四国霊場22番札所・平等寺で初会式(麻レポート)

1月19日、徳島県阿南市の四国霊場22番札所・平等寺の初会式に行ってきました。

山門にかけられた国産精麻のしめ縄を見に行ったのが2016年3月(こちらの記事)。以来、4年ぶり。

本堂での晋山式法会
本堂での晋山式法会〔左に新品の鰐(わに)口紐、住職の左肩には修多羅〕

この日は本堂で晋山式(新住職就任)法会も行われ、それに参列させていただきました。仏教は詳しくないのであれですが椅子席には「先達」の方がずらっと並ばれているようでした。京都から麻縄職人の山川さんが来られていて合流。

初会式に合わせて本堂の鰐口紐2本、鐘楼の鐘突き紐(いずれも国産精麻製)が新しく付けられていて文字通り新品でした。

この初会式は、谷口真梁(しんりょう)住職が副住職だった頃に大勢の稚児や参拝客であふれかえった昭和初期の初会式の写真を見て感動し、2016年に再興。今回が再興5回目。門前や境内では仮装マルシェ、太師堂横のステージで太鼓、阿波踊り、ヴァイオリンコンサート、そして餅投げ(3回!)もあり多くの人でにぎわっていました。

太師堂横のステージで太鼓演奏中
太師堂横のステージで太鼓演奏中

そう、このステージで五色の綱引き大会もあって、この綱がまた麻製なんです。

住職の左肩にかかっていた立派な修多羅(国産精麻製)も遠目に見させていただきました。

さぬきいんべに至る前、私は弘法大師・空海の足跡を追いかけていたことを思い出します。御厨人窟、出釈迦寺(我拝師山)、焼山寺(焼山寺山)、太龍寺、大滝山、高越山、高野山、、

平等寺は空海が開いたお寺で、「弘法の霊水」(井戸)もあり、ご本尊の薬師如来は空海の御作(秘仏)です。さぬきいんべは1月4日に10周年を迎えましたが、再び訪れて今までのことを思いかえし、ご縁をあらためて感じました。

麻というと神社ばかりでなくお寺でも麻が使われています。鰐口(下から見て鰐が口を開けたように見えることからこう呼ばれる)は参拝者が綱を振って打ち鳴らすことで神仏に来意を伝えます。お寺にお参りした際、見てみてください。

 

 

・参考文献

徳島新聞「徳島・阿南市の22番札所・平等寺 50年ぶり初会式」

旧暦と行事、日本は二本立てでできている

東京オリンピック・パラリンピックの観戦チケットに日本の「伝統色をあしらう」という新聞記事がありました。

(参考)五輪チケット、デザイン公表 藍や紅…大会カラー彩る(日本経済新聞)

さて、日本の行事は本来は旧暦(太陰太陽暦)でおこなわれていました。旧暦とは明治6年まで使われていた太陰太陽暦のことで、月を基準にした暦で太陽暦の春夏秋冬とのズレを調整しているため、早い話、自然のリズムに合っています。農業をされている方などは現在も参考にしているのではないかと思います。

毎月1日は新月で、三日月は3日の月、十五夜は15日の夜の月を表し、そのままです。旧暦を知っていたらその日の月の形がだいたいわかりますね。また、五節句、例えば桃の節句(3月3日)は桃の花、端午の節句(5月5日)は菖蒲の花が咲いているころですし(新暦だとちょっと時期が早い)、七夕(7月7日)は南の空に天の川がきれいに見られる可能性が高いです(新暦では梅雨にあたる)。1~3月は春、4~6月は夏、7~9月は秋、10~12月は冬と、なぜ年賀状に「新春」とか、梅の花が描かれているかというと旧暦では1月1日は文字通り春のはじまりだからです。疑問に思ったことありませんか?冬なのに春とは、、

さらに、私の氏神さまの夏越祭(なごせ)は毎年旧暦6月16日におこなわれます。「水無月の 夏越しの祓ひ する人は 千歳のいのち 延ぶといふなり」という歌がありますが水無月は6月のこと。愛媛県の伊豫豆比古命神社(椿神社)では毎年旧暦の1月7・8・9日に伊予路に春を呼ぶ、椿まつりがおこなわれにぎわいます(2020年は1月31~2月3日)。

例はまだまだありますがこのように旧暦は日本の四季、日本人の暮らしと密接に結びついてまいりました。そんな生活から、和の伝統色、もちろんそれだけではないでしょう日本の文化が生まれています。色だけをみても種類、呼び名が何種類もあることに驚かれるでしょう。

(参考)日本の伝統色 和色大辞典

現代は四季の変化がわかりづらくなっていませんか?

