大阪・関西万博にて、“磐座”に国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】

4月13日からはじまった大阪・関西万博

和歌山パビリオンにおいて、昨年、弘法大師・空海1250年ご誕生記念大法会の際に世界遺産、高野山金剛峯寺の特別室「奥殿」で展示された「いのちをテーマにした作品」(以下、「いのち展」。主催:「ARTと悟り」実行委員会)が5月6日より展示されています。

そして、中央に鎮座する作品「胎蔵界大日如来」が磐座(いわくら)に見立てた石と展示され、その石に国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】が。

 
 
 
 
 
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初日6日に新作が発表され、代表者による作品紹介(トークライブ)。

さらに、高野山真言宗・別格本山 西室院の田中宣照住職をお迎えし、空海の世界、梵字や仏様など本展に込められた背景をめぐる対談がおこなわれた由。

この度は、代表の方から「純度の高い作品(しめ縄)をありがとうございました。」とお言葉をたまわりました。

今回の「いのち展」の特別展示は、『「存在のはじまり」をテーマに、空海直筆と伝わる梵字、胎蔵界曼荼羅に描かれる仏たちの姿、そして、スウェーデンの科学写真家レナート・ニルソンが捉えた生命誕生の神秘の写真を融合させた、科学と精神性が響き合う現代曼荼羅表現です。』とのこと。

見えない“いのち”の本質にかたちを与え、観る人の心に“感じる体験”を届けることを目指しており、ただいま一般公開中(5月18日まで)です。

会場でご覧いただき、なにか感じていただければ幸いです。

あべのハルカス近鉄本店、「春の大北海道展」に国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱

4月16日から開催されている大阪あべのハルカス近鉄本店、ウイング館9階「春の大北海道展」に国産大麻(精麻)・ミニチュア横綱が飾られております。

この大北海道展は、同店で一番人気の催事だとのこと。

今回は「春の大北海道展」第1弾で、肉や海鮮、スイーツなど北海道のグルメを中心に約60社が出店、ミニチュア横綱が飾られているのは1930(昭和5)年創業の老舗鮮魚店「銀鱗」様(北海道日高郡)の店舗(ブース)です。

ミニチュア横綱(雲竜型&不知火型)が飾られた店舗(写真は設営後すぐ)
ミニチュア横綱(雲竜型&不知火型)が飾られた店舗(写真は設営後すぐ)

そして、ミニチュア横綱は単なる”飾り”ではなく、しめ縄やそれぞれミニチュア横綱の脇には盛り塩が置かれ、徹底しておられます。

ご依頼いただいたお客様いわく、「おかげさまで素敵なお客様とのご縁が多い催事です。感謝しかございません。」とご感想をいただき、うれしく思いました。

なお、この大北海道展の開催時間は10時~20時(最終日は19時まで)。期間は4月22日までで、4月23日~29日に第2弾を開催するそうです。

徳島・阿波踊りでつかわれる鳴り物、大鼓、締め太鼓で麻紐が活躍

四国・徳島の阿波踊りは、諸説ありますが400年以上の歴史があることはほぼ間違いないといわれています。

毎年8月12日から15日までおこなわれる徳島市の阿波踊りは、徳島県内で開催される阿波踊りの中でも最大規模を誇り、日本最大級の夏祭りの一つです。(期間中4日間で、国内外から100万人を越える観光客が集まるそう)

阿波踊りの魂は、「阿波よしこの」です。以下の鳴り物(楽器)を駆使して、踊り手を熱狂させます。

・笛(竹笛)

笛は主旋律を奏でます。

・大鼓(おおつづみ、おおかわ。大きな砂時計型の太鼓)

より小さい小鼓(こつづみ)に似ていますが、阿波踊りでは大きい大鼓が使われます。

・締め太鼓(甲高い音の太鼓)

締め太鼓がリズミカルな音で音楽を奏でます。

・三味線

三味線は阿波踊りの独特の旋律に魅力を添えます。

・大太鼓

大太鼓は音楽の土台として、よりダイナミックな踊りを生み出します。

・鉦(かね)

音楽のテンポとリズムを指揮するために使用されます。

 

