最近では住宅様式やインテリアの西洋化にともなって、お神札立てなどシンプルな神棚がほしいという方が増えてきました。
賃貸住宅に住んでいる方は、神棚を新たにしつらえにくいということもあります。
お神札を祀るうえで大切なのは神様を思う真心です。スタイルは自由です。
はじめの一歩としてお神札だけを祀ってみませんか。
まずは家のなかでも明るく、清浄な場所を選びます。家の中心であり、家族全員が集まるリビングがおすすめです。
次に気にすべきは方角で、南向き、もしくは東向きにお神札をお祀りします。東は太陽が昇り、南は日光がもっとも当たるため、古くから神様をお祀りするうえで重要な方角とされてきました。
また、神様を見下ろすことのないよう、家族でもっとも背の高い方の目線よりも上にお祀りします。さらに襖やドアなど、人の出入りの多い場所の近くは避けた方がいいでしょう。
以上を考慮し場所を決めたら、新しい雑巾で拭き清めます。次に半紙や白い布を敷き、お神札をお祀りします。
壁にお祀りする場合は、ピンや画鋲などでお神札に穴を開けないように工夫してください。
お神札を並べる順序は宮形の神棚にならいます。(宮形は神社の社殿を模したお神札を納める入れ物で、扉が1つの一社造や、3つの三社造が主流。なかには檜材を用いた高価なものや、檜皮や茅で屋根を葺いた凝ったものもあります)
横並びにするならば、中央は神宮大麻、向かって右に氏神神社、向かって左が崇敬神社です。重ねるならば手前が神宮大麻、その後ろが氏神神社、さらにその後ろが崇敬神社となります。
その上で、国産大麻(精麻)のしめ縄、鈴緒などをご検討いただければ幸いです。
・参考文献
「神様が宿る家の清め方」監修・神田明神(大和書房)