少し進化した、手打ち本坪鈴の国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒が完成

この度、手打ち本坪鈴付きの国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒が完成いたしました。

 
 
 
 
 
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Yoshiyuki Kato 加藤義行(@sanuki.imbe)がシェアした投稿

ミドル鈴緒とは、こちらのミニ鈴緒と神社の鈴緒の中間という意味で命名されました。サイズは長さ約30センチで、ご家庭の神棚や小さいお社でのご利用を想定しております。

取扱いを開始した2016年以降、機械成型(汎用品)の本坪鈴がついたものをご提供し、好評を得てまいりました。

この度はお客様が起業後に引っ越し、神棚を新しくするのに合わせて手打ち本坪鈴1寸付きでご注文いただきました。手打ち本坪鈴は錺金具師が工具を用いて文字通り手打ちでつくり、地金が厚く音がいいのが特長です。(機械成型のものもよくできており“いい音”ですが、私は機械成型は身体に響く感じ、手打ちのものはハートに響く感じがします)

すでにお使いいただいており、神棚に拝礼する際に鈴緒を振り祓い清めの神具としてご活用されているようです。

手打ち本坪鈴付きのミドル鈴緒(本坪鈴の部分)
手打ち本坪鈴付きのミドル鈴緒(本坪鈴の部分)

錺金具師が手間をかけてつくった手打ち本坪鈴と、麻縄職人が国産の精麻を用い丹精こめてつくった鈴緒が組み合わさって、進化したミドル鈴緒ができました。

なお、このお客様は「自然と調和した平和な世界を創るお手伝いとなるようなことをしていければと思い起業しました」とのこと。

神具を通して、これからも応援させていただきたいと思います。

 

 

NHKの番組「サラメシ」に三重県の麻農家が登場。逆境の中、立ち上がった思いとは?

9月7日初回放送のNHK「サラメシ」に三重県の麻農家が登場するそうです。

「働く人の昼食」が主役の中井貴一さんのトークが印象的な番組ですが、番組のホームページによると、

神社のしめ縄など古くから神事に使われてきた繊維「精麻」。

その材料となる大麻草を育てる農家は激減し技術の伝承が危ぶまれている。

そんな中、県の特別な許可を得て栽培・加工に取り組む三重の農家を紹介。逆境の中、立ち上がった思いとは?

このような形で麻のことが取り上げられるのは久しぶり。

しかも精麻について、特化された内容で、麻農家は谷川原さんのようです。

ご覧になってはいかがでしょうか?

※地域によって放送日が異なります。ご注意ください。

 

収穫の場面(一部)の中井貴一さんのトークはこんな感じでした。2023年9月15日追記。

「収穫方法は結構原始的で・・・。ご覧のようにすべて人力。

機械で刈り取ると硬い茎の根元が畑に残ってしまうため手作業でやるほかないんだそう。

谷川原さんの畑は延べ50アール。本数にして実に数十万本をこうして収穫。

酷暑の中かなり骨の折れる仕事です。

収穫したら葉っぱと根っこを取り 100度の熱湯にくぐらせること15秒。

虫や雑菌を殺すほか 発色をよくする効果があるんだとか。

その後 乾燥させ秋口からは順次発酵作業へ。精麻として出荷するのは年明け以降。

ちょっとした傷や雑菌が入るだけですぐに黒ずんでしまうという繊細さ。だからこそ作業一つ一つを抜かりなく。」

 

 

国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい2024年を!超早期ご予約のご案内

本年も、来年用しめ縄の超早期ご予約の受付を開始いたしました。

※超早期ご予約の受付を終了いたしました。多数ご予約ありがとうございます。2023年11月19日追記

好評の美しいしめ縄(大根型、牛蒡型)、神居和かざり《きなり》のいずれも紙垂付き(紙垂をご自分でつけられる方は説明を作成しております。こちらを参考にしてください)は、しめ縄は1つひとつ縄目がちがいますが、職人がバランスをみて紙垂を取り付けさせていただきます。もちろん紙垂のないものもお選びいただけます。

国産大麻(精麻)・しめ縄【牛蒡型】(紙垂付き)
国産大麻(精麻)・しめ縄【牛蒡型】(紙垂付き)

その他、色のついたものをご希望の方には、神居和かざりの朱色版や藍染め、茜染め、ざくろ染め版もございます。(昨年より神社の拝殿用の鈴緒寺社仏閣用の鰐口紐もできるようになっております。神社やお寺の用途はもちろん、ディスプレイ用等にいかがでしょうか?)

