第4回大麻の麻縄活用コンテストの結果発表

第4回大麻の麻縄活用コンテストにご応募いただいた皆さま誠にありがとうございます。

まず、一次審査通過した応募作の発表です。(順番は受付順)

【001】イメージクリエーター-*☆ cosmos様、「精麻ペン 菊」(ボールペン本体の色:黄色)

神様の宿る神聖な繊維、精麻を今の時代に合うように、安全に使えて、そして飾るだけではなく、お守りにもなりそうな、そして、日々使えるアイテムを作り出したい!と常々思っていたところ、イメージが浮かんで、形になったのが、下記の「精麻ペン」3種類だそうです。

精麻ペン(”菊”、”金鵄”、”鳳凰”)

精麻ペン(”菊”、”金鵄”、”鳳凰”)

このうち、「菊」(黄色)のペンは、自作の三本撚りの太めのより紐と、細いより紐を巻き止めにつかって仕上げています。

最初は、三本撚りの太めの紐だけの予定でしたが、製作中に「名は菊」という響きと、三本撚りの細い紐が、らせん状になっているイメージを感じたため、これらを組み合わせたペンになっています。(このペンからご自身が感じたのは、花弁のたくさんついている黄色の大輪の菊で、発光していてクルクル回って光を放っているイメージとのこと)

精麻ペン(菊)
精麻ペン(菊)

 

【002】イメージクリエーター-*☆ cosmos様、「精麻ペン 金鵄(きんし)」(ボールペン本体の色:金色)

本体が金色のペンを手に取った瞬間、京都・山川製の草木染め五色のより紐とペンがイメージの中で重なって、「名は金鵄」という響きとともに、金鵄がとってもキレイな粒子の細かいゴールドのまばゆい光を放ちながら飛んでいるイメージが浮かびました。そんなステキな光景を感じさせていただきながら作り上げたというのがこちらのペンです。(細いより紐の巻き止め部分は自作)

精麻ペン(金鵄)
精麻ペン(金鵄)

 

【003】イメージクリエーター-*☆ cosmos様、「精麻ペン 鳳凰」(ボールペン本体の色:赤色)

精麻で三本撚りの紐を作っていると、「名は鳳凰』と響きとともに、とても凛としたたたずまいで、優雅に羽ばたいている鳳凰のイメージが浮かんだそうです。羽ばたくたびにゴールドの粒子が星がまたたいていて、とても綺麗だった由。(この鳳凰のまとっている雰囲氣は赤色、細いより紐の巻き止め部分は自作とのこと)

これが3本目、赤色のペンです。

精麻ペン(鳳凰)
精麻ペン(鳳凰)

 

【004】麻鈴〜Marine様、「洋服に合わせてアレンジを楽しむ麻縄ベルト」

二重叶結びと、叶結びのベルトです。麻縄の径はどちらも4ミリ。

金具などを使えば簡単に使えるようになるかと思った後、一本の麻縄があれば結び方はアレンジがいくらでもできる、というようにしたかったため、最終的にこのかたちにしたそう。

ご自分用にベルトの長さを合わせているので、体型によって麻縄の長さを調節すれば誰でも使えるとのことです。

麻縄ベルト(二重叶結び)着こなし例
麻縄ベルト(二重叶結び)着こなし例
麻縄ベルト(叶結び)着こなし例
麻縄ベルト(叶結び)着こなし例

 

【005】えみりん様、「灯り~和みのひとときに彩されて‥」

和テイストのものをと、浮かんだものが”灯り”だったそうで、麻ひも、織り糸をつかってボール状にしたものに、ライトを入れたのがこの灯りです。
台座は 精麻のオガラを切って繋いで、飾りとして藍染め精麻をほうきにして付けてあります。

なお、ライトはLED乾電池式で オンオフできます。

灯り(和みのひとときに彩されて‥)

灯り(和みのひとときに彩されて‥)

【006】福永敬子様、「精麻チャーム」

精麻を持ち歩くなら、持っていて、見ているだけで気持ちが上がり、癒されるものでなくてはならないと思っているという福永様。

浄化のため、お守りとして、毎日持ち歩くものに違和感なく付けられる、アクセサリーとしておしゃれ、必要な時にすぐに使える、ということで、バッグやポーチ、スマートフォンに付けられるように作成したのがこの精麻チャームです。

