大相撲の世界でみられるもう1つの精麻、出し幣(だしっぺい)

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大相撲の土俵入りの際に横綱がつける綱(モノとしての横綱)は、精麻でつくられていることは既にご存じの方も多いと思います。

この綱はしめ縄の一種で、しめ縄は不浄なものの侵入を禁ずる印として張るものであり、内には聖なる神が宿るものとされています。

そのため、それを締めることが許された横綱は、肉体に特別な力が宿るものと解釈されます。

横綱を小型化、再現した国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱(写真は雲竜型)
横綱を小型化、再現した国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱(写真は雲竜型)

相撲の世界でこのほか、櫓太鼓が鳴る櫓の最上部に、先端に精麻と御幣をつけた2本の竹竿が下げられます。

 

これを出し幣(だしっぺい)といい、天下泰平と五穀豊穣、場所中の晴天を祈るものとされます。

 

 

・参考文献

地域資源を活かす 生活工芸双書「大麻(あさ)」(農山漁村文化協会)

日本相撲協会公式サイト