「みろくの世」を寿ぐ。国産大麻(精麻)・みろく叶結び飾りが誕生

2年前、三本撚り叶結びアクセサリーは手元箒(荒神箒)のサイズをイメージしていたとお客様の声をいただきました。

その声にお答えしようと、30~40センチのサイズでつくろうとしましたが、なかなか形になりませんでした。それが先月18日に、できたと連絡がありました。

18日といえば、愛媛県と高知県で最大震度6弱の地震があった翌日です。住んでいるところでもめったにない揺れの地震でした。

そして、そのサイズは、高さ約36センチ(1.2尺=36.3636センチ)でした。36=「みろく」です。

しかも18日は3×6、3・6・9の合計で、考えなかったサイズと日にちです。

「そこには無いけれどある、無いものを見せる、無いからこそ見える、というのが日本の美意識です」と唐紙師のトトアキヒコさんが語っています。意図して「みろく」にしたわけではないですが、結果的に「みろく」になったということです。

国産大麻(精麻)・みろく叶結び飾りをドアのノブに飾った例。
国産大麻(精麻)・みろく叶結び飾りをドアのノブに飾った例。

「みろくの世」とは、理想的な地上天国のことですので、その名を“みろく叶結び飾り”と命名いたしました。

吉事用の装飾結びである叶結び(表から見れば口の形、裏から見ると十の字になる)と相まって、おめでたい飾りになっていると思います。

 

 

・参考文献

「結び」額田厳著(法政大学出版局)

 

 

坂東玉三郎さん特別舞踊公演「羽衣」に囃子方で使われている麻を思う

GWが終わりました。

坂東玉三郎さん(重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝)の特別舞踊公演を見る機会に恵まれました。

能、狂言は見たことがありますが、歌舞伎ははじめて。

「口上」からはじまり、演目の最後が「羽衣」でした。

羽衣伝説を題材にした能の「羽衣」をもとにして、明治31(1898)年に東京の歌舞伎座で初演された能の幽玄味と幻想的な雰囲気を漂わせる、雅やかな歌舞伎舞踊の名作だそう。

装束姿に天冠をつけた天女(坂東玉三郎さん)と、伯竜(花柳壽輔さん)の舞。そして、囃子方の三味線や笛、大鼓、小鼓、締め太鼓。

【※能「羽衣」について】「羽衣」は、昔話でもおなじみの羽衣伝説をもとにした曲です。舞台になった場所は遠く富士山を臨む静岡県の三保の松原。穏やかな春の海、白砂と青松という色彩。そこで美しい天女と漁師伯竜が展開する物語なのです。

「これは素敵な落とし物だ!」と大喜びの伯竜。

家宝にするため持ち帰ろうとした時、どこからか天女が現れて声をかけ、涙ながらに「その羽衣をどうか返してほしい」と頼みます。

衣を手にした伯竜は、「いや。これは私が拾った羽衣だ」と主張して、天女の願いを聞き入れず返そうとしませんでした。

でも天女は「その衣がないと、私は天に帰れない」と嘆き悲しみます。伯竜はその姿にいたく心を動かされ、天女に「それでは舞を見せてもらう代わりに、衣を返す」と提案します。

しかし、天女は「羽衣がなくては舞を舞えません。まずは羽衣を返してください」と訴えます。

この言葉に伯竜は、「羽衣を返したら、舞を舞わずに天に帰ってしまうだろう」と疑いの言葉を向けるのです。たぶん、多くの人が、このように考えるかもしれません。

しかし、天女は、「いや疑いは人間にあり、天に偽りなきものを」と答えます。

昔話や伝説などでは、天女は羽衣を隠されてしまった後、泣く泣く人妻になるという設定が多いのですが、さすが能では異なります。

伯竜は天女の言葉に「ハッ」とわが疑いの心を恥じ、即座に衣を返すのです。これもまた能ならではの素晴らしい展開です。

天女は喜び、羽衣を着し、月宮の様子を表す舞などを見せ、さらには春の三保の松原を賛美しながら舞い続け、やがて彼方の富士山に舞い上がり、霞にまぎれて消えていくというストーリーです。〔「謡曲仕舞奉納家 一扇」宮西ナオ子著(シンシキ出版)PP23~25より〕

