神仏に来意を伝える。
寺社仏閣の堂前に。国産大麻(精麻)の鰐口紐。
寺社仏閣の堂前に吊される金属製の音具を「鰐口(わにぐち)」と呼びます。下側の口の部分が大きく割れている姿が鰐の口に似ているからです。
現在のように寺社仏閣の正面軒先に吊されるようになったのは、鎌倉以降とされています。
鐘をたたいて鳴らすために撞木〔しゅもく(木製の当て木)〕が付属し、その鰐口を打ち鳴らすための綱が鰐口紐(鐘緒)です。
堂前に吊した鰐口を打ち鳴らし、御仏に参拝にきたことを知らせるために用います。
おお麻(ヘンプ)は霊気を持つものとして古来祭祀神儀に用いられてきた神聖な植物です。
いわゆる祓い、癒し、身のお守りなどにつながっています。
《鰐口紐の各部寸法(例)》
太さ |
全長 |
鰐口をたたくための当て木 |
8分(約2.4センチ) |
2尺(約60センチ) |
玉撞木または棒木 |
1寸(約3センチ) |
3尺(約90センチ) |
〃 |
1寸5分(約4.5センチ) |
5尺(約150センチ) |
〃 |
1寸8分(約5.4センチ) |
7尺(約210センチ) |
〃 |
2寸(約6センチ) |
10尺(約300センチ) |
玉撞木または棒木 |
※上記の寸法は一例です。これ以外の太さ、全長ももちろんできます。(玉撞木も棒木も縄の太さにあったものがございます)
・京都/株式会社山川について
明治19年創業。現在、代表は山川正彦氏(5代目)。伝統的な技法と材料を守りつつ、神社仏閣用の麻製品を手がけて120年以上。つくられているものに、その仕事に携わった職人の名前が入ることはありません。
今日の技術に満足することなく、日々精進。手仕事による伝統工芸は一級品です。
京都府指定「京の神祇装束調度品 伝統工芸品」認定。
※明治維新まで皇室のあった京都では、各種の式典や行事が多く、また神社の神事も盛んであるため、それらの道具や衣装をつくる専門工芸が古くから発達してきました。神祇調度とはいわゆる神具と呼ばれるもので、三宝や神殿などの木製の道具類のほか、鏡、御簾、几帳、旗、幕、雅楽器などがあります。神祇装束は、宮中の装束や神主の衣服、各種の伝統的な式典や行事などに用いられる衣装とその付属品をさします。いずれも多品種少量生産で、手づくりが大部分を占めます。街ぐるみの分業パワーに加え、産地と消費地が一体になっている京都ならではの伝統工芸です。
《製作例》
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仕様:麻房(切り房、標準)。 |
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信頼と安心。京都府指定「京の神祇装束調度品 伝統工芸品」です。 |
《追加仕様オプション》
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文字彫刻ができます。 |
縄や麻房の保護カバー(七宝編み)をお付けできます。 |
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鰐口をたたいて鳴らす玉撞木、棒木(右)と鰐口。 |
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国産大麻(精麻)・鰐口紐は、貴重な国産の精麻でできた寺社仏閣の堂前に吊される仏具です。 ・本体は、貴重な国産の精麻(野州麻、栃木県産)でできております。 ・太さ、全長は上記の表(例)以外ももちろん製作できます。設置場所の状況やご予算に応じてご相談ください。(手仕事のため、寸法は微妙に異なります)※鰐口紐は年月が経つにつれ縄が自重により少しずつ伸びる可能性がございますので、房下から地面の間を60センチほど空けておくのが望ましいです(お賽銭箱などがあったり設置場所により異なりますが、吊り元から地面までの寸法がわかれば鈴緒の全長が決まります。六角桐枠の上部が参拝者の胸あたりに位置する高さが理想的)。 ※本ページからご注文いただいて寸法が変わったり追加オプションが加わったりする場合、ご注文内容、金額を修正し注文確認メールを後ほどお送りさせていただきます。 ・本体の色は生成りです。精麻を染めることにより他の色(三色、紅白、五色など)もできます(その場合、麻房は同色となります)。 ・京都・山川製の鰐口紐は麻芯(外から見えない)に上等なものを用いているため、撚りがしっかり入り長持ちするのが特長です。 ・六角桐枠は無地です。(追加オプションとなりますが、「奉納」「施主名」「奉納日」を文字彫刻する場合が多いです) ・鰐口をたたくための当て木は、玉撞木か棒木もお選びください。(鰐口と当て木が当たる位置をご指示いただきましたら、鰐口紐に設置いたします)玉撞木と棒木のちがいは音が若干ちがうのと、玉撞木は高さの調整が可能で、棒木は固定します。また、それぞれ縄の太さに合ったものがございます。 ・その他追加オプションとして、縄や麻房の保護カバー(七宝編み)や取り付け用金具(フックなど)の取り付け、麻房を撚り房(切り房より丈夫)にしたり桐枠に文字彫刻(施主名や奉納日など)を施したり、鰐口(真ちゅう製)もご用意できます。 ・寺社仏閣の堂前に。ご奉納(社会貢献、企業PR)に、またディスプレイ用などとして。 ・鰐口紐本体の修理も承ります。 ・古神道(伯家神道)の作法により潔斎してお送りさせていただきます。(火打ち石を使います。出土品から古墳時代にはすでに使われていたことが知られており、切り火は不浄を断ち邪をはらう日本古来の風習です) |