大阪・関西万博にて、磐座とともに国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】

4月13日からはじまった大阪・関西万博

和歌山パビリオンにおいて、昨年、空海1250年生誕祭の際に高野山金剛峯寺の特別室「奥殿」で展示された「いのちをテーマにした作品」(主催:「ARTと悟り」実行委員会)が5月6日より展示されています。

そして、中央に鎮座する作品「胎蔵界大日如来」が磐座と展示され、その磐座に国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】が。

 
 
 
 
 
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初日6日に新作が発表され、代表者による作品紹介(トークライブ)。

さらに、高野山真言宗・別格本山 西室院の田中宣照住職をお迎えし、弘法大師・空海の世界、梵字や仏様など本展に込められた背景をめぐる対談がおこなわれた由。

この度は、代表の方から「純度の高い作品(しめ縄)をありがとうございました。」とお言葉をたまわりました。

今回の「いのちをテーマにした作品」の特別展示は、『「存在のはじまり」をテーマに、空海直筆と伝わる梵字、胎蔵界曼荼羅に描かれる仏たちの姿、そして、スウェーデンの科学写真家レナート・ニルソンが捉えた生命誕生の神秘の写真を融合させた、科学と精神性が響き合う現代曼荼羅表現です。』とのこと。

見えない“いのち”の本質にかたちを与え、観る人の心に“感じる体験”を届けることを目指しており、ただいま一般公開中です。

会場でご覧いただき、なにか感じていただければ幸いです。

 

あべのハルカス近鉄本店、「春の大北海道展」に国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱

4月16日から開催されている大阪あべのハルカス近鉄本店、ウイング館9階「春の大北海道展」に国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱が飾られております。

この大北海道展は、同店で一番人気の催事だとのこと。

今回は「春の大北海道展」第1弾で、肉や海鮮、スイーツなど北海道のグルメを中心に約60社が出店、ミニチュア横綱が飾られているのは1930(昭和5)年創業の老舗鮮魚店「銀鱗」様(北海道日高郡)の店舗(ブース)です。

ミニチュア横綱(雲竜型&不知火型)が飾られた店舗(写真は設営後すぐ)
ミニチュア横綱(雲竜型&不知火型)が飾られた店舗(写真は設営後すぐ)

そして、ミニチュア横綱は単なる”飾り”ではなく、しめ縄やそれぞれミニチュア横綱の脇には盛り塩が置かれ、徹底しておられます。

ご依頼いただいたお客様いわく、「おかげさまで素敵なお客様とのご縁が多い催事です。感謝しかございません。」とご感想をいただき、うれしく思いました。

なお、この大北海道展の開催時間は10時~20時(最終日は19時まで)。期間は4月22日までで、4月23日~29日に第2弾を開催するそうです。

国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい2026年を!超早期ご予約のご案内

本年も、来年用しめ縄の超早期ご予約の受付を開始いたしました。

好評の美しいしめ縄(大根型、牛蒡型)、神居和かざり《きなり》のいずれも紙垂付き(紙垂をご自分でつけられる方は説明を作成しております。こちらを参考にしてください)は、しめ縄は1つひとつ縄目がちがいますが、職人がバランスをみて紙垂を取り付けさせていただきます。なお、紙垂のないものもお選びいただけます。本年は、前垂れのない、紙垂付きが製作できるようになりました(大根型、牛蒡型とも)。

国産大麻(精麻)しめ縄【大根型】(紙垂付き)
国産大麻(精麻)しめ縄【大根型】(紙垂付き)
国産精麻・しめ縄【大根型】前垂れなし(紙垂付き)
国産精麻・しめ縄【大根型】前垂れなし(紙垂付き)

その他、現代風のものをご希望の方には、神居和かざり、朱色版や藍染め、茜染め、ざくろ染め版もございます。

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)

超早期ご予約の特典として、本体価格を「早割」、ならびに1886(明治19)年創業、神社仏閣用麻製品を調整しつづけている京都・山川製のオリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》藍染め、茜染め&ざくろ染め版のいずれかお1つをプレゼントさせていただきます。(精麻は極上国産、藍染め、草木染めは徳島でおこなっております)※染め(色)のご希望を承ります。ご予約注文時に「備考欄」へご記入する等お申し出ください。本特典は2026年年頭にお届け予定。(特典のプレゼントを何らかの理由で辞退される方も遠慮なくおっしゃってください)