可愛らしいピンクの精麻(草木染め)のより紐をポイントに、幸運をもたらすと言われる、奇跡のメダイを一緒に付けたとのこと。(ペンダントにもなっていることが多いメダイは、アクセサリー感が強くなり、精麻に抵抗のある人にも受け入れられやすいかと思ったそうです)

精麻チャーム

バッグに取り付けた例
バッグに取り付けた例

 

【007】麻遊(まゆう)様、「精麻華のれん」

お花が大好きという麻遊様。

生花と精麻を合わせて飾りたかったそうですが、バランスを考え、精麻と類系の資材(アートフラワー、プリザーブドフラワー)で装飾したのが、この「精麻華のれん」です。

上部の吊り棒(オガラ)に添って、桑の葉染めときなりの精麻からつくったより紐を端から端へと風に吹かれるように渡したとのこと。この2色のより紐は「彩る」意味合いがあります。(両端部分は、これら2色の精麻を香煙とイメージして配置しています)

精麻華のれん

 

精麻華のれん

 

第3回大麻の麻縄活用コンテスト【優秀賞】【みろく賞】【特別賞】の結果発表

2年ぶりの開催、第3回大麻の麻縄活用コンテストにご応募いただいた皆さま誠にありがとうございます。

さて結果の発表です。

【優秀賞】ひかりのたね mie様、「精麻の万能ととのえ縄」

(評)太さ12ミリ(最太部)×長さ約1.55メートルの2本撚り、極上国産精麻をつかった自作の麻縄です。

単なる縄のようで、端末は蝶々結びを施すなどアクセントになっております。

「精麻の万能ととのえ縄」
「精麻の万能ととのえ縄」
端末に蝶々結び
端末に蝶々結び

mie様は、装飾結びも好きでいろいろ精麻で作っておりましたが飾りとしてだけでなく、ご自身がエネルギーに敏感なため、身につけたり持ち歩けたり、いつでも活用できるものが欲しくなり、この縄を作製したそうです。

例えば、首からかけてぼんのくぼのあたりを左右にこすったり背中や腰までをまんべんなく摩ることで瞬時に整うのを体感したり、腰に巻くことで体軸がスッと整い軸が定まったり、また、大ぶりのアクセサリーとして普段着ている洋服にもピッタリ合うので、おしゃれとしても楽しめたり、感情が乱れたときなどに頭に巻くと不思議とすーっと降ろしてもらえるような感覚があり氣持ちが整ったりしているとのこと。

洋服に合わせた活用例の1つ
洋服に合わせた活用例の1つ

この精麻の縄が1本あることで、精麻のもつ美しさ、祓いの強さ、整える力、安心感を瞬時に感じ、精麻の効力を身近に体感できるので、日々の整えにとても重宝していますとmie様。

日本の美は“引き算の美”だと思います。シンプルな自作の麻縄をさまざまな用途に、生活に密着した形で活用されているのはすばらしいと思いました。

なお、mie様は、日本の伝統や文化、精神性を取り戻していけたらと、精麻と真菰を広げていく活動を3年ほど前からされており、オーダーを請けて麻縄をお作りもさせていただいているそうです。

 

【みろく賞】あおのろか様、「私の相生アンブレラマーカー」

(評)ご自分の傘に合わせてつくったアンブレラマーカー(相生結び)です。

傘の取り違えがないように、自分の傘だとわかるように目印として使います。このマーカーがつくことで「聖なる傘」になると思いましたが、気にしながら使うことで愛情が湧いたりするのが楽しいんですとご本人。

「私の相生アンブレラマーカー」
「私の相生アンブレラマーカー」

今回最多のご応募点数だったのがあおのろか様でした。チョーカー、ピアス、ネックレス、バッグチャーム、しおり、カーテンのタッセルも製作され、このアンブレラマーカーは子ども用も含めた数種あったうちの1つです。

