還暦のお祝いに、国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】再び

年が明けてすぐ、国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】のご依頼。

以前お求めになった知り合いからご紹介いただいたとのことでした。

ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】とは、こちらにご紹介しているとおり、60歳を迎えた元横綱が還暦を記念して行う還暦土俵入りの横綱を本物と同じように国産極上質の精麻と銅線芯を用い、小型化し再現した赤色の綿布を巻いたもの。こちらも本格派です。

慎重に贈る方の誕生日にきちんと間に合うように、納期を何度か電話で確認いただきました。

国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】雲竜型
国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】雲竜型

しかし、なぜ還暦土俵入りの横綱は赤色なのでしょうか?

還暦には、干支が一回りして赤ちゃんに還る、また魔除けとして赤い産着を着せたことから、赤いちゃんちゃんこや頭巾、座布団などを贈る風習がありますが、それにちなんで還暦土俵入りでは赤い綱を作ります。(日本相撲協会公式サイトより)

贈られた方が、このミニチュア横綱からお力をいただきますますご活躍をされますようお祈りいたします。

日本の麻文化を守る。大鼓、小鼓、締め太鼓の麻製「調べ緒」も取扱い

昨年、第10回日本麻フェスティバルin吉野川~麻植と麁服~にて鼓調べ緒(しらべお)紐の復元の展示があったことは、こちらに書きました。

調べ緒(調べ)とは、能楽や歌舞伎はじめ、全国各地の祭礼には、小鼓、大鼓、締め太鼓が欠かせませんが、その表革と裏革を締め合わせる麻紐のことです。(その締め具合によって音程を変える調律の役割も担います)

調べ緒の製作には30以上の工程がある上、演奏家の細かいニーズにも対応しなければなりません。
調べ緒を製作する職人の高齢化、減少により、神社仏閣用の麻製品を手がける京都・山川へ昨春、相談が持ちかけられ、山川で調べ緒の製作もできるようになりました。

小鼓の調べ緒は、少し緩みをもたせて掛けます。演奏する際は左手で調べ緒を握り、張力を変化させることで音程を変え、右手の打ち込みの強弱と組み合わせて多様な音色を打ち分けています。

一方、大鼓と締め太鼓の調べ緒は、非常に固く締め上げるので、そうした使用に耐えるように綯う(※)ときも固めに仕上げます。※繊維をより合わせることを綯(な)うといいます。
調べ緒は音色を左右する楽器の重要な一部であり、その扱いも演奏のテクニックの1つであるといえます。

同フェスティバルで鼓調べ緒紐の復元の展示に関わった能楽師・大倉正之助さん(囃子方大倉流大鼓、重要無形文化財総合指定保持者、いわゆる人間国宝)いわく、「現在では(調べ緒)はナイロン製に変わりつつあり、私たちのような伝統従事者、重要無形文化財の人間ですらナイロン製を使っているという現状」とのこと。

国産の精麻で製作できます。また各種鼓とともにお求め可能になっております。お問合せください。

 

 

・参考文献

「日本の芸能を支える技V調べ緒」パンフレット(東京文化財研究所)

「京の手仕事 名人寄席」吉田敦著(文理閣)

同じ麻製品でも作る方、扱う方の意識によって清浄さがちがうというご感想

国産大麻(精麻)・しめ縄のご注文とともに、メールをいただきました。

昨年末、新年の玄関のしめ縄の注文が遅くなってしまい
さぬきいんべ様のサイトを確認したところ在庫がない事を知り、お正月に間に合わせたくて、失礼ながら、別の麻を扱っているお店から
しめ縄を購入いたしました。

このお客様は毎年ではありませんが、何度かしめ縄やより紐をお求めいただいています。※年末はしめ縄のご注文が集中することから、確実にお正月前にお届けできるように毎年秋に早期ご予約を受け付けておりますのでよければご利用ください。

しかし、箱を開けた瞬間にさぬきいんべ様のお品とは氣の清浄さが全然違うのを感じて、少し待ってもちゃんと注文させていただけばよかったなと後悔していました。(申し訳ございません!)