これらのうち、大鼓と締め太鼓の表革と裏革を締め合わせる精麻の麻紐が調べ緒(「調べ」ともいう)です。大鼓と締め太鼓の調べ緒は非常に固く締め上げるので、そうした使用に耐えるように綯(な)うときも固めに仕上げます。

4月13日に開幕した大阪・関西万博では、ゴールデンウィーク期間中の5月2、3日に阿波踊りが出展、約700人が参加し「輪踊り」するそうで楽しみです。

 

 

・参考文献

「Tourism Guide Book of Tokushima City」 (徳島市観光課発行)

「日本の芸能を支える技V調べ緒」パンフレット(東京文化財研究所)

 

国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい2026年を!超早期ご予約のご案内

本年も、来年用しめ縄の超早期ご予約の受付を開始いたしました。

好評の美しいしめ縄(大根型、牛蒡型)、神居和かざり《きなり》のいずれも紙垂付き(紙垂をご自分でつけられる方は説明を作成しております。こちらを参考にしてください)は、しめ縄は1つひとつ縄目がちがいますが、職人がバランスをみて紙垂を取り付けさせていただきます。なお、紙垂のないものもお選びいただけます。本年は、前垂れのない、紙垂付きが製作できるようになりました(大根型、牛蒡型とも)。

国産大麻(精麻)しめ縄【大根型】(紙垂付き)
国産大麻(精麻)しめ縄【大根型】(紙垂付き)
国産精麻・しめ縄【大根型】前垂れなし(紙垂付き)
国産精麻・しめ縄【大根型】前垂れなし(紙垂付き)

その他、現代風のものをご希望の方には、神居和かざり、朱色版や藍染め、茜染め、ざくろ染め版もございます。

国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)
国産大麻(精麻)・しめ縄【神居 和かざり】(ざくろ染め版)

超早期ご予約の特典として、本体価格を「早割」、ならびに1886(明治19)年創業、神社仏閣用麻製品を調整しつづけている京都・山川製のオリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》藍染め、茜染め&ざくろ染め版のいずれかお1つをプレゼントさせていただきます。(精麻は極上国産、藍染め、草木染めは徳島でおこなっております)※染め(色)のご希望を承ります。ご予約注文時に「備考欄」へご記入する等お申し出ください。本特典は2026年年頭にお届け予定。(特典のプレゼントを何らかの理由で辞退される方も遠慮なくおっしゃってください)

京都・山川製オリジナル国産精麻アクセサリー《リボン風》
京都・山川製オリジナル国産精麻叶結びアクセサリー《リボン風》

12月中に発送予定です。日時指定も承ります。(自然のリズムを意識し冬至、旧暦の新年に合わせるのもおすすめ)

また、こんなしめ縄はできませんか?というご要望も歓迎です。

しめ縄の超早期ご予約専用ページ

※お電話、FAX、メールでのご予約も承っております。これだけのしめ縄、鈴緒(数量)をこのくらいの時期にという「仮予約」も受付させていただいております。なお、手仕事ゆえ製作できる数に限りがあるため、予告なくご予約受付を終了する場合がございます。ご了承ください。

《現在のご予約状況》

しめ縄太さ6ミリ×長さ19センチ(紙垂付き)、大根型太さ8分×長さ2尺(紙垂付き)、しめ縄【神居 和かざり】など、2025年4月3日現在

ご予約誠にありがとうございます。

 

日本の文化として昔から大切につかわれてきた麻。国産大麻(精麻)のしめ縄で清々しい新年を迎えませんか。

神社やお寺で麻は「神聖なもの」、「穢れを祓う」、「神の依り代となる」などとされています。例えば、お供物を麻で結んだり、神職の方々の冠に麻を巻いたり、お祓いの際の道具(祓串)に麻が使われていたりと、現在でも様々なところで大変重用されています。
そういった理由から神社仏閣の鈴緒・鰐口紐や注連縄には麻が使われており、別の素材ではその意義や効果が失われてしまうのです。(明治19年創業 神社仏閣用麻製品調整株式会社山川パンフレットより)

 