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)

超早期ご予約の特典として、本体価格5%OFF、ならびに1886(明治19)年創業、神社仏閣用麻製品を調整しつづけている京都・山川製のオリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》藍染め、茜染め&ざくろ染め版のいずれかお1つをプレゼントさせていただきます。(精麻は極上国産、藍染め、草木染めは徳島でおこなっております)※染め(色)のご希望を承ります。ご予約注文時に「備考欄」へご記入する等お申し出ください。本特典は2024年年頭、立春までにお届け予定。(特典のプレゼントを何らかの理由で辞退される方も遠慮なくおっしゃってください)本特典は、2023年11月18日ご予約分まで。

京都・山川製オリジナル国産精麻アクセサリー《リボン風》
京都・山川製オリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》

お届けは2023年12月10日頃から順次発送予定です。日時指定も承ります。(自然のリズムを意識し冬至、旧暦の新年に合わせるのもおすすめ)

また、こんなしめ縄または鈴緒ができませんか?というご要望も歓迎です。

《現在のご予約状況》

しめ縄太さ6ミリ×長さ19センチ(紙垂付き)、太さ15ミリ×長さ145センチ(紙垂付き)、太さ5ミリ×長さ5メートル(紙垂付き)、大根型太さ1寸×2.5尺(紙垂付き)、同太さ8分×長さ2尺(紙垂付き)、同太さ6分×長さ1.5尺(紙垂付き)、牛蒡型太さ1寸×2.5尺(紙垂付き)、同太さ8分×長さ2尺(紙垂付き)、同太さ6分×長さ1.5尺(紙垂付き)、神居 和かざり(紙垂付きAタイプ)、神居 和かざり(紙垂付きBタイプ)、同(紙垂なし)、麻縄10ミリ×2メートル、麻紐3ミリ×1メートルなど。2023年11月10日現在。

ご予約誠にありがとうございます。

しめ縄の超早期ご予約専用ページ

※お電話、FAX、メールでのご注文も承っております。これだけのしめ縄、鈴緒(数量)をこのくらいの時期にという「仮予約」も受付させていただいております。

日本の文化として昔から大切につかわれてきた麻。国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい新年を迎えませんか。

神社やお寺で麻は「神聖なもの」、「穢れを祓う」、「神の依り代となる」などとされています。例えば、お供物を麻で結んだり、神職の方々の冠に麻を巻いたり、お祓いの際の道具(祓串)に麻が使われていたりと、現在でも様々なところで大変重用されています。

そういった理由から神社仏閣の鈴緒・鰐口紐や注連縄には麻が使われており、別の素材ではその意義や効果が失われてしまうのです。(明治19年創業 神社仏閣用麻製品調整 株式会社山川パンフレットより)

 

さぬきいんべでは、すべて切り火をしてお送りさせていただきます。

「火は日であり、さらに霊(ひ)であって誠に尊い霊妙(人間では計りしれませぬ不思議なこと)なものでございますと教わりました。」(元内掌典・髙谷朝子)

ご家庭で国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ約75センチ)を使用するケースとは?

ご家庭で使用されると思われる高さ約75センチの国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】をご注文いただくことがあります。

現在、祓串【たまきよら】は高さ約75センチと約30センチのものがあります。小さい神棚でしたら、高さ約30センチの方が合うと思うのは私だけでしょうか。

紙垂なしで精麻だけの祓串なので、どちらかというとカジュアルな感じです。(といっても極上の国産精麻と木曽ヒノキの組合せの本格派)

素晴らしい祓串です。
まるで生きているかのような佇まいで、とても気持ちのよい雰囲気です。
大切に末永く活用させていただきます。(ともか様)

このようなご感想をいただきました。

国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ約75センチ)の発送前。
国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ約75センチ)の発送前。

家のご神前に置いて使われているのでしょうか?詳細はわかりませんが、サイズ、質ともいい具合に収まっていることを上記のご感想から想像しました。

とても立派な社(神殿)を祀ってあるのをある宮司の自宅で見たことがあります。こんなに大きいのは見たことがないと思うほどのものです。それなら、このサイズの祓串があっても不思議ではありません。