大鼓、小鼓、締め太鼓の調べ緒は、幾度もご紹介しているとおり、麻でできています。

日本の古典芸能、能楽も歌舞伎もユネスコの世界無形文化遺産です。それを支えている数少ない職人、伝統技術に思いをはせました。

再び、三人寄れば文殊の知恵。四国の麻栽培再生へまず愛媛県から

1月に、「麻農家になりたい」という方と、四国の麻栽培を再生させたいと考えている方で3人で対談したことはこちらにご紹介しました。

今後の動きについて話し合うため、再度、最初に集まった3人で集まり、話し合いの場を持つことになり行ってまいりました。

前回対談した場所は、伊予市双海町にある瀬戸内海を望む道の駅。1月に集まってから「だいぶ進みましたね」と。今回も同じ場所でそれぞれ今後の動きを確認しました。

場所などは別に意図したわけではありませんでしたが、四国は古事記の「国生み」条に「伊予の二名島」とあり、“いよ(伊予)”は古語です。また、何度もご紹介していますが、愛媛の県名は古事記の同じ「国生み」条に登場する愛比売(えひめ)、神様のお名前が由来です。

こちらも繰り返しご紹介しておりますように、2007年ごろまで愛媛県大洲市で麻が栽培されていました。それは隣の八幡浜市の五反田柱祭り(県の無形民俗文化財)でつかわれるオガラ(麻の茎)のためと聞いております。この五反田柱祭りは、同市五反田地区でお盆の行事として開催される火祭りです。

この祭りの保存会の会長にもお会いし、話を進めております。

「(麻栽培に)興味あります」

「(販売している精麻は)愛媛で栽培されているのですか?」

「期待でワクワクしています」など、お客様等の声もいただくようになってまいりました。

さらに前に進んでいくことができますよう、京都・山川製オリジナル国産精麻アクセサリーを1万円以上お求めの方にお1つプレゼント中です。(2024年5月15日までの予定でしたが、期間を延長し7月15日まで)

国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品
国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品

神社仏閣用の麻製品を調製する創業120年以上、京都・山川製のオリジナル精麻アクセサリー。ある神道関連物の製作の余材が昨年たまたまできたそうで、それを生かそうと1つひとつ手仕事により生まれました。きなりと濃紺のツートンが特徴です。(山川さんいわく、神具で色分けするものはほとんどないとのこと)

身につけたりバッグにつけたり、神具として使用したりいただければと存じます。

ありがとうございます。

4月17日の愛媛県と高知県で最大震度6弱の地震、大丈夫でした

きょう4月22日はアースデイです。〔標高422メートルにちなんで「讃岐富士の日」でもありますね。讃岐富士(飯野山)は近年、大切にされている里山の1つ〕

ご存知のとおり4月17日23時14分ごろ、愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測する地震がありました。

被害を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。

住んでいるところは愛媛県の東部(東予)で震度4で、揺れの時間が長かったです(20秒ぐらい)。

その後、「地震大丈夫でしたか?」と取引先やお客様から電話やメールをいただきました。

大丈夫でした。お心遣いに誠にうれしく思いました。

思わぬ形でお客様の近況を知ることができたり、質問したかったことが聞けたりしてありがたかったです。

国産大麻(精麻)・アクセサリー《2トーン》京都・山川製(非売品)
国産大麻(精麻)・アクセサリー《2トーン》京都・山川製(非売品)

力をいただきました。ありがとうございます。日ごろの備えも大事と思います。

四国の麻栽培再生を願うキャンペーンpart3(再)を継続中です。(2024年5月15日まで)

国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ30センチ)を舞の採り物に

神社やご家庭でお祓いの道具としてご活用いただいている国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】

高さ約75センチ、高さ30センチのものがありますが、後者を舞の採り物に使いたいとこの度お求めいただきました。(いずれも紙垂付き、紙垂なしをお選びいただけます)

国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ30センチ)
国産大麻(精麻)・祓串【たまきよら】(高さ30センチ)

採り物とは、巫女が舞や祭祀の際に手に持つ道具のことです。

これは神楽における依り代としての役割があり、しばしば神の分身そのものとして扱われます。

宮廷で舞われる御神楽では、こちらでご紹介しているとおり、榊・幣・杖・篠・弓・剣・鉾・杓・葛の9種類を指し、民間の神楽でもこれに準じますが、鈴、扇、盆などを持つ場合もあります。