京都・山川製オリジナル国産精麻アクセサリー《リボン風》
京都・山川製オリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》

12月中に発送予定です。日時指定も承ります。(自然のリズムを意識し冬至、旧暦の新年に合わせるのもおすすめ)

また、こんなしめ縄はできませんか?というご要望も歓迎です。

しめ縄の超早期ご予約専用ページ

※お電話、FAX、メールでのご予約も承っております。これだけのしめ縄、鈴緒(数量)をこのくらいの時期にという「仮予約」も受付させていただいております。なお、手仕事ゆえ製作できる数に限りがあるため、予告なくご予約受付を終了する場合がございます。ご了承ください。

《現在のご予約状況》

しめ縄太さ6ミリ×長さ19センチ(紙垂付き)、大根型太さ8分×長さ2尺(紙垂付き)、しめ縄【神居 和かざり】など、2025年4月3日現在

ご予約誠にありがとうございます。

 

日本の文化として昔から大切につかわれてきた麻。国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい新年を迎えませんか。

神社やお寺で麻は「神聖なもの」、「穢れを祓う」、「神の依り代となる」などとされています。例えば、お供物を麻で結んだり、神職の方々の冠に麻を巻いたり、お祓いの際の道具(祓串)に麻が使われていたりと、現在でも様々なところで大変重用されています。
そういった理由から神社仏閣の鈴緒・鰐口紐や注連縄には麻が使われており、別の素材ではその意義や効果が失われてしまうのです。(明治19年創業 神社仏閣用麻製品調整株式会社山川パンフレットより)

 

『豊年だとか凶作だとかになるのは、みんな人間がそうするんです。日本中の人間が立派な心を持ち、農作物に対して感謝の気持ちで有り難くちょうだいし、物を粗末にせず、ずるい心を起こさず正しい行いをすれば、とても豊作になって到底食べきれない位出来ますよ。ところが今の人間はそれとは丸っきり反対の間違った了簡を持っていますからね。ですから不作になるんです。今言った事は絶対で、これは真理ですよ。いかなる天災でも天候の不順でもみんな人間が造るんですよ。』(御光話録 第十七号 昭和二十五年二月二十八日発行)

 

さぬきいんべでは、すべて切り火をしてお送りさせていただきます。

「火は日であり、さらに霊(ひ)であって誠に尊い霊妙(人間では計りしれませぬ不思議なこと)なものでございますと教わりました。」(元内掌典・髙谷朝子)

4/6(日)京都の水火天満宮、4/18(金)出雲大神宮にて「みろく涼香舞」を奉納

きょうから4月、新年度。

入社式や入学式、配置換えやクラス替えなどがおこなわれる時期です。

謡曲仕舞奉納家・一扇様は、京都の神社やお寺などで、お能の曲を謡いながら舞う「みろく涼香舞」を奉納されています。

今年も4月6日(日)の水火天満宮(京都市)の櫻花祭で奉納される予定だそうです。

昨年6月に、松尾大社(京都市西京区)の海外初の分社、かつイギリスではじめての神社となるフォーダム松尾神社の奉鎮祭でもこの「みろく涼香舞」を奉納された一扇様。

日々進化されているとのことですが同日、観世流(梅若派)緑幸会主宰の能楽師・井上貴美子氏、井上須美子氏、緑幸会メンバーによる仕舞も奉納されます。

 

4月12日(土)には、SAIJOBASE 3階研修室(旧西条市こどもの国、愛媛県西条市)にて観世流の能楽師・越賀(こしか)隆之氏〔国の重要無形文化財「能楽」保持者(総合指定)、いわゆる人間国宝〕を講師にお迎えし、「春の能楽サロン」~能楽師が語る『安宅(あたか)』~が開催されます。

『安宅』は能の代表作で、日本の歴史、文化、そして美意識や国柄を能楽ほど表すものは他にないとのこと。

能楽には、小鼓、大鼓、締め太鼓が欠かせませんが、その表革と裏革を締め合わせる調べ緒(調べ)という麻紐がつかわれます。

 