『豊年だとか凶作だとかになるのは、みんな人間がそうするんです。日本中の人間が立派な心を持ち、農作物に対して感謝の気持ちで有り難くちょうだいし、物を粗末にせず、ずるい心を起こさず正しい行いをすれば、とても豊作になって到底食べきれない位出来ますよ。ところが今の人間はそれとは丸っきり反対の間違った了簡を持っていますからね。ですから不作になるんです。今言った事は絶対で、これは真理ですよ。いかなる天災でも天候の不順でもみんな人間が造るんですよ。』(御光話録 第十七号 昭和二十五年二月二十八日発行)

 

さぬきいんべでは、すべて切り火をしてお送りさせていただきます。

「火は日であり、さらに霊(ひ)であって誠に尊い霊妙(人間では計りしれませぬ不思議なこと)なものでございますと教わりました。」(元内掌典・髙谷朝子)

4/6(日)京都の水火天満宮、4/18(金)出雲大神宮にて「みろく涼香舞」を奉納

きょうから4月、新年度。

入社式や入学式、配置換えやクラス替えなどがおこなわれる時期です。

謡曲仕舞奉納家・一扇様は、京都の神社やお寺などで、お能の曲を謡いながら舞う「みろく涼香舞」を奉納されています。

今年も4月6日(日)の水火天満宮(京都市)の櫻花祭で奉納される予定だそうです。

昨年6月に、松尾大社(京都市西京区)の海外初の分社、かつイギリスではじめての神社となるフォーダム松尾神社の奉鎮祭でもこの「みろく涼香舞」を奉納された一扇様。

日々進化されているとのことですが同日、観世流(梅若派)緑幸会主宰の能楽師・井上貴美子氏、井上須美子氏、緑幸会メンバーによる仕舞も奉納されます。

 

4月12日(土)には、SAIJOBASE 3階研修室(旧西条市こどもの国、愛媛県西条市)にて観世流の能楽師・越賀(こしか)隆之氏〔国の重要無形文化財「能楽」保持者(総合指定)、いわゆる人間国宝〕を講師にお迎えし、「春の能楽サロン」~能楽師が語る『安宅(あたか)』~が開催されます。

『安宅』は能の代表作で、日本の歴史、文化、そして美意識や国柄を能楽ほど表すものは他にないとのこと。

能楽には、小鼓、大鼓、締め太鼓が欠かせませんが、その表革と裏革を締め合わせる調べ緒(調べ)という麻紐がつかわれます。

 

さらに4月18日(金)に出雲大神宮(京都府亀岡市)で鎮花祭(はなしずめのまつり)が斎行され、シテ方観世流緑幸会が奉納、一扇様による「みろく涼香舞」が『熊野』の演目で奉納されます。

鎮花祭は、疫病と干ばつを鎮め病気平癒と雨乞いの神事で、平安時代より千年余り続いているそうです。

みろく涼香舞は、国産精麻の五色紐がついた前天冠を身につけて舞われます。

神具の染色を少しからでも化学染料から、植物染め(草木染め)へ

神具の取扱いをはじめて今年で丸10年。

最初、神具の精麻の染色は99%が化学染料と聞き、えっ?と驚いたことがあります。

幸い、京都・祇園祭の山鉾に藍染めの精麻が使われていることを知りそれをきっかけに、植物染め(草木染め)の精麻を使って神具をつくり普及させることを目標に、今日に至っております。

しかし、当初なかなか実現にいたりませんでした。神道のいわゆる“五色”の精麻が植物染めでできるようになったのは2020年です。

ですので昨年、京都・松尾大社の海外初の分社となるフォーダム松尾神社の奉鎮祭が執り行われ、前天冠・国産大麻(精麻)五色房付きを着けた謡曲仕舞奉納家・一扇様のみろく涼香舞が奉納されたのはたいへんうれしいことでした。

さぬきいんべでは、より紐・より縄のほか、五色緒、五色房も植物染めでの製作が可能です。

麻の五色緒(草木染め版)
麻の五色緒(草木染め版)

 

きなり、藍、茜染め三色の麻紐(写真は5ミリ径)
きなり、藍、茜染め三色の麻紐(写真は5ミリ径)

安価に手軽に染色できる化学染料もいいですが、神仏と人をつなぐ神(仏)具は自然尊重、自然順応が本来と思います。

糸魚川翡翠で玉造りする青舟さん。エフエムまいづるに出演し語る

FMまいづるで3月10日放送の「ななこちゃったラジオ」に糸魚川翡翠で玉造りしている青舟さん(布留玉の社)が出演しました。

翡翠の話、勾玉の話、丹後の話、古代の話などされた由。

いつも興味深いお話を青舟さんから聞くのですが、同局パーソナリティーの坂根道子さんが上手にお話を引き出されたようです。

 
 