同じ麻製品でも作る方、扱う方の意識によって
お品の清浄さが違うのだなと感じています。

私は同じ作り手がつくったものでも、依頼者によってぜんぜんちがうものになるという体験をしたことがあります。ですので、このお客様のおっしゃることもわかる気がします。

何より、さぬきいんべの品が清浄だと言っていただきとてもありがたいです。「餅は餅屋」と言いますが、日ごろより心身が清くなるよう取り組みも続けております。(神様が好きということもあると思います)

お客様は巫女体質で、巫女体質の方々にとって清浄さは肝ともおっしゃっていました。

いい品が引きつづきお届けできるよう励ませていただきます。

手打ち本坪鈴8分付き国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒の朱色版も完成

年末からご依頼いただいていた手打ち本坪鈴8分付き国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒の朱色版。

手打ち本坪鈴の製作が遅れ、2月半ばに完成いたしました。

手打ち本坪鈴付き国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒(朱色版)
手打ち本坪鈴8分付き国産大麻(精麻)・ミニ鈴緒(朱色版)

昨年からご依頼が増えてきた手打ち本坪鈴付きのミニ鈴緒ミドル鈴緒ですが、ついに朱色版のミニ鈴緒もでき、2016年3月に登場した朱色版に新しさが加わりました。

何度もご紹介しているとおり、神社の拝殿に吊られた鈴、すなわち本坪鈴には機械成型(いわゆるプレス)のものと、錺金具師(職人)手打ちのものがあり、後者の方が「音がいい」です。

機械成型も”いい音”がしますが、比較すると地金(原材料)が厚く製作に手間をかけた手打ちの方に軍配が上がります。(機械成型の魅力はお求めやすさで、用途に応じて使い分けをされたらと思います)

私の感覚では、本坪鈴の音は機械成型のものは体に響く感じ、手打ちのものは心に響く感じがします。

先人は、神霊に呼びかける鈴の音色を「さやさや」と表現したようですが、これは手打ち本坪鈴のことを言ったのではないでしょうか。

手打ちのものと、機械成型のものの見た目の違いは、手打ちは表面に手打ちした跡(ツチ目の跡)があったり、上部に菊花紋があったりしますが、機械成型にはこれらはありません。

 

京都・神泉苑の善女龍王ご勧請1200年ポスターに謡曲仕舞奉納家・一扇様

京都・神泉苑の善女龍王ご勧請1200年のポスターに、観世流シテ方(梅若実玄祥家)緑幸会主宰 能楽師 井上和幸先生、井上貴美子先生に師事されている謡曲仕舞奉納家・一扇様が掲載されています。(一扇様には、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きと、神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付きをご活用いただいております。精麻の浄化力は素晴らしいとのこと)

本年令和6年は、弘法大師ご請雨から1200年という記念の年。

神泉苑のHPによると、

天長元年(824)、日照りで世の民が苦しんだ際、淳和天皇(じゅんなてんのう)の命により、 弘法大師空海が雨ごいの祈祷を行いました。 空海が善女龍王様を神泉苑によびよせ、 熱祷を捧げたところ、龍神様は大師の祈りに応え、甘露の法雨を降らせ、世は安穏になりました。

これ以降、神泉苑の池(法成就池)には善女龍王様がお住みになるといいます。

本年は、甲辰(きのえたつ)年。神泉苑は祇園祭の発祥の地でもあり、龍神様のお働きを強く感じます。

京都・神泉苑(2024年3月)善女龍王ご勧請1200年ポスター

3月1日は増運弁財天、毘沙門天(秘仏)のご開帳。2日は聖観音供法要と舞楽ご奉納。3日は善女龍王慶讃法要があります。

はじめて神泉苑を訪れたのは2015年4月でした。境内にこの1200年記念へ向けた境内修復のご寄進の案内が掲げられていたのを思い出します。

 

麻玉の玉は形霊。国産大麻(精麻)・麻玉ブレスレットの新たなエピソード

国産大麻(精麻)・麻玉ブレスレットのモニター様から新たなエピソードをいただきました。(※モニター様募集は終了しております)