さらに4月18日(金)に出雲大神宮(京都府亀岡市)で鎮花祭(はなしずめのまつり)が斎行され、シテ方観世流緑幸会が奉納、一扇様による「みろく涼香舞」が『熊野』の演目で奉納されます。

鎮花祭は、疫病と干ばつを鎮め病気平癒と雨乞いの神事で、平安時代より千年余り続いているそうです。

みろく涼香舞は、国産精麻の五色紐がついた前天冠を身につけて舞われます。

神具の染色を少しからでも化学染料から、植物染め(草木染め)へ

神具の取扱いをはじめて今年で丸10年。

最初、神具の精麻の染色は99%が化学染料と聞き、えっ?と驚いたことがあります。

幸い、京都・祇園祭の山鉾に藍染めの精麻が使われていることを知りそれをきっかけに、植物染め(草木染め)の精麻を使って神具をつくり普及させることを目標に、今日に至っております。

しかし、当初なかなか実現にいたりませんでした。神道のいわゆる“五色”の精麻が植物染めでできるようになったのは2020年です。

ですので昨年、京都・松尾大社の海外初の分社となるフォーダム松尾神社の奉鎮祭が執り行われ、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きを着けた謡曲仕舞奉納家・一扇様のみろく涼香舞が奉納されたのはたいへんうれしいことでした。

さぬきいんべでは、より紐・より縄のほか、五色緒、五色房も植物染めでの製作が可能です。

麻の五色緒(草木染め版)
麻の五色緒(草木染め版)

 

きなり、藍、茜染め三色の麻紐(写真は5ミリ径)
きなり、藍、茜染め三色の麻紐(写真は5ミリ径)

安価に手軽に染色できる化学染料もいいですが、神仏と人をつなぐ神(仏)具は自然尊重、自然順応が本来と思います。

糸魚川翡翠で玉造りする青舟さん。エフエムまいづるに出演し語る

FMまいづるで3月10日放送の「ななこちゃったラジオ」に糸魚川翡翠で玉造りしている青舟さん(布留玉の社)が出演しました。

翡翠の話、勾玉の話、丹後の話、古代の話などされた由。

いつも興味深いお話を青舟さんから聞くのですが、同局パーソナリティーの坂根道子さんが上手にお話を引き出されたようです。

 
 
 
 
 
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玉(たま)とは古語でイノチの意を表します。

糸魚川翡翠の玉は、いまから7000年前の縄文中期にはすでにつくられていました。そして、この玉が北海道から沖縄まで日本全国くまなく珍重されていたのです。

糸魚川が翡翠の産地として再認識され広く知られるようになったのは実は昭和初期のことです。のちに小滝川流域で翡翠が発見される前、新潟県出身の童謡「春よ来い」で知られる詩人・相馬御風(そうまぎょふう)は地元伝承に「ヌナカワヒメノミコトが翡翠の勾玉をつけてクニを治めていた」とあることに着目しました。知人の鎌上竹雄氏に「ヌナカワヒメの”ヌ”やヤサカニノマガタマの”ニ”は翡翠と解釈されるため、糸魚川の山奥のどこかにあるはずだ」と話したと言われています。〔(参考)「神道の源流」吉川竜実著(Total Helth Design)P37〕

ついに、その神秘の扉が開かれはじめた感じがいたします。

青舟・糸魚川ヒスイ製大珠「青風」(国産精麻紐付きでペンダントとして使用可能)
青舟・糸魚川ヒスイ製大珠「青風」(国産精麻紐付きでペンダントとして使用可能)

さらに楽しくお伊勢参り。伊勢神宮の豆知識10選

先日お会いした方が伊勢神宮へ行くと言っていました。

そこで、お伊勢参り、伊勢神宮の豆知識をご紹介いたします。(いくつご存じですか?)