香川県には昔の人が大切にしたと思われる巨石祭祀遺跡が多くあります。それ(方角)をみると冬至、春分、夏至、秋分(四至二分)を大事にしていたことがわかります。農耕祭祀、すなわち生きることと密接に関わっていたのだと思います。

自然とともに生きていく、共存していく。そのために暦は大事なものです。

日本は“二本”、新暦(太陽暦)と旧暦、神道と仏教、元号と西暦などが共に存在しています。西洋のように1つだとわかりやすいですが、片寄りやすい(極端になる)。この二本立てのおかげで「あいまい」になり、色彩豊かな文化が継承されているのではないかと思います。その以前に日本神話(多神教)があってのことだと思いますが。。

美しい日本とその文化を後の世代に継承していきたいです。

 

 

・参考文献

「旧暦カレンダー」(南太平洋協会)

数霊で解く大麻(ヘンプ)

2020(令和2)年、今年もよろしくお願いいたします。年始に自治会の“お日待ち”という集まりの用で各家を回りましたら、皆さん新年らしいいいお顔をされててうれしく思いました。

さて、数霊とは、日本の神道において言霊と表裏一体とされているもので、数に宿る霊のこと、数にも言葉と同じように魂があるのです。

言霊は上古代の頃から必ず数霊という数に裏打ちされたものだったようです。(父のことを「カゾ」、母のことを「イロハ」と言うんです。父親は縦の系統の数霊、母親は横の系統の言葉、つまり経糸が数霊、横糸が言葉)

古くから神道に受け継がれてきた数霊のことは、熱田神宮や大神神社などで奉職された小林美元さん(1927~2005年)の『古神道入門』にも記述があります。

ここでは吉野信子さんによるカタカムナ48声音の思念(言霊)表を用いて大麻(ヘンプ)を解いてみたいと思います。(神道の数霊とカタカムナ数霊の関係は吉野さんの著書で解かれていますので興味のある方はそちらをお読みいただければと思います)

それでははじめましょう。

おおあさ=40+40+18+28=126 根源から出て分かれ放射する。

ヘンプ=22+48+2=72 調和の振動が放射する。

言霊ではどちらも成長が早い、生命力が強いことを表していると思いますが、日本語(おおあさ)は、内面(見えないもの)に着目した感じ、英語(ヘンプ)は、外面(見えるもの)に着目した感じがします。文化のちがいを感じます。

一方、大麻(たいま)だと、

大麻=26+5+6=37 湧き出る光の調和が根源から出る。

成長が早い様子が表されているようです。また、「神の草」と言うのもうなずける気がしませんか?

精麻(せいま)=36+5+6=47 引き離したものに引き寄る振動。

神の依り代、神が宿る繊維と言われますが、それが伝わってくるようです。

オガラ=40-25+31=46 充たした陽の受容が根源から出る。

茎の芯(木質部)そのものを言っているようです。

麻の実=18+28+20+3=69 受容(入れ物)が転がり入る。

まさしく種のことですね。

麻の葉=18+28+20+42=108 指向が飽和して放射する。

そのままを言っているようです。

いかがでしょう。

読み解き方はこれがぜったいではありません。例えば自分の名前の数霊をみてみるのもおもしろいのではないでしょうか?

もう少し挙げると、

神棚=25+3-26+14=16 転がり入る調和。

何が「転がり入り」ます?神棚には。クイズみたいですね。

しめ縄=23+10+14+7=54 陰と陽が転がり入る。

らせん形状ですから左回りと右回りがあります。

磐座=5+7+11+31=54 陰と陽が転がり入る。

しめ縄と同じ数霊、言霊では「伝わる調和が引き寄る場」ですので、天の気と地の気が交流することを言っているようです。

本坪鈴=47+48+44-47+21-21=92 発信放射する振動。

本坪鈴とは神社の鈴緒や祭事祭礼で用いられるもの。鈴だと数霊は21-21=0(外向きの渦と内向きの渦が反転する場を意味)ですが、本坪鈴は文字通り“ただの鈴”ではないようです。