採り物は神楽の題材でもあり、採り物をはやすことで神霊の力をもり立てます。

この祓串が採り物に使われるのは考えつかなかったです。

 

 

香川からお客様。さぬき豊浜ちょうさ祭の飾り幕に、国産大麻(精麻)のしめ縄を

香川からお客様がこられました。

地元、さぬき豊浜ちょうさ祭の飾り幕を飾られており、その上部に飾る国産大麻(精麻)のしめ縄をご検討されていました。

すでに稲わら製の長さ1.5尺(約45センチ)のしめ縄を飾られ、同じ長さのものを探されておりましたが、少し垂らす感じで飾られていましたので、長さ1.5尺では短くなると思い、大根型の太さ8分(約2.4センチ)×長さ2尺(約60センチ)をおすすめさせていただきました。

金糸の飾り幕に、国産大麻(精麻)のしめ縄〔大根型8分×2尺(紙垂付き)〕
金糸の飾り幕に、国産大麻(精麻)のしめ縄〔大根型8分×2尺(紙垂付き)〕

お客様は大根型、牛蒡型のちがいや、飾り幕ができるだけ隠れないよう、前垂れの長さ、紙垂の大きさを気にされ、紙垂もご自分でつくり取り付けることも考えられておりましたが、最終的に職人が紙垂をつけたものを選ばれ、帰られて取り付けたのが上の写真です。

「ありがとうございました。」と添えて写真を送ってくださいました。(お客様のご意向により上部のみ掲載)飾り幕は縫師によるいわゆる昇り龍(口を開いた阿龍)で、神聖さも増したように感じました。ご満足いただけてよかったです。

せっかくお越しいただきましたので、他の製品(在庫)もご覧になられ、お客様は詳しくないとおっしゃりながら、「なぜ、さぬきいんべなんですか?」、「金毘羅船々の歌の意味を教えてほしい」、「藍染めする意味は?」、「縁起のいい染めはどれですか?」などご質問いただき、さらに木造の築70年超の建築にも興味を示されていました。

今年は辰年でもあり、縁起がいいです。(その後、しめ縄のおかげで絶好調とのこと)

今年も4月、京都の水火天満宮と出雲大神宮で「みろく涼香舞」を奉納予定。謡曲仕舞奉納家・一扇様

京都の神社やお寺などで、お能の曲を謡いながら舞う「みろく涼香舞」を奉納されている謡曲仕舞奉納家・一扇様。

昨年につづき、4月7日の水火天満宮(京都市)の櫻花祭と、4月18日の出雲大神宮(亀岡市)の鎮花祭(はなしずめのまつり)で奉納されます。

菅原道真が死後、生前自分を苦しめた藤原時平らに対し、復讐しようと雷火によって次々殺傷し、ついには紫宸殿(ししんでん)にまで落雷、その災禍が天皇にまで及びそうになったため急きょ神として祀ることになりましたが、水火天満宮は、天皇の勅命にて神号を賜り天満宮とし、はじめて道真公の神霊を勧請した「日本最初の天満宮」です。

また、旧暦3月(いまの暦では3月下旬から5月上旬ごろ)は、花が舞い散るのに合わせて災いも飛散すると言い伝えがあり、疫病や厄災の終息を祈る出雲大神宮の「鎮花祭」は平安時代の1025年からつづくといわれています。

両方の奉納とも前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きを使われる予定だそう。みろく涼香舞も日々進化していくとのことで、今年はどんな奉納になるか、楽しみです。(一扇様のブログ「和み文化の風の声」にて事前のご案内ないし報告があると思います)

前天冠・国産大麻(精麻)草木染め五色房付き
前天冠・国産大麻(精麻)草木染め五色房付き

四国で、みろく涼香舞を奉納されることはありますか?とたずねたところ、一扇様いわく「四国でも奉納したいです」と。

ある神社が脳裏に思い浮かびました。2024年の一扇様のテーマは「突破」だそうです。

 

四国の麻栽培再生を願うキャンペーンpart3(再)を期間延長

昨年10月以降、四国の麻栽培再生を願う3回目のキャンペーンを開催している最中に、「麻農家になりたい」という方からはじまって、四国の麻栽培を再生させたいと考えている方など情報が寄せられ、3人で1月に対談したことはこちらにご紹介したとおり。