コンテスト開催の期間中、「毎日何かないかなぁと、あれこれと考えているのはとても楽しい時間です」とおっしゃっていました。作りつづけられたら必ず「幸せ」が周囲に伝播すると思いました(わたしの幸せはあなたの幸せのような感じでです)。

 

【特別賞】おおつかまみ様、「カラフル精麻のコロコロネックレスとブレスレット」

(評)今年7月に精麻のことを知ったという、おおつかまみ様。作った時にどうしても出てしまう切れ端。ほんの少しの切れ端にも精麻のパワーが宿っているのにもったいない。捨てられない。藍染め、茜染め、桑の葉染め、渋柿染め、紫根染め、苺染め、、、カラフルに染められた精麻も捨てられない。

それなら、切れ端の精麻を細かく裂いて、丸めて、コロコロしたものを麻紐でつないで、ということで、ネックレスとブレスレットを作ったのがこちらだそうです。

カラフル精麻のコロコロネックレス
カラフル精麻のコロコロネックレス
同・コロコロブレスレット
同・コロコロブレスレット

麻紐にはアクセントをつけるため、叶結びをしてみたり、ネックレスは後ろから見ても前に垂らしても可愛く見えるようにカラーのまとめ結びを付けてみたり、縄をほどいてフサフサにしたとのこと。

「もったいない」は日本の心だと思います。端切れのカラフルなコロコロの楽しさが伝わるだけでなくきれいで、紐部分に叶結びやまとめ結びなどを入れたり細かいところも配慮され、心がこもっていると思いました。

 

【特別賞】宙舞えみり様、「シアワセにひたる和かんざし」

(評)日本の伝統的な髪飾りである、かんざしに精麻(きなり、苺染め)の叶結び、水晶(素粒水ビーズ)と天然真珠とレース糸かぎ針編みなど思いつくまま、手作り感満載になっています。

「シアワセにひたる和かんざし」
「シアワセにひたる和かんざし」

かんざしが自由な発想で独創的、現代風に仕上がっていると思います。写真を撮るのに娘さんがわざわざ浴衣を羽織ってくれたとのことで、日本人らしさが自然と伝承されているところもすばらしいと思いました。

この娘さんが町内の盆踊りの太鼓打ちをされたことから、孫が民謡を唄うようになり、三味線を習い始めたとのこと。日本の伝統がこのように継承されていくのもうれしいなあと思っているそうです。

 

麻縄活用コンテストに多数のご応募をいただき、誠にありがとうございます。

お1人で複数のご応募をいただいた方はもちろん、どれも思いのこもったものが集まりました。今回も皆さまの作品を展示して見ていただけるようにしたいと思いました(次回は審査にあたり幅広いご意見をちょうだいしようと一般の皆さまから投票を加味することを考え中です)。
麻縄(麻紐)のもつ可能性は無限大。日本古来の大切な文化である麻縄、精麻に触れていく人がますます増えていきますように。

本コンテスト開催にあたりご協力いただいた方々、ご応募いただきました皆さまに感謝申し上げます。

京都の禅僧「これから関守石をつくるのに国産の麻ひもを使いたい」

先般、京都の方から国産大麻(精麻)・より紐をご注文いただきました。

後日お電話もいただき、「実験用」とのことで何か試すのだと思いました。

納品時、「私は京都の禅僧で、これから関守石を作るのに国産の麻ひもを使いたいと思って注文いたしました。」と到着のご連絡とともにお言葉をいただきました。

関守石(せきもりいし)とは、茶庭で露地の飛び石の岐路に置いて、通行止めの標識とする石。

通常はワラビ縄またはシュロ縄で十字に結んでいますが、国産の麻ひもを使われるとはその意味といい、すばらしいと思いました。

 

もともと2021年、2022年と大麻の麻縄活用コンテスト(第1回第2回)を開催したのは、職人のつくった美しい麻縄、麻ひもをもっともっと活用していただきたいと思ったからでした。

さらに、この京都の方は、今後は縄をなうところから自作したいと思っていますとのこと。次のようなお言葉もレビューでいただいております。

古来の素材に目を向ける人が増え、この土地の風土にあった素材を日常に積極的に取り入れて生活する人が増えることを願っています。

ますます国産の麻ひも、麻縄の活躍の場が広がりますように。