さらには、

正月=23+4+19-25+44=65 広がりが伝わる。

希望に満ちた新しい年のはじめの心を言っているのでしょうか。

旧正月=29+37+19+23+4+19-25+44=150 飽和するそのもの。

飽和するのは暦(カレンダー)です。1年全体のはじめのことを言っているようです。

立春=8+44+23+37+48=160 転がり入るそのもの。

立春の前日、節分ですと126(根源から出て分かれる)なので、さらに進む感じです。陰が陽に変わることを言っているかと思います。

左=1-26+8=-17(統合させられる)

右が-26(分かれさせられる)ですので、日本で「左が聖とされる」のはまとまることが大事だからではないでしょうか。〔左回りが4(陽)、右回りは-5(陰にさせられる)になります〕

数霊ってスゴイ、日本語ってスゴイと感じていただくきっかけになれば幸いです。(^^)/

・参考文献

「古神道入門」小林美元著(評言社)

「カタカムナ 数霊の超叡智」吉野信子著(徳間書店)

「数霊」深田剛史著(たま出版)

【復習】神棚のまつり方

愛媛民芸館で開催中の「子の干支展と正月飾り展」を見てきました。2020年の干支、ねずみの郷土玩具のほか、しめ飾り、紙垂、お神楽に使われる切り絵、ミキノクチ(神酒口)など新年らしい神様を感じる展示でした(この展示は2020年1月31日まで)。

さて、新しい神棚で新しい年を迎える方もいらっしゃるのではないかと思います。暮れまでには新しいお神礼を受けて輝かしい新年を迎えましょう。

復習がてら下記に書きました。

○神棚の場所

南または東向きの明るい所で、目線より上の位置に取り付けます。(ただ、単に条件に合った場所に設置すればよいというわけでなく、一番大切なのは神様を大切に思う心、日々の暮らしに感謝する心ではないかと思います)

神棚は、社殿の造りをした伝統的な宮形の他、壁掛け式や洋室向けなど種類がありますので環境に合ったものをお選びください。

○お神札のまつり方

中央に神宮大麻、向かって右側に氏神様、左側に崇敬神社(地元の氏神様以外に信仰する神社)のお神札を、重ねておまつりする場合は、神宮大麻を一番手前に、そのうしろに氏神様、次に崇敬神社のお神札をおまつりします。

もし神棚がなければ、タンスや戸棚の上をきれいにしてまつってもいいです。

○お供えするもの

毎日お供えするものは米、塩、水が一般的です。氏神様のお祭りなどの時にはお酒や尾頭付きの魚、野菜、果物、また四季の初物やいただきものなどをお供えします。

ちなみに、神棚と外を隔てるためにしめ縄を一番手前の上方に設置するのがおすすめです。

○神拝のしかた

神社の参拝と同じように、二拝二拍手一拝(神前で二度拝礼して二度拍手を打ち、さらに一度拝礼)をおこないます。

 

絶対にこうでなければならないというものではありません。例えば、ある家ではお神札が氏神様だけとか、お供えは水だけの場合もあると思います。人によっては鈴緒を設置したり、祓串でお祓いする方もいらっしゃると思います。ただ、神棚は家の中でもっとも神聖な場所ですから、清潔にし心をこめておまつりします。

ご家庭によっては恵比須様、大黒様、荒神様、田の神様、歳徳神様などもおまつりする方もいらっしゃると思いますが上述に準じます。

自分んちの神棚が普通と思っているかもしれませんが、他の家の神棚を見るとこんなおまつりのしかた方が!という風になるかと思います(今までいろいろみてきた中での想像)。あるお客様にたずねてみると、小さな鳥居に国産精麻のしめ縄をつけて神棚風に祭壇をおまつりしているとのことです。奉斎の際に神社の神主さんをお呼びするからと、それに間に合うようにしめ縄をと注文いただいたこともあります。

出向いていろいろな神棚を見てみてみたいです。(^^)

 

 

・参考文献

「家庭の祭祀事典」西牟田崇生著(国書刊行会)

「氏神さまと神宮大麻」(神社本庁発行)

年末年始を迎えるにあたり心得ておきたいこと

ホームセンターで「新しい神棚で新年を」というポップとともに神棚関係の棚を見かけました。最近は今風の神棚(壁掛け式)があるんですね。

古い家だと伝統的な神棚が合うでしょうけど、洋間の多い現代の家なら今風に作られたものが合うと思います。

年末年始を迎えるにあたって、3つお伝えしておきます。

まず第一に、毎年しめ縄の注文をいただく方がいらっしゃいます。今年はご希望の方に年内にきちんと届くようにということで、国産大麻(精麻)しめ縄&鈴緒年内お届けご予約ページを開設しております。