1.朝5時から参拝することができる

開門時間の早朝5時から参拝可能。夜は、正月以外は参拝できない。閉門時間は季節によって異なり、1月7日以降、4・9月は18時、5~8月は19時、10~12月は17時。

2.鈴や鰐口、狛犬がない

神社によく設置されている鰐口、そして狛犬がない理由は、これらが確立されるよりもはるかに古い、独自の形式を守っているから。

3.おみくじがない

伊勢神宮に参拝すること自体が「大吉」とされる。したがって、神社にある吉凶を占うおみくじがない。そのかわり、おかげ横丁などで、おみくじを購入することができる。

4.神様へのお供え物はすべて自給自足

祭事でお供えする神饌(神様のお食事)に用いる食材や食器(土器)は、すべて神宮でつくられていて、いにしえの自給自足の生活を大切につづけている。

5.しめ縄がない

神聖な場所を示すものとして用いられるのは、しめ縄ではなく「榊(さかき)」。榊は「境になる木」という意味もあり、鳥居や玉垣などにも使われている。(榊は宮域林と呼ばれる神宮の森で育てられている)

6.式年遷宮のご用材として使うヒノキも宮域林で育成

式年遷宮(20年に一度行われる「神様のお引っ越し」)で使用する御用材となるヒノキは、木曽の御杣山(みそまやま)か伐り出されたもの。また、将来の式年遷宮の御用材にするため、宮域林でヒノキの育成をしている。

7.神棚を置く風習は江戸時代のおかげまいりブームによって発展した

江戸時代の中期移行、おかげまいりの流行もあり、伊勢神宮のお神札を家の中で祀るという習慣が生まれたとされる。

8.三種の神器のひとつ「八咫鏡(やたのかがみ)」がある

三種の神器とは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が孫の邇邇芸命(ににぎのみこと)に授けた鏡・剣・勾玉で、皇室所有の宝物。その1つ八咫鏡は伊勢神宮に祀られているが、実物は見ることはできない。

9.現職の首相と農水相が仕事はじめに参拝する

毎年、混雑する正月三が日を避けた日に、現職の内閣総理大臣や農林水産大臣などの閣僚が参拝する。

10.伊勢神宮で結婚式をあげることはできない

一般的に、結婚式には「神前形式」があるが、伊勢神宮で結婚式を挙げることはできない。しかし、良縁を願ったり、結婚を神様にご報告する参拝者は少なくないという。

 

イギリスの文明史家、アーノルド・トインビー氏は(1889~1975)は、1967年に伊勢神宮を参拝した際、下記のような感想をつづられています。

Here, in this holy place, I feel the underlying unity of all religions.(この聖地において、私はあらゆる宗教の根底に流れる統一性を感得する。)

世界のあらゆる宗教の根底には必ずアニミズム(※)的な信仰が存在し、伊勢神宮にはそれらを統一する可能性さえ見いだされたのではないでしょうか。

※アニミズム・・・雷や火などの自然現象、岩石や樹木など、生物・無生物を問わず、すべてのものに霊魂の存在があって意識や個性があるとすること。

 

 

・参考文献

「るるぶお伊勢まいり」(JTBパブリッシング)

「神道ことはじめ」吉川竜実著(Total health design)

 

つくる人集合。今年も。第4回大麻の麻縄活用コンテストを開催。ご応募受付中

昨年につづいて、第4回大麻の麻縄活用コンテストを開催させていただきます。

つくる人を増やしていく、クリエイティブな人を育てていきたいという想いのもと、本コンテストは、活用法のアイデア、創造性を競うコンテストです(他作の麻縄を活用してのご応募も大歓迎です)。

さて、麻縄(麻ヒモ)は神社のしめ縄鈴緒(鈴縄)、お寺の鰐口紐(わにぐちひも)、山車の曳き綱、また製造工程は違いますが締め太鼓や大鼓(おおかわ)、小鼓に掛けられた調べ緒などとして使われています。芸術分野において過去にこのような作品、ファッション(MEN’S NON-NO誌)では浴衣の帯にしたものもございました。近年、手仕事が見直され、伝統工芸、民藝、また職人やご自分がつくったものをアクセサリーとして身につけたり、ディスプレイ用にしたり、ふだん目にする機会も増えているように思います。

 

この麻縄活用コンテストは、日常にある大麻(精麻)の麻縄、麻ヒモをテーマに、現代に合った使い方を募集しその可能性を問うのが狙いです。(そして、ますます活性化しますように)

なお、過去のコンテストの結果は下記のとおりです。

第1回(2021年)

第2回(2022年)

第3回(2024年)

第3回よりそれまでの優秀賞、特別賞の他、世界が平和になるような活用法、ものに与えられる「みろく賞」が新設されております。

このコンテストから思わぬ才能が開かれるかもしれません。

 

麻縄、麻ヒモの持つ可能性は?
大麻(精麻)の麻縄、麻ヒモの持つ可能性は?

