた第1弾、2022年10月27日からの第2弾につづく第3弾です)

合計10000円以上お求めの方に、京都・山川による下記のオリジナル国産精麻アクセサリーをお1つプレゼントさせていただきます。

国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品
国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品

神社仏閣用の麻製品を調製する創業120年以上、京都・山川さんがまた新しいオリジナル精麻アクセサリーをつくってくださいました。ある神道関連物の製作の余材がたまたまできたそうで、それを生かすべく1つひとつ手仕事により生まれました。きなりと濃紺のツートンが特徴です。(山川さんいわく、神具で色分けするものはほとんどないとのこと)

身につけたりバッグにつけたり、神具として使用したりいただければと存じます。

 

毎年8月14日夜におこなわれる愛媛県八幡浜市の五反田柱まつり(県指定無形民俗文化財)は、たいまつに麻幹(おがら)が使われます。そのために2007年頃まで隣の大洲市で麻が栽培されていました。これが徳島・三木家をのぞく四国最後の麻栽培だった、、このことを2009年に知り、なんとかしようと思い動きはじめ10年以上になります。〔践祚大嘗祭(せんそだいじょうさい※1)に麁服(あらたえ)を代々調進する阿波忌部直系・三木家の麻栽培は2019年の令和の大嘗祭に向けて一時的なもので現在は栽培されておりません〕

神社のしめ縄や鈴緒など古くから神事に使われてきた繊維「精麻」ですが、その材料となる大麻草を育てる農家は激減し技術の継承が危ぶまれている中、9月には三重の麻農家がNHKの番組「サラメシ」で紹介されました。

徳島県の(一社)阿波忌部麁服保存会(代表理事 木村雅彦氏)は、織殿の再興や麻植と麻文化の復興を事業として盛り込んでいるそうです。現在、徳島県知事の後藤田正純氏は阿波忌部の末裔でもあります。

なお、2022年4月より厚生労働省は大麻取締法の改正に向けた具体的な議論を行っておりましたが、同法の改正案が2023年の秋の臨時国会で可決・成立、12月13日付の官報にて公布され、神事など伝統的な利用の他、大麻成分の医薬品への活用などを目指す方向で2025年に施行予定です。

そんな中、2024年1月にこちらの記事のごとく、四国の麻栽培再生に向けて3人で対談いたしました。その後、さらに情報が次々寄せられております。それぞれ必要なときに発表してまいります。

これを機に四国の麻栽培を再生させたいと存じます。

よろしくお願い申し上げます。

(※1)践祚大嘗祭=天皇即位に際し、天皇がはじめて新穀を食(め)され、皇祖および天神地祇に供し奉る即位後1回限りの儀式。

 

 

・参考文献

「日本の建国と阿波忌部」林博章著

「美馬文化 いななき第14号」(美馬市文化協会会報)

厚生労働省(大麻規制検討小委員会

農業経営者2024年1月号(農業技術通信社)、【時事解説】75年振りに改正案が可決!大麻取締法はどう変わった?(赤星栄志)

神棚がない時のお家での「お神札・お札」のまつり方はどうする?

最近では住宅様式やインテリアの西洋化にともなって、お神札立てなどシンプルな神棚がほしいという方が増えてきました。

賃貸住宅に住んでいる方は、神棚を新たにしつらえにくいということもあります。

お神札を祀るうえで大切なのは神様を思う真心です。スタイルは自由です。

はじめの一歩としてお神札だけを祀ってみませんか。

まずは家のなかでも明るく、清浄な場所を選びます。家の中心であり、家族全員が集まるリビングがおすすめです。

次に気にすべきは方角で、南向き、もしくは東向きにお神札をお祀りします。東は太陽が昇り、南は日光がもっとも当たるため、古くから神様をお祀りするうえで重要な方角とされてきました。

また、神様を見下ろすことのないよう、家族でもっとも背の高い方の目線よりも上にお祀りします。さらに襖やドアなど、人の出入りの多い場所の近くは避けた方がいいでしょう。

以上を考慮し場所を決めたら、新しい雑巾で拭き清めます。次に半紙や白い布を敷き、お神札をお祀りします。

壁にお祀りする場合は、ピンや画鋲などでお神札に穴を開けないように工夫してください。

お神札を並べる順序は宮形の神棚にならいます。(宮形は神社の社殿を模したお神札を納める入れ物で、扉が1つの一社造や、3つの三社造が主流。なかには檜材を用いた高価なものや、檜皮や茅で屋根を葺いた凝ったものもあります)