例年ですと12月初旬までにご予約いただければ年内のお届けが可能です。(諸般の都合その他の事情によりご予約締め切りの時期が早まる場合があります。その際はご容赦ください)上記のご予約は終了しました。年内お届けできるのは在庫の数量だけです。ご了承ください。(12月11日追記)

2つ目。「しめ縄は毎年変えた方がいいですか?」とお問合せいただくこともあります。

答えは否。ご予算などに応じて新しくしたらと思います。スーパーで売られているような市販のしめ縄、しめ飾りなら躊躇ないとは思いますが、国産精麻、あるいは稲わら製の職人の手仕事でできたしめ縄は大切に使いたくなる人も多いのではないでしょうか。

氏子からしめ縄や鈴緒が奉納されている神社では毎年変えてないところも多いです〔それでもすす払い(家庭でいう大掃除)をし紙垂を新しくしたりして新年を迎えているところが多数〕。

ちなみにしめ縄、鈴緒を民芸とみるなら、使っていく中での素材の変化にも目を向けて楽しんで、あるいは使用後はお焚き上げせずに大切にしまっておくのもありかもしれません。濱田庄司氏(1894~1978年)はよく「作ったところで半分だ。そこから先は使い手が作る。だから、使うことも創作だ。」と話しておられたようです。例えば新しい青い竹かごが使っているうちにアメ色になるとかありますが、そのへんの判断は各自にお任せいたします。

もし、迷うようなことがありましたら、心の声を聞いてみるといいと思います。心がイエスと言った方、心が明るくなった方、心が軽くなった方を選ぶのをおすすめします。

 

3つ目はその根本にある理由です。

日本の神道は黄泉(よみ)の国から帰った伊邪那岐命(いざなぎのみこと)の禊ぎにみられるように「きれいになる」、また「再生」を尊ぶという、言わば「新生」する精神があります。これに付随し、黄泉の国から帰ることを意味するよみがえり(黄泉がえり)という言葉もあります。

また常若(とこわか)といういつも若々しいさまをいう言葉もあります。前述のすす払いや大掃除、お神札、しめ縄などを1年毎に納めて新しくする背後にはこういう意味合いがあります。

なお、使い終わったものは、社寺の境内等で家庭の門松やしめ飾りなどを一緒にはやす(燃やす)正月の伝統行事、どんど焼き(左義長、とうどうさん、地域によって呼び名がちがう)へ。そこで1年の無病息災を祈りましょう!

そう、年越しの大祓も忘れずに。日々の生活の中で気づかないうちに生み出した目に見えない罪穢れをすべて祓い清めて新しい年を迎えます。

新年は1年で一番神様を感じる時ではないでしょうか。その新年を迎える前と、迎えた後。伝統行事は1年を健やかに過ごす先人の知恵です。いい年末年始を迎えるために気をつけたらと思うことを書いてみました。

今年も1年間ありがとうございました~年末感謝祭2019

年末感謝祭2019

来年のエネルギーが世の中に入ってきて予兆を感じる頃になってきた感があります。

今年も年末感謝祭を1年間の感謝を込めてさせていただきます。

お買い上げいただいたお客様全員に、日本各地をひらいた阿波忌部についてのカラーパンフレットをプレゼント中です(お一人様1部限り、2019年12月31日まで)。

今年は元号が令和となり、ご存じの通り、新天皇即位にともなう大嘗祭(11月14~15日)に大麻の織物、麁服(あらたえ)が阿波忌部の直系である三木家(当主・三木信夫さん)より調進、愛知県豊田市で作られた絹織物「繪服(にぎたえ)」とともに供えられました。

阿波忌部のことがわかりやすくまとめられたA4全10ページのカラーパンフレットです。日本の原点を見つめ未来を創る、そういう時期にふさわしい内容と思います。(個人的にはP8の忌部の精神がおすすめ、これは2013年に今治市であった三木さんの講演の際にも拝聴した覚え)

ぜひ楽しみにお待ちください。(^^)/

国産大麻(精麻)・祓串のネーミング公募の結果

国産大麻(精麻)・祓串(幣)を取扱いはじめて1年過ぎ、麻の祭祀特集と連動して会員の方よりこのたびネーミング(名前)を募集させていただきました。

名前を公募させていただくのは神居和かざりにはじまりこれで4つ目です。

 

さて、今回応募いただいた中から選考の結果、「たまきよら(TM)」に決定しました。

応募いただいた方いわく、直感ですぐ思い浮かんだそうです。「たま」は魂、御霊(みたま)、地球をも意味し、祓い清める、、

ちなみに日本語の「ら」は語頭にこない場合、垂直形状、現れるといった概念を表します。例:はしら、やぐら、へら

言霊で祓串の用途役割を表していると思い、すばらしい直感だと思いました。(思いませんか?)