祓串のサイズは好みや用途に応じてどちらを選んでいただいても構いません。高さ約75センチの祓串は徳島県の大麻比古神社の拝殿にもあるものですので、オッ!と思い書いてみました。

神仏と人をつなぐ「伝統の手仕事」。職人による国産大麻(精麻)の鈴緒と鰐口紐

たいてい、神社の拝殿正面には「鈴」が取り付けられています。

鈴は神代の時代から祓いの道具、また神に祈りを捧げる道具として用いられてきました。

拝殿に鈴が吊されているのは、参拝者自らが神を前に鈴の音で祓い清めるためのものです。その鈴を鳴らす綱が鈴緒(すずお)です。

神聖なる鈴を鳴らす綱であるため、古来、神聖な植物とされている麻で作られてきました。

鈴を鳴らし、自らの魂を振るい起こす鈴緒は、まさに神仏にその魂をつなぐものともいえます。

国産精麻製の鈴緒。
神社の拝殿に吊される国産精麻製の鈴緒。

 

一方、寺社仏閣の堂前に吊される金属製の音具を「鰐口(わにぐち)」と呼びます。

それは下側の口の部分が大きく割れている姿が鰐の口に似ているからです。

現在のように寺社仏閣の正面軒先に吊されるようになったのは鎌倉以降とされています。その鰐口を打ち鳴らすための綱が鰐口紐(鐘緒)です。

堂前に吊した鰐口を打ち鳴らし、御仏に参拝にきたことを知らせるために用いるものです。

国産精麻製の鰐口紐(鐘緒)。
お寺本堂に吊される国産精麻製の鰐口紐(鐘緒)。

 

昨今、機械による大量生産の綱が多く出回るようになりましたが、神様、仏様と参拝される方をつなぐ綱は、熟練した手仕事の技でしか得ることのできない、丈夫でしなやかで、何より人の手になじみやすいものを。

厳選された麻を用いて、一本一本縄の本質をとらえた伝統技法の麻縄から生まれる創業120年超の京都・山川の鈴緒や鰐口紐です。

神社仏閣用麻製品の製作例
神社仏閣用麻製品の製作例

 

 

・参考文献

「日本の建国と阿波忌部」林博章著

「明治19年創業 神社仏閣用麻製品調整 株式会社山川パンフレット」など

8月27日、京都・梨木神社の能舞台にて謡いと「みろく涼香舞」(謡曲仕舞奉納家・一扇様)

8月27日、京都・梨木神社の能舞台(大正4年に建築)にて12時半より、京都緑幸会ゆかた会(社中発表会)があります。(18時終了予定)

そこで、謡曲仕舞奉納家・一扇様が謡曲「百萬」シテと、みろく涼香舞「巻絹」クセ(※)を披露されます。

※仕舞には大概、クセとキリがあり、クセは能の中で一番見せ所があるところで大体は弱い感じの舞 で、キリは能の最後の部分で強い感じの舞が多い。(南山大学観世会「能楽用語いろいろ」より)

入場無料、見学歓迎だそうです。

「百萬」の謡は今年お稽古をはじめたもの、みろく涼香舞は令和の新しい「能」として昨年3月7日の命名披露会以降、京都の神社やお寺で奉納されていらっしゃいます。

なお、一扇様には、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付き神楽鈴・国産精麻五色緒付き【玉翠】(草木染め版)をご活用いただき、また、さぬきいんべの「日本の伝統文化を継承し、光あふれる世界へ」という理念にも共感いただいております。

7月31日に亡くなった恩師である能楽師・井上和幸先生への感謝の気持ちと、皆さまの心の平安と平和への願いを込めて舞台に立つそうで、さらに進化した謡いと舞が見られるのではないかと思います。

特に「巻絹」は天上界の波動を感じ、謡いながら舞うとうれしく幸せな気持ちになるそうです。皆さまにもそれが伝わるのではないでしょうか。

 

当日同舞台にて10時半~12時まで観世流シテ方・井上貴美子先生、井上須美子先生による「健康能楽体験ワークショップ」(参加費3000円)もあります。詳しくはこちら

9月3日、三重県にて「精麻を知る・体験する」講座。「精麻飾り」体験ワークショップのお知らせ

9月3日(日)13時半~、三重県にて「精麻飾り」体験ワークショップがあります。

講師は、八雲神社(三重県松阪市) 神職 大和幹子さんです。

7月に麻の伝統 体感講座として麻績みの講座がありましたが、その第2弾。

麻の歴史と麻の話の後、「精麻飾り」を作るワークショップの予定です。神職から教わる貴重な機会となると思います。なお、制作した精麻飾りはお持ち帰りできるそうです。

詳しくは、こちら

 

