2年前、三本撚り叶結びアクセサリーは手元箒(荒神箒)のサイズをイメージしていたとお客様の声をいただきました。
その声にお答えしようと、30~40センチのサイズでつくろうとしましたが、なかなか形になりませんでした。それが先月18日に、できたと連絡がありました。
18日といえば、愛媛県と高知県で最大震度6弱の地震があった翌日です。住んでいるところでもめったにない揺れの地震でした。
そして、そのサイズは、高さ約36センチ(1.2尺=36.3636センチ)でした。36=「みろく」です。
しかも18日は3×6、3・6・9の合計で、考えなかったサイズと日にちです。
「そこには無いけれどある、無いものを見せる、無いからこそ見える、というのが日本の美意識です」と唐紙師のトトアキヒコさんが語っています。意図して「みろく」にしたわけではないですが、結果的に「みろく」になったということです。
「みろくの世」とは、理想的な地上天国のことですので、その名を“みろく叶結び飾り”と命名いたしました。
吉事用の装飾結びである叶結び(表から見れば口の形、裏から見ると十の字になる)と相まって、おめでたい飾りになっていると思います。
・参考文献
「結び」額田厳著(法政大学出版局)
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