また、たまきよら(TM)の説明として、「一個人の祓いはもとより、その祖霊、その方がおられる場、そこにおわします産土神、更には地球のコア(マントル)、そういう全てに繋がって、広く世の中を祓い清める意」でもって、お使いいただくのが相応しいお品のように感じます。

とのことです。

そうですね!時は令和の時代、この祓串はミロクの世を予感させます。

ここで公表はしませんが今回採用となった名前を応募いただいた方が応募に至った逸話がシンクロニシティを感じさせ、思っている以上に大事な神具であると強く思わせていただきました。必要な方々に届き、よい言霊とともに世の中が祓い清められますように切に願います。

今後とも国産大麻(精麻)・祓串「たまきよら(TM)」をよろしくお願い申し上げます。

京都の装束店の女将から感じた3つの私との共通点

先日、京都へ行ったみぎり、玉造りをされてる青舟さんが「黒田装束店」へ行きたいとのことでついていきました。

黒田装束店は京都御苑の堺町御門前に立地しています。

黒田装束店(京都市)の入口
黒田装束店の入口(しめ縄がはってあったのでパチリ)

中へ入り出てきた男性に青舟さんが用件を告げると、1人の女性が出てこられました。私は目を疑いました。「ん、若い!」

建物内の雰囲気からするとお婆さんが出てくる感じで、私は何度も目を疑いました。(さすが京都)

あとで調べてわかったことですが、この方は女将で黒田知子さんといい、宮廷装束に使われる「有職(ゆうそく)織物」の美しさを多くの人に知ってもらおうと、装束に使う布を使った袋や名刺入れなどの小物作りをプロデュース、「堺町御門前 平七」というブランドで展開していらっしゃいます。

青舟さんは製作した「勾玉を入れる袋」にとこの平七の小物をwebで探しだし購入、それで店にも行きたいと思われたようです。

黒田さんが奥から出してきた小物を何点か見せていただきましたが、女性の感性ですね。巾着袋、ペンケースも。伝統的な文様、生地、そして繊細で細やかさを感じました。現代風に仕上げられています。

そして、価格が安い。「もっと値段を上げたらいいのに」とよく言われますと黒田さん。

日本文化系の雑誌「和樂」にも平七の小物が紹介されています。(店頭で2冊見せていただきました)

黒田装束店を出て、何か黒田さんと共通点を感じる思いがわき上がってきました。というのは、1.私は国産精麻でできた現代に合う小物を展開する役回りになっていること、2.価格のつけ方が平七と同じではないかということ(多くの人に手に取っていただきたい)、3.日本の伝統文化を伝えたいと思っていることです。

店にいたのは30分くらいでしたが、プロの世界を垣間見ることができ、同じような気持ちでがんばっている人がいるんだと刺激を受けた出来事でした。

日本人のアイデンティティー、日本文化を再認識させる最近の映画

ここ数年、日本の文化に触れた映画が目につくようになってきました(思いません?)。

少し前なら、おくり人(滝田洋二郎監督、2008年公開)が第81回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したのを思い出します。

しかし、2011年の3.11以降でしょうか。だんだん様相が変わってきたことを感じます。

ここ数年で気になった映画を箇条書き(順不同、リンク先はそれぞれの映画の公式サイト)にしてみると、

麻てらす~よりひめ 岩戸開き物語~(2017年) 監督:吉岡敏朗

日本古来の大麻文化とその心を麻績みをする女性、“よりひめ”を軸に紹介するドキュメンタリー映画。ロンドンインディペンデント映画賞ドキュメンタリー部門にて佳作を受賞。2017年2月、大麻比古神社正式参拝(日本麻振興会主催)の際吉岡監督とお会いしたときもカメラを回されておりました。

神楽鈴の鳴るとき(2018年) 監督:小沼雄一 キャスト:濱田ここね他

国の重要無形民俗文化財「河口の稚児舞」を題材にした映画。 第7回富士山河口湖映画祭シナリオコンクール準グランプリ受賞。2017年半ばより精麻五色緒付き神楽鈴を販売しはじめた後でこの映画のことを知りましたので思わず注目。