横並びにするならば、中央は神宮大麻、向かって右に氏神神社、向かって左が崇敬神社です。重ねるならば手前が神宮大麻、その後ろが氏神神社、さらにその後ろが崇敬神社となります。

その上で、国産大麻(精麻)のしめ縄、鈴緒などをご検討いただければ幸いです。

 

 

・参考文献

「神様が宿る家の清め方」監修・神田明神(大和書房)

海外在住の方から国産大麻(精麻)製品のご注文、お問合せがつづく理由

2月に「日本の文化は世界に通じる、海外のお客様へ国産精麻の製品」という記事を書きました。

イギリス在住の方から国産精麻の製品のご注文をいただいて、国際郵便でお送りし、下記のご感想をいただいたからです。

この度、海外から購入させていただきましたが、連絡・手続きともにとても迅速、そして丁寧に対応していただきありがとうございました。現在、届いた撚りひもをどのようにつけようかいろいろ考えて楽しんでおります。ぜひまた機会がありましたら、よろしくお願いいたします。(お客様)

このお客様はいただいた文面などから日本出身であると思われます。

先日、日本へ帰国した際に購入したいと別の海外在住の方からお問合せがありました。このお客様も同じく日本出身と思われます。

なぜ、海外在住の方からもこのようなご注文やお問合せがあるのか?

 

最近、国内のお客様から『「日本の歴史」を本当の日本人たちが、取り戻していくことが世界のためにもなります。日本の手仕事は素晴らしいものです。ぜひ頑張ってください。応援しています。』とメッセージをいただきました。

この日本の手仕事の素晴らしさも理由の1つと思いますが、海外から見た日本の魅力が近年、増してきているのだと感じます。

世界の産業用大麻(ヘンプ)合法化の波。海外の方のおかげで、日本人が日本の文化、日本のよさ、大切なものに気づく、そういう流れでしょうか。

日本は灯台もと暗し。

そんな中、10月20日からの秋の臨時国会に、75年ぶり大幅改正となる大麻取締法の改正案が提出されようとしています。

 

 

 

現代の精麻活用の事例の1つ、木綿鬘(ゆうかずら)・木綿襷(ゆうだすき)

「木綿(ゆう)」とはコットンのことではなく、クワ科の楮や穀(かじ)の繊維のことです。

この木綿は古くより、大麻と同じく神聖な繊維とされ、その神性をもってケガレを祓うのに用いられました。

古事記の「天石屋戸」条には、「下枝に白和幣(しらにぎて)・青和幣(あおにぎて)を取り垂でて、この種々の物は、布刀玉命(ふとだまのみこと)・太御幣(ふとみてぐら)と取り持ちて~」とあり、この白和幣が「木綿」で、青和幣が大麻布のことです。

また、日本書記には「木綿手繦(ゆうだすき)」として登場します。(古くから神事で襷(たすき)を用いていたことは埴輪の巫女が襷を掛けていることでもわかります)

木綿は冠の鉢巻きにしたり、女性ならば頭に直接巻く「木綿鬘(ゆうかずら)」はさまざまな神事に用いられました。また、袍(ほう、束帯の上着)の上に斜めに襷掛けするのが「木綿襷(ゆうだすき)」です。

大嘗祭では役職により、木綿鬘だけであったり、木綿襷(ゆうだすき)と日陰鬘(ひかげのかずら)を組み合わせて使うなど、さまざまな形式があったようです。

その他、神社の本殿を改築するときなどに行われる「遷座祭」において、神職が衣冠の上に「明衣(みょうえ、神事の際に着る浄衣)」を重ね、冠には木綿鬘、明衣には木綿襷を掛けて神事を行います。

本来、「木綿」と「麻」は明確に区別されており、『延喜式』に「安芸木綿」とあり、木綿の主産地は安芸国(広島県)などであったと思われます。

しかしやがて本物の木綿の調達が難しくなり、江戸時代には麻の繊維や細布で代用していました。現代では「麻苧(精麻)」と呼ばれる大麻の繊維を利用することが多いです。

明衣(みょうえ)の上に木綿鬘と木綿襷をつけた姿
明衣の上に木綿鬘と木綿襷をつけた姿

 

 

・参考文献

「有職装束大全」八條忠基著(平凡社)