 
 
 
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玉(たま)とは古語でイノチの意を表します。

糸魚川翡翠の玉は、いまから7000年前の縄文中期にはすでにつくられていました。そして、この玉が北海道から沖縄まで日本全国くまなく珍重されていたのです。

糸魚川が翡翠の産地として再認識され広く知られるようになったのは実は昭和初期のことです。のちに小滝川流域で翡翠が発見される前、新潟県出身の童謡「春よ来い」で知られる詩人・相馬御風(そうまぎょふう)は地元伝承に「ヌナカワヒメノミコトが翡翠の勾玉をつけてクニを治めていた」とあることに着目しました。知人の鎌上竹雄氏に「ヌナカワヒメの”ヌ”やヤサカニノマガタマの”ニ”は翡翠と解釈されるため、糸魚川の山奥のどこかにあるはずだ」と話したと言われています。〔(参考)「神道の源流」吉川竜実著(Total Helth Design)P37〕

ついに、その神秘の扉が開かれはじめた感じがいたします。

青舟・糸魚川ヒスイ製大珠「青風」(国産精麻紐付きでペンダントとして使用可能)
青舟・糸魚川ヒスイ製大珠「青風」(国産精麻紐付きでペンダントとして使用可能)

さらに楽しくお伊勢参り。伊勢神宮の豆知識10選

先日お会いした方が伊勢神宮へ行くと言っていました。

そこで、お伊勢参り、伊勢神宮の豆知識をご紹介いたします。(いくつご存じですか?)

1.朝5時から参拝することができる

開門時間の早朝5時から参拝可能。夜は、正月以外は参拝できない。閉門時間は季節によって異なり、1月7日以降、4・9月は18時、5~8月は19時、10~12月は17時。

2.鈴や鰐口、狛犬がない

神社によく設置されている鰐口、そして狛犬がない理由は、これらが確立されるよりもはるかに古い、独自の形式を守っているから。

3.おみくじがない

伊勢神宮に参拝すること自体が「大吉」とされる。したがって、神社にある吉凶を占うおみくじがない。そのかわり、おかげ横丁などで、おみくじを購入することができる。

4.神様へのお供え物はすべて自給自足

祭事でお供えする神饌(神様のお食事)に用いる食材や食器(土器)は、すべて神宮でつくられていて、いにしえの自給自足の生活を大切につづけている。

5.しめ縄がない

神聖な場所を示すものとして用いられるのは、しめ縄ではなく「榊(さかき)」。榊は「境になる木」という意味もあり、鳥居や玉垣などにも使われている。(榊は宮域林と呼ばれる神宮の森で育てられている)

6.式年遷宮のご用材として使うヒノキも宮域林で育成

式年遷宮(20年に一度行われる「神様のお引っ越し」)で使用する御用材となるヒノキは、木曽の御杣山(みそまやま)か伐り出されたもの。また、将来の式年遷宮の御用材にするため、宮域林でヒノキの育成をしている。

7.神棚を置く風習は江戸時代のおかげまいりブームによって発展した

江戸時代の中期移行、おかげまいりの流行もあり、伊勢神宮のお神札を家の中で祀るという習慣が生まれたとされる。

8.三種の神器のひとつ「八咫鏡(やたのかがみ)」がある

三種の神器とは、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が孫の邇邇芸命(ににぎのみこと)に授けた鏡・剣・勾玉で、皇室所有の宝物。その1つ八咫鏡は伊勢神宮に祀られているが、実物は見ることはできない。

9.現職の首相と農水相が仕事はじめに参拝する

毎年、混雑する正月三が日を避けた日に、現職の内閣総理大臣や農林水産大臣などの閣僚が参拝する。

10.伊勢神宮で結婚式をあげることはできない

一般的に、結婚式には「神前形式」があるが、伊勢神宮で結婚式を挙げることはできない。しかし、良縁を願ったり、結婚を神様にご報告する参拝者は少なくないという。

 