 

調べ緒(麻ヒモ)の例
調べ緒(麻ヒモ)の例

<募集要項>
・募集する活用法
日常にある大麻(精麻)の麻縄、麻ヒモをテーマに、現代に合った活用例を募集します。神具、仏具はじめ、伝統工芸、アート、手芸・アクセサリーなど問いません。いろいろな活用法をご応募ください。

ヒモ、縄でできること→むすぶ・たばねる・つるす・まく・かける・つなぐ・しばる・いろどる

<応募のルール>
・応募はお一人様何口でも結構です。
・どこにポイントがあるか、その魅力などアピールポイントを明記してください。
・このコンテストはメールでご応募できます。メールアドレス info☆sanuki-imbe.comへ活用例の写真と、上記のアピールポイントを添え、件名「麻縄活用コンテスト」にてお送りください。※☆は@に変えてください。
・未発表のものに限りません。ただし他のコンテスト等での受賞作品はNGです。(麻縄、麻ヒモは自作、他作問いません)

<審査と発表>
・厳正な審査のうえ、受賞者を決定いたします。〔一次審査で選んだものを応募者の承諾を得て、さぬきいんべ通信上に掲載します。そして、応募者が自分以外の作にそれぞれ投票(各1票)いただき、その票の数がそのまま加点されます。その結果を加味し最終審査させていただきます〕(審査基準「現代」「日常」「美」「社会性」「職人性」)

・締め切りは、2025年6月30日(月)とさせていただきます。受賞者の発表は当ページ、さぬきいんべ通信上にて行います。

<賞の内容>
・優秀賞(1名)
・みろく賞(世界が平和になるような活用法、もの)(1名)
・特別賞(1~2名)

古文献に見られるアサ(おお麻)、神聖なる植物と布=アサの側面

絹とともに日本人の生活を支えたアサは、神聖なものとされてきました。

神様の衣類「神衣(かんみそ)」は、絹でつくる「和妙(にぎたえ)衣」と麻布でつくる「荒妙(あらたえ)衣」の2種類を必ずセットにすると平安時代の法典、「延喜式(えんぎしき)」(神祇式)にあります。

天皇即位後の「大嘗祭(だいじょうさい)」でも三河国(愛知県)の絹織物、繪服(にぎたえ)と阿波国(徳島県)の麻織物、麁服(あらたえ)が用いられ、この伝統は今日まで受け継がれています。

また、サカキに神に供える「白和幣(しらにぎて)」は絹、「青和幣(あおにぎて)」は麻布で、これは「古事記」、「日本書紀」の天岩戸の場面に登場します。

6月と12月の「大祓」など、神事で用いられる「大幣(おおぬさ)」は本来、アサの繊維を束にした大麻です。

 

「魏志倭人伝」には、「倭人はカラムシとアサの栽培と養蚕を行い、布や縑(かとり、固織りの絹地)を作る」と記されています。

室町時代の末期に綿(ワタ)が再び伝来するまで、庶民の衣類のほとんどはアサで作られていました。

特に奈良時代以降は、ただ「布」と言えば、麻布のことを意味しました。麻布は絹とは異なり手軽に水洗い洗濯できることも、庶民の衣服の素材として大切な特性だったと思われます。

貴族の日常着となった狩衣(かりぎぬ)は、元来は鷹狩り用のカジュアルな衣服で麻布だったため、「布衣(ほい)」とも呼ばれていたそうで、のちに無文の狩衣を絹製でも布衣と呼ぶようになりました。

自然を愛し尊んで生きてきた日本人が関わってきた植物の1つがアサではないでしょうか?