「日本の建国と阿波忌部」林博章著

月次祭にて国産大麻(精麻)草木染め紐付きの檜扇で浦安の舞奉奏・埼玉県の飯能平松天神社

飯能平松天神社(埼玉県)にて9月2日に月次祭があり、白衣白袴の大谷由紀宮司により浦安の舞が奉奏されました。

浦安の舞は前半の「扇の舞」と、後半の「鈴の舞」からなりますが、手にした檜扇には草木染めの国産大麻(精麻)紐がついていました。

この檜扇の草木染め麻紐はこちらにご紹介しておりますように昨年5月に完成しました。(下記の投稿で五色紐とありますが、実際は六色紐です)

 

この浦安の舞は、8月26~30日に明治神宮において同宮司が受講した(一社)神社音楽協会主催の「浦安の舞講習会」の修了報告として奉奏された由。

後半の鈴の舞は、同宮司は神楽鈴、または鉾先鈴に取り付けできる草木染めの国産大麻(精麻)五色緒もお持ちですが、この日は正絹の五色布で奉奏されました。

 

檜扇の紐について、「有職装束大全」八條忠基著(平凡社)P150によれば下記のようにあります。

有職の世界では、陰陽五行説からきた「五色」(青・赤・黄・白・黒)がさまざまな形で用いられるが、檜扇の紐だけは一色加えた六色である。その理由には諸説あるが、檜扇に巻きつけた際、隣り合う紐と撚りの方向が互い違いになる「左右縒(そうより)」にするため偶数にしたと考えられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し進化した、手打ち本坪鈴の国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒が完成

この度、手打ち本坪鈴付きの国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒が完成いたしました。

 
 
 
 
 
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ミドル鈴緒とは、こちらのミニ鈴緒と神社の鈴緒の中間という意味で命名されました。サイズは長さ約30センチで、ご家庭の神棚や小さいお社でのご利用を想定しております。

取扱いを開始した2016年以降、機械成型(汎用品)の本坪鈴がついたものをご提供し、好評を得てまいりました。

この度はお客様が起業後に引っ越し、神棚を新しくするのに合わせて手打ち本坪鈴1寸付きでご注文いただきました。手打ち本坪鈴は錺金具師が工具を用いて文字通り手打ちでつくり、地金が厚く音がいいのが特長です。(機械成型のものもよくできており“いい音”ですが、私は機械成型は身体に響く感じ、手打ちのものはハートに響く感じがします)

すでにお使いいただいており、神棚に拝礼する際に鈴緒を振り祓い清めの神具としてご活用されているようです。

手打ち本坪鈴付きのミドル鈴緒(本坪鈴の部分)
手打ち本坪鈴付きのミドル鈴緒(本坪鈴の部分)

錺金具師が手間をかけてつくった手打ち本坪鈴と、麻縄職人が国産の精麻を用い丹精こめてつくった鈴緒が組み合わさって、進化したミドル鈴緒ができました。

なお、このお客様は「自然と調和した平和な世界を創るお手伝いとなるようなことをしていければと思い起業しました」とのこと。

神具を通して、これからも応援させていただきたいと思います。

 

 

NHKの番組「サラメシ」に三重県の麻農家が登場。逆境の中、立ち上がった思いとは?

9月7日初回放送のNHK「サラメシ」に三重県の麻農家が登場するそうです。

「働く人の昼食」が主役の中井貴一さんのトークが印象的な番組ですが、番組のホームページによると、

神社のしめ縄など古くから神事に使われてきた繊維「精麻」。

その材料となる大麻草を育てる農家は激減し技術の伝承が危ぶまれている。

そんな中、県の特別な許可を得て栽培・加工に取り組む三重の農家を紹介。逆境の中、立ち上がった思いとは?

このような形で麻のことが取り上げられるのは久しぶり。

しかも精麻について、特化された内容で、麻農家は谷川原さんのようです。

ご覧になってはいかがでしょうか?

※地域によって放送日が異なります。ご注意ください。

 

収穫の場面(一部)の中井貴一さんのトークはこんな感じでした。2023年9月15日追記。

「収穫方法は結構原始的で・・・。ご覧のようにすべて人力。

機械で刈り取ると硬い茎の根元が畑に残ってしまうため手作業でやるほかないんだそう。

谷川原さんの畑は延べ50アール。本数にして実に数十万本をこうして収穫。

酷暑の中かなり骨の折れる仕事です。

収穫したら葉っぱと根っこを取り 100度の熱湯にくぐらせること15秒。

虫や雑菌を殺すほか 発色をよくする効果があるんだとか。

その後 乾燥させ秋口からは順次発酵作業へ。精麻として出荷するのは年明け以降。

ちょっとした傷や雑菌が入るだけですぐに黒ずんでしまうという繊細さ。だからこそ作業一つ一つを抜かりなく。」