昨日、初めて職場(医療機関)で、終日この麻玉ブレスレットを着けてみました。
ブレスレットを頂いてから、初めての出勤でしたので。

自営で医療コンサルをしているため、クライアントの医療機関に通っています(他の日はリモートです)
普段は、片道車で1時間半かかるため
帰る頃はぐったりして、途中で仮眠もすることがあるのですが
昨日は全く寝ることなく、むしろ睡魔もなく、元気に運転して帰ることができました。

麻玉のおかげなのではと思っております。
睡魔がないのは、初めてでした。

※それ以後、上記のごとく毎回疲れてしまい、疲れすぎると途中で寝ることもあったのですがそれが一切なくなったそうです。

国産大麻(精麻)・麻玉ブレスレット
国産大麻(精麻)・麻玉ブレスレット

麻玉の玉は形霊で、精麻はご存知のとおり神の依り代、神様が宿る繊維です。ですので、持ち歩くだけでもよいと思います。

なお、このモニター様からは、人から依頼を受け整体することがあり、負のエネルギーを受けて体調が悪くなることがあるそうですが麻玉ブレスレットをつけて施術するとそれがないとのご体験もいただいております。(お客様の声はこちら)

以前より国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】でも治療家からこのようなご感想をいただいておりました。それよりももっとはっきりした効果を受けていらっしゃるのではないでしょうか。

今回のエピソードも、“守られている感覚”を感じました。

国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】のオール藍染め、オール茜染め版

このほど、国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】のオール藍染め、オール茜染め版がお客様のご依頼で誕生いたしました。

国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】オール藍染め(右)、オール茜染め版
国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】オール藍染め(右)、オール茜染め版

国産大麻(精麻)・ブレスレット【麻の輪】は2015年に誕生し、今もご愛用いただいています。留め具を使わず着けることができるシンプルな形、かつだんだん細くなる構造で京都・山川の職人の技が光ります。

色合いを変えたりしてまったく新しい製品へと変わるのは、基本がしっかりしているからだと思います。

オール藍染め版は2016年に形になったことがありますが、オール茜染め版は今回がはじめてです。藍染めと茜染めで対(つい)、陰と陽、男性と女性を表しているのでしょうか。(お客様は、しめ縄【神居 和かざり】藍染め版と同じ配色のブレスレット藍染め版をご覧になってこれをイメージされたと思われます)

多様化している人の好みと、手仕事で1つひとつ製作するこのブレスレット【麻の輪】がここに見事に融和したと思います。

 

有職故実、古来の習わしに則した神棚を探していて国産大麻(精麻)の製品を

有職故実(ゆうそくこじつ)、古来の習わしに則した神棚を探している過程で、さぬきいんべへたどり着いたというお客様から国産大麻(精麻)製品のご依頼をいただきました。(祓串が大麻比古神社と同じものであることにピンと来てお譲りいただければとのこと)

有職故実とは、古来の朝廷や武家の礼式・典故・官職・法令・装束・武具などのことで、またそれらを研究する学問をいいます。

一般に耳慣れない言葉だと思いますが、さまざまな形でそれは現代に息づいております。

 

「日々多くの方が手を合わせる神前や仏前で用いられる、いわゆる神具、仏具の麻製品は、有職故実にのっとった技法を受け継いだ職人の手でかたちにすべきだ」とは、創業120年以上、しめ縄鈴緒など神社仏閣用麻製品を手がける京都・山川の弁です。

古来の習わしが今につづいていることがたいへんすばらしいことであり、日本の伝統文化を語る上で欠かせないことだと思います。

古くて新しい伝統。すなわち、いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものも取り入れていくことも大事だと思っております。

けれども注意せねばならないのは「有職故実は生き物である」ということである。私たち現代日本人の衣食住について見ても、各人の趣味・嗜好、年齢、経済力、社会的立場などによって千変万化である。過去の時代においてもそうした例外は数多く存在したのであるから、有職故実の世界に「絶対」はない。千年の歴史の中から、ある1つの事象だけ切り取って、それを金科玉条にすることは、有職故実の本義にもとっている。〔「有職装束大全」八條忠基著(平凡社)序より引用〕

伝統と革新は表裏一体ではないでしょうか?