それ以降、一段と情報が寄せられるようになってまいりました。

愛媛県では、来年度に新法(大麻草の栽培の規制に関する法律、大麻草栽培法)が施行されてから産業用大麻栽培の申請を受け付けるとのことですが、今回話し合ったのは、愛媛の場合、それを待たずして伝統祭事の利用で許可をいただける可能性があるのではないかということです。

愛媛の県名は、何度もご紹介していますが、古事記の「国生み」条に登場する愛比売(えひめ)、神様のお名前ですから、このように話が進んでいくのもなにか神様のお計らいがあると思わずにはいられません。

前に進んでいくことができますよう、京都・山川製オリジナル国産精麻アクセサリーを1万円以上お求めの方にお1つプレゼント中です。(3月20日までの予定でしたが期間を延長し、2024年5月15日まで)

国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品
国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品

神社仏閣用の麻製品を調製する創業120年以上、京都・山川製のオリジナル精麻アクセサリー。ある神道関連物の製作の余材が昨年たまたまできたそうで、それを生かそうと1つひとつ手仕事により生まれました。きなりと濃紺のツートンが特徴です。(山川さんいわく、神具で色分けするものはほとんどないとのこと)

身につけたりバッグにつけたり、神具として使用したりいただければと存じます。

ありがとうございます。

 

還暦のお祝いに、国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】再び

年が明けてすぐ、国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】のご依頼。

以前お求めになった知り合いからご紹介いただいたとのことでした。

ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】とは、こちらにご紹介しているとおり、60歳を迎えた元横綱が還暦を記念して行う還暦土俵入りの横綱を本物と同じように国産極上質の精麻と銅線芯を用い、小型化し再現した赤色の綿布を巻いたもの。こちらも本格派です。

慎重に贈る方の誕生日にきちんと間に合うように、納期を何度か電話で確認いただきました。

国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】雲竜型
国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱【還暦土俵入り仕様】雲竜型

しかし、なぜ還暦土俵入りの横綱は赤色なのでしょうか?

還暦には、干支が一回りして赤ちゃんに還る、また魔除けとして赤い産着を着せたことから、赤いちゃんちゃんこや頭巾、座布団などを贈る風習がありますが、それにちなんで還暦土俵入りでは赤い綱を作ります。(日本相撲協会公式サイトより)

贈られた方が、このミニチュア横綱からお力をいただきますますご活躍をされますようお祈りいたします。

日本の麻文化を守る。大鼓、小鼓、締め太鼓の麻製「調べ緒」も取扱い

昨年、第10回日本麻フェスティバルin吉野川~麻植と麁服~にて鼓調べ緒(しらべお)紐の復元の展示があったことは、こちらに書きました。

調べ緒(調べ)とは、能楽や歌舞伎はじめ、全国各地の祭礼には、小鼓、大鼓、締め太鼓が欠かせませんが、その表革と裏革を締め合わせる麻紐のことです。(その締め具合によって音程を変える調律の役割も担います)

調べ緒の製作には30以上の工程がある上、演奏家の細かいニーズにも対応しなければなりません。
調べ緒を製作する職人の高齢化、減少により、神社仏閣用の麻製品を手がける京都・山川へ昨春、相談が持ちかけられ、山川で調べ緒の製作もできるようになりました。

小鼓の調べ緒は、少し緩みをもたせて掛けます。演奏する際は左手で調べ緒を握り、張力を変化させることで音程を変え、右手の打ち込みの強弱と組み合わせて多様な音色を打ち分けています。

一方、大鼓と締め太鼓の調べ緒は、非常に固く締め上げるので、そうした使用に耐えるように綯う(※)ときも固めに仕上げます。※繊維をより合わせることを綯(な)うといいます。
調べ緒は音色を左右する楽器の重要な一部であり、その扱いも演奏のテクニックの1つであるといえます。

同フェスティバルで鼓調べ緒紐の復元の展示に関わった能楽師・大倉正之助さん(囃子方大倉流大鼓、重要無形文化財総合指定保持者、いわゆる人間国宝)いわく、「現在では(調べ緒)はナイロン製に変わりつつあり、私たちのような伝統従事者、重要無形文化財の人間ですらナイロン製を使っているという現状」とのこと。

国産の精麻で製作できます。また各種鼓とともにお求め可能になっております。お問合せください。

 

 

・参考文献

「日本の芸能を支える技V調べ緒」パンフレット(東京文化財研究所)