 

 

・参考文献

「有職植物図鑑」八條忠基著(平凡社)

「日本の建国と阿波忌部」林博章著

「現代語古事記」竹田恒泰著(学研)

「えひめ麻再興プロジェクト(Ehime Hemp Revival Project)」~自然農法と精麻づくり~

2020年より、四国の麻農家が1軒もなくなっている(徳島・木屋平の三木家をのぞく)ことから、四国の麻栽培を願うキャンペーンをつづけてまいりました。

そして昨年、麻栽培を目指すため、愛媛県の伊予市の後援で「自然マルシェ」、11月に「日本麻文化フォーラム」が開催されました。

その過程で、無肥料・無農薬、いわゆる自然栽培、自然農法で麻を栽培し、神事でつかう麻、いわゆる精麻をつくることができるかを考えておりました。

オガラ、種等も自然農法で可能性が広がります。

何度もお伝えしていますように、愛媛県八幡浜市にて毎年8月14日夜におこなわれている四国唯一の火祭り、「五反田柱祭り」(県指定の無形民俗文化財)でつかわれるオガラ用に、お隣の大洲市で2007年ごろまで麻が栽培されていました。

自然農法を長年実施されている方や麻農家とも話し、道筋が見えましたので、「えひめ麻再興プロジェクト(Ehime Hemp Revival Project)」~自然農法と精麻づくり~ということでチャレンジして参りたいと思います。

なお、愛媛県の県名、「えひめ」は、古事記に登場する神様、愛比売命(えひめのみこと)に由来します。

古事記に登場する女神・愛比売命の名を継ぐ、神聖なる麻=「えひめ麻」です。

現在、国内の精麻の最大の産地は、栃木県です。そして、三重県産の精麻が一部の神社や個人向けにつかわれている状況です(「伊勢麻」という名前から誤解されやすいですが、こちらに書いているように伊勢神宮では使われていません)。

私たちの想いは、日本の精麻文化を未来へつなぐことです。その灯が消えてしまった麻の文化を再びこの地によみがえらせて、再興の風を四国から日本全国に吹かせたいと願っております。

自然農法で精麻をつくる意義

・土を汚さずに、持続可能。(土本来の力を活かす)
・自然の循環のなかで育つ。無農薬・無肥料で繊維がとても清浄。
・祈りの農。古来の神聖な使い方にふさわしい「氣」のこもった素材。

キーワードは、自然栽培、自然農法、清浄な土壌、在来種(自家採種)、連作、種の保存(シードバンク)、四国ブランドの麻製品、それから麻農家、職人が増えていくことです。

まず、大洲市で2007年ごろまで麻の栽培がされていた上記の場所が昨年ようやくわかりました。

本年3月、自然農法のイベントが西条市で開催され、愛媛県内はじめ、香川、徳島、高知から330名ほど来場、盛況でした。

4月より、数少ない麻縄職人に待望の新人が加わり、日々まじめにがんばっています。

進捗をここに書いてまいります。

 

肥毒もて 穢れに穢れし日の本の 国土浄むる業(わざ)ぞ尊き

 

自然農法の根本は、土そのものを生かす事である。土を生かすという事は、土壌に人為肥料の如き不純物を用いずどこ迄も清浄を保つのである。そうすれば土壌は邪魔物がないから、本来の性能を充分発揮できる。(栄光 第七十九号 昭和二五年十一月二十二日発行)

 

『何故連作がよいかというと、土壌は作物の種類によって、その作物に適応すべき性能が自然に出来る。これも人間に譬(たと)えればよく分る。労働すれば筋肉が発達し、常に頭脳を使う作家の如きは頭脳が発達する。又人間が年中職業を変えたり居所を転々すると成功しないのと同様の理で、今日迄如何に間違っていたかが分るであろう。』(栄光 第七十九号 昭和二五年十一月二十二日発行)

プロジェクトに協賛し、合計1万円以上お求めの方に神社仏閣用の麻製品を調製する創業120年以上、京都・山川製の下記のオリジナル国産精麻アクセサリーをプレゼント中です。(2025年5月15日まで)

国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品
国産大麻(精麻)アクセサリー(京都・山川製)非売品

ある神道関連物の製作の余材がたまたまでき、それを生かすべく1つひとつ手仕事により生まれました。きなりと濃紺のツートンが特徴です。

身につけたりバッグにつけたり、神具として使用したりいただければと存じます。