イギリスの文明史家、アーノルド・トインビー氏は(1889~1975)は、1967年に伊勢神宮を参拝した際、下記のような感想をつづられています。

Here, in this holy place, I feel the underlying unity of all religions.(この聖地において、私はあらゆる宗教の根底に流れる統一性を感得する。)

世界のあらゆる宗教の根底には必ずアニミズム(※)的な信仰が存在し、伊勢神宮にはそれらを統一する可能性さえ見いだされたのではないでしょうか。

※アニミズム・・・雷や火などの自然現象、岩石や樹木など、生物・無生物を問わず、すべてのものに霊魂の存在があって意識や個性があるとすること。

 

 

・参考文献

「るるぶお伊勢まいり」(JTBパブリッシング)

「神道ことはじめ」吉川竜実著(Total health design)

 

「面白い」という言葉のルーツ、天岩戸神話と世阿弥の伝えたかったこととは

あわれ あなおもしろ あなたのし あなさやけ おけ

平安時代の歴史書、「古語拾遺(こごしゅうい)」によると、天照大神が御身をお隠しになった天の岩戸から再び世に出てこられたとき、闇に再び御光をいただいてお喜びになった神々が謡い舞った歓喜の情を表した場面の言葉です。

これが「面白い」という言葉のルーツともいわれています。

「おもしろ」は天照大神の出現で明るくなり、互いの「面」が「明白(しろ)」くなったことを言っています。

元内掌典の髙谷朝子氏は生前、この言葉が大好きだったそうです。

一方、室町時代に能を大成した世阿弥(ぜあみ)は、森澤勇司さん〔能楽師 小鼓方、国の重要無形文化財「能楽」保持者(総合指定)、いわゆる人間国宝〕の著書、「超訳 世阿弥」によれば「面白い」の言葉のルーツについて上記の神話に触れた上で次のように語っています。

遊学(ゆうがく=猿楽能)の「面白」とは無心の境地のことである。無心というのは心を通り越した感動を言う。無心に面白いという心はただ「うれしい」ということだろう。無意識にニヤっとしてしまうようなことなのだ。『拾玉得花』

言葉はちがいますが、意味は同じことを言っているのではないでしょうか。

また、「面白い」という言葉がなかった時代、「面白い」はどう表現していたのでしょうかという問いに対し、

「面白い」「花」「妙なる」は、すべて同じ意味である。ただ、これには上、中、下の区別がある。「妙なる」というのは言葉で言い表せないもの、これを感動と認識するのが「花」、言語化したものが「面白い」である。『拾玉得花』

「面白い」の言葉の定義について世阿弥は、かみ砕いて説明をしてくれている感じがします。

世阿弥の哲学を土台に600年間、途切れることなく上演されている能楽。能楽の物語は9割が目に見えない世界を描いているそうです。

 

 

・参考文献

「古語拾遺」斎部広成撰、西宮一民校注(岩波書店)

「皇室の祭祀と生きて」髙谷朝子著(河出書房新社)

「超訳 世阿弥」森澤勇司編訳(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 

愛媛・西条で3/9(日)、自然栽培、自然農法のイベントが開催

3月9日、西条市丹原文化会館(愛媛県)で下記の自然栽培、自然農法のイベントが開催されます。

当日は、今橋伸也さんのラーニングプログラム(講演)、ご飯やみそ汁、紅茶などの試食試飲、そして加工品の販売ほかマルシェがあるみたいです。(対象は、食に関心のある人、自然農法・自然栽培に興味ある人、これから自然農法を始めてみようという人、農業初心者の人でも大歓迎とのこと)

 

今橋さんは20年以上、自然農法で各種野菜を栽培され、多くの新聞や雑誌で取り上げられるなどイギリスで活躍、昨年日本へ帰って活動されている方です。YouTuberとしても活躍中です。(2025年2月現在チャンネル登録者数42,400人、投稿動画424本)

このイベントは麻に直接関係したものではありませんが、伊予市中山町での自然マルシェや昨秋に日本麻文化フォーラムに参加した方々も多く参加されるようですのでご紹介させていただきます。

肥毒もて 穢れに穢れし日の本の 国土浄むる業(わざ)ぞ尊き

※当日、330名ほど参加があったそうです。麻栽培についてもお話できました。