京都の禅僧「これから関守石をつくるのに国産の麻ひもを使いたい」

先般、京都の方から国産大麻(精麻)・より紐をご注文いただきました。

後日お電話もいただき、「実験用」とのことで何か試すのだと思いました。

納品時、「私は京都の禅僧で、これから関守石を作るのに国産の麻ひもを使いたいと思って注文いたしました。」と到着のご連絡とともにお言葉をいただきました。

関守石(せきもりいし)とは、茶庭で露地の飛び石の岐路に置いて、通行止めの標識とする石。

通常はワラビ縄またはシュロ縄で十字に結んでいますが、国産の麻ひもを使われるとはその意味といい、すばらしいと思いました。

 

もともと2021年、2022年と大麻の麻縄活用コンテスト(第1回第2回)を開催したのは、職人のつくった美しい麻縄、麻ひもをもっともっと活用していただきたいと思ったからでした。

さらに、この京都の方は、今後は縄をなうところから自作したいと思っていますとのこと。次のようなお言葉もレビューでいただいております。

古来の素材に目を向ける人が増え、この土地の風土にあった素材を日常に積極的に取り入れて生活する人が増えることを願っています。

ますます国産の麻ひも、麻縄の活躍の場が広がりますように。

朱色版の国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒。お稲荷様用にいかがです?

朱色版の国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒がお稲荷様用に。

国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒(朱)
国産大麻(精麻)・ミドル鈴緒(朱)

もともとは神社、巫女の緋袴の色をイメージしてこの色のしめ縄【神居 和かざり】を製作したのが発端。徐々にこの配色をミドル鈴緒、ミニ鈴緒、ブレスレット【麻の輪】にも採用し、現在に至っております。

製作から8年を経て、「稲荷にもいける」とお客様から言っていただきました。このお客様は伏見稲荷、豊川稲荷など全国各地のお稲荷さんの社寺を巡ったと聞いております。また時を同じくして別のお客様がお稲荷様用にとご注文いただきました。ありがとうございます。(新たな用途に、可能性が広がるのがうれしいです)

朱色は生命の躍動をあらわすとともに、古来災厄を防ぐ色としても重視されてきました。このため古くは御殿や神社の社殿などに多く用いられており、稲荷神社の鳥居の朱色もこの影響によるものと考えられます。

草木染めや手打ち本坪鈴仕様もできます。

 

 

 

・参考文献

「神道いろは」神社本庁教学研究所監修(神社新報社)

 

 

外径30センチの国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱を還暦のお祝いに

このたび、特別に外径30センチの国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱が製作されました。

このミニチュア横綱は、日本の国技・大相撲の現役時代の最高位が横綱である元力士が還暦(60歳)を迎えた際に「長寿祝い」として行われる還暦土俵入りの横綱を本物と同じように国産極上質の精麻と銅線芯を用い、小型化し再現した赤色の綿布を巻いた、外径30センチ版。

還暦土俵入りの綱(赤色)を再現した「ミニチュア横綱」。
還暦土俵入りの綱(赤色)を再現した「ミニチュア横綱」(写真は雲竜型の標準タイプ)

土俵入りの型によって、雲竜型と不知火型の2種類がありますが、今回製作したのは不知火型です。

お世話になった恩師に還暦祝いとしてお渡しするということで、ご注文いただきました。電話でお問合せいただいた際は予定していたお祝いの会に間に合わないことがわかり、目録だけ先にご本人に手渡し、後日完成したこのミニチュア横綱を渡された由。

恩師もたいへん喜んでいたそうです。

恩師の家に飾られたこのミニチュア横綱の写真も送ってくださいました。あとで不知火型を選ばれた理由がわかり、またお客様とのやり取りの過程で、恩師への感謝、師弟の絆を感じ、ありがたく、うれしく思いました。

なお、外径30センチのミニチュア横綱の場合、標準でお付けしている国産のヒノキ(置き台)はご用意できませんが、化粧箱の上に紺色のフェルト布を敷いて同様に飾ることができます。