これからも、おお麻(ヘンプ)専門神具店さぬきいんべをよろしくお願いいたします。

 

 

京都・山川製の神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付きがアメリカへ

昨年、海外在住の方から日本へ帰国した際に購入したいとお問合せをいただいていました。

日本への帰国は4月とのことでまだ先と思っていたところ、「日本にいる友人がこちらへくるので、そこへ送ってほしい」とご依頼をいただきました。

昨年イギリス在住の方から国産大麻(精麻)・より紐をご注文をいただき国際郵便でお送りさせていただいたのですが、海を渡るのはそれに続き2度目です。

今回の製品は、神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付きで、行き先はアメリカ。異国の地で振ると、どんな音がするでしょうか?

取り扱っている日本の伝統工芸の粋、京都・山川の麻製品が海を渡るのはとてもうれしいです。

神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付き
神楽鈴・国産大麻(精麻)五色緒付き

昨年2月、上記の件でイギリスへより紐を送った後、「日本の文化は世界に通じる」と題して記事を書きました。

「今までの日本では西からきたものが多かった(例:西洋文化)。今後日本から世界への流れが多くなると。」

ベクトルの向きが変わりつつあるかもしれません。

”東方の光”というのでしょうか。今後どんどんこのようなケースが増えるといいと思います。

今回は東京経由でアメリカへ渡り、出発翌日にお客様よりお礼のメールをいただきました。

三人寄れば文殊の知恵。四国の麻栽培再生へ向けて、はじめの一歩

さぬきいんべでは、2020年8月から創業120年以上、神社仏閣用の麻製品を手がける京都・山川のご協力を得るなどし、四国の麻栽培再生を願うキャンペーンを開催してまいりました。

三度目の正直と言いますか、昨年10月以降3回目のキャンペーンを開催している最中に、「麻農家になりたい」という方からはじまって、麻栽培を再生させたいと考えている方など情報が寄せられ、1月17日に愛媛県の海沿いの町、瀬戸内海を望む某所にて3人で対談いたしました。

何度もご紹介しておりますように、2007年ごろまで愛媛県大洲市で麻が栽培されていました。それは隣の八幡浜市の五反田柱祭り(県の無形民俗文化財)でつかわれるオガラ(麻の茎)のためと聞いております。そして、これが徳島県の三木家〔代々、践祚大嘗祭(せんそだいじょうさい※1)に麻織物・麁服(あらたえ)を調進〕をのぞく四国でもっとも新しい麻栽培と思います。

この五反田柱祭りは、同市五反田地区でお盆の行事として開催される火祭りです。

長さ20メートルの柱の先端にジョウゴが取り付けられ、このジョウゴをめがけてオガラ製の松明(たいまつ)を投げ込み点火します。

この祭りの保存会の会長にもお会いし、話を進めております。

時を同じくして、お客様の1人が栃木県にある私設の博物館、大麻博物館を訪れ、館長にご意見をうかがったところ、下記のようなご助言をいただいたとのこと。

ただ、大麻農業をしたいと申請しても免許が降りるのは難しいこと、全国でも復活している例はいくつかあるが、その場合はすべて神事や祭りなどの伝統行事での使用が目的であること。

「祭りの保存会に、使用しているオガラは今はどうしているのか、どこから取り寄せているのかとかそこから始めて、保存会と協力体制でというのが現実的かな?」

すでにこのような話はしておりましたが、全国各地でも同じなんだと思いました。

ご存知のとおり昨年、麻を取り巻く法律、大麻取締法改正案が75年ぶりに可決、12月13日付の官報にて公布され、2025年から施行予定です。産業用、伝統・日本文化の分野で規制が大きく緩和されます。

(※1)践祚大嘗祭=天皇即位に際し、天皇がはじめて新穀を食(め)され、皇祖および天神地祇に供し奉る即位後1回限りの儀式。

※復活よりも軽い響きである「再生」を選んで記事タイトルとしております。

 

 

・参考文献

農業経営者2024年1月号(農業技術通信社)、【時事解説】75年振りに改正案が可決!大麻取締法はどう変わった?(赤星栄志)

さぬきいんべ通信「四国の麻をひらく、麻栽培再生が最初になるのは愛媛か?そう思う理由とは」(2022年4月26日)

「大麻という農作物」大麻博物館著(大麻博物館)