紅い襷~富岡製糸場物語~(2017年) 監督:足立内仁章 キャスト:水島優他

富岡製糸場が世界遺産に登録されて3周年を記念した映画。絹に再び光が当たりました。同製糸場を設立したのが渋沢栄一と知り、それから主演が私の母校出身の女優、水島優さんなので◎。(^_-)

君の名は。(2016年) 監督:新海誠 

長編アニメーション映画。映画を見た人の感想を聞きまして、日本文化が映画の中にたくさんちりばめられていると思いました。

一礼して、キス(2017年) 監督:古澤健 キャスト:池田エライザ他

映画の中で弓道が登場します。弓道は礼に始まり礼に終わる!公式サイトのファビコンが弓道の的(まと)なのも乙。

先生!、、、好きになってもいいですか?(2017年) 監督:三木孝浩 キャスト:生田斗真他

こちらも弓道が登場します。私は弓道弐段ですので、2つのうちどちらの映画だったか忘れましたが、たまたま見ていたTVで紹介されていたことがあり思わず見入ってしまいました。

映画刀剣乱舞(2019年) 監督:耶雲哉治 キャスト:鈴木拡樹他

刀剣ブームの火付け役、「刀剣乱舞(とうらぶ)」の実写版。玉造りをされている青舟さんが刀剣がお好きで、よく刀剣のお話を聞くのでご紹介しておきます。^^

 

これらの映画たちは近年、外国人観光客の増加する中で、日本国内で日本の伝統文化、地場産業、伝統工芸、手仕事や民藝などが再認識されているのとシンクロしているかなと思います。

かくして時代は令和です。映画中で紹介されているもの、ことがもっとはっきり現実に現れてくるんではないでしょうか。

他にもあるんでは?もしご存じなら教えてください。

 

 

ある日突然訪れた糸魚川ヒスイ勾玉との出会い

2011年9月3日でした(9月3日は私の誕生日)。

「相互リンクお願いできませんか?」と玉造り工房「フルタマのヤシロ」というwebページの運営者からメールが届いたのは。

そのときwebページを拝見し、はじめて糸魚川ヒスイの勾玉を見ました。その美しさに感動し涙が出てきたことを思い出します。

勾玉の作り手は青舟(せいしゅう)さん。京都府の北部、京丹後にお住まいで、電話で話をして、さぬきいんべでペンダントにし販売させていただく運びになりました。たしかちょうど肥松の勾玉のペンダントを製作した後で、提案させていただいたところ快諾を得たしだい。

第1号モデルは「天座(あまざ)」。透明度の高い小ぶりの勾玉で国産精麻をなったヒモがついています。公開後ほどなくしてそのペンダントをお求めになったのは、なんとジュエリーデザイナーで、こんな感想をいただきました。

私の日頃の宝飾品デザイン・制作に際しても、さらっとした良い風が吹いてくる、そんな感じを受ける仕上がりを目指していますが、玉は更にしみじみとした良さを感じますね!宝飾品に於ける翡翠の品物とは別の世界が広がっています。

 

糸魚川ヒスイ勾玉ペンダント「天座(あまざ)」(第1作)
糸魚川ヒスイ勾玉ペンダント「天座(あまざ)」

その後、次々と勾玉、あるいは大珠のペンダントを必要な人の元へ届くように製作してます。(お求めになる人の声を聞いていると、この玉は本物であることがわかります)必要な人、必要な時期があるんでしょう。

縁とは不思議です。私は探していません。勾玉も向こうからやってくるのです。

あとで、「さぬきいんべ」という名前に起因(名は体を表す)していることが薄々わかっていきましたが、そのときはわからずご縁を大切に流れに乗っていったのが現在につながっています。

青舟さんとは2016年はじめに京都市内ではじめてお会いしました。電話の声のイメージと実物はぜんぜん違っていました。

青舟さんのお話はおもしろいです。

勾玉についてはいわゆる三種の神器の1つで、最後に来るのが勾玉と青舟さんがよく言っています。私もそんな気がします。

値段が高騰する前にどうぞ。(2016年、国石にヒスイが選定されてから、原石の価格は上がっていると聞いています)

さぬきいんべプロデュース、青舟さんの勾玉ペンダントはこちらへ。

今後も新作を作り続けたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。<(_ _)>