お祓いの道具として。
京都の伝統が息づく国産精麻の祓串(大幣)。
神社仏閣をはじめ日本古来の伝統的で高度な芸術文化が日常のなかで今も息づいている古都・京都。
その奥深い伝統と美しさを多くの名も無き職人たちが支えているのをご存じでしょうか?
神棚や三方をつくる木工職人と、しめ縄や鈴緒をつくる麻縄職人により国産大麻(精麻)の祓串(大幣)が誕生しました。
おお麻(ヘンプ)は霊気を持つものとして古来祭祀神儀に用いられてきた神聖な植物です。
いわゆる祓い、癒し、身のお守りなどにつながっています。
祓具として、朝夕の神拝などに、自己祓いにお使いください。
《祓いが大切》
古神道(古い神道ではなく“本来の”神道を意味)では、「祓いに始まり、祓いに終わる」、「神道は祓い」と言われるほど祓いが大切にされています。 祓いというと、すぐ思い浮かぶのは神社で受けるお祓いではないでしょうか。 祓いを日常に取り入れ、1日を清々しく始めませんか?「運は浄めて待て」 |
・京都/株式会社山川について
明治19年創業。現在、代表は山川正彦氏(5代目)。伝統的な技法と材料を守りつつ、神社仏閣用の麻製品を手がけて120年。つくられているものに、その仕事に携わった職人の名前が入ることはありません。
今日の技術に満足することなく、日々精進。手仕事による伝統工芸は一級品です。
京都府指定「京の神祇装束調度品 伝統工芸品」認定。
※明治維新まで皇室のあった京都では、各種の式典や行事が多く、また神社の神事も盛んであるため、それらの道具や衣装をつくる専門工芸が古くから発達してきました。神祇調度とはいわゆる神具と呼ばれるもので、三宝や神殿などの木製の道具類のほか、鏡、御簾、几帳、旗、幕、雅楽器などがあります。神祇装束は、宮中の装束や神主の衣服、各種の伝統的な式典や行事などに用いられる衣装とその付属品をさします。いずれも多品種少量生産で、手づくりが大部分を占めます。街ぐるみの分業パワーに加え、産地と消費地が一体になっている京都ならではの伝統工芸です。
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白木(木曽桧製)の棒に国産精麻がついています。 |
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木曽桧製の筒(台)に本体を収め立てて置くことができます。 |
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細部に職人の技が光ります。 |
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紙垂(しで)をつけたものございます。 |
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信頼と安心。京都府指定「京の神祇装束調度品 伝統工芸品」です。 |
《祓串〔大麻(おおぬさ)〕の起源》
天照大神の天石屋戸神話において奉斎された五百津真賢木(いほつまさかき)に由来するようです。 『古事記』(712年)に、「下枝(しづえ)に白丹寸手(しろにぎて)と青丹寸手(あおにぎて)を取り垂(し)でて此の種種(くさぐさ)の物は布刀玉命(ふとだまのみこと)布刀御幣(ふとみてぐら)と取り持ちて~」とあり、『古語拾遺』(807年)では麻から青和幣(あおにぎて)を、穀(かじ)から白和幣〔しろにぎて、木綿(ゆう)のこと〕を作ったとされています。 大麻は幣(ぬさ)の尊敬語で、このように幣はもともと神に奉献する御手座の意でしたが、神霊の依代に、さらに祓具ともされるようになりました。 |
《木曽桧について》
桧は広葉樹に比べて軟らかな材質をもっているため、縄文時代の石器では伐採できませんでしたが、軟らかくても伐ることができる鋭い金属の刃物をもつ弥生文化期の到来とともに、桧は材の優秀性が目につけられ、宮殿用材として盛んに伐採されるようになりました。最古の文献の1つである『日本書紀』の『素戔嗚尊(すさのおのみこと)の八岐大蛇』の条では、桧は「宮をつくるのに良い木だ」とされています。 建築物は大量に木材をつかいますが、近年国土の開発にともなう各地の発掘調査によると、そのうち朝廷とその出先、つまり官に関わりのある官庁、宮廷、神社、寺では桧が用いられています(建築材だけでなく箱もの・家具や、斎串など祭祀具にはほとんど桧が使われていた)。 木曽桧は、木曽川上流域(木曽谷)の森林地帯に産し、優良な建材・器具材として有名です。一般的に「木曽桧」といった場合、概ね150年以上の天然の桧を指します。特長として、年輪の幅が細かい、木目がまっすぐ、左記の理由で加工の際の狂いが少ない、かんなをかけると光沢のある表面になる、香りが優れている、耐久性が高いなど挙げられます。 20年に一度おこなわれる伊勢神宮の式年遷宮で江戸時代の中期以降、御用材として木曽桧が使われ、次回の式年遷宮(2033年)でも使われる予定になっています。 |
《祓串の使い方》
1.両手で祓串の棒の部分を持ちます。 2.(祓う対象となる人や物に向かって、自己祓いの場合は自身の肩の辺りを)唱詞を奏上しながら祓串を左・右・左の順で祓います。 3.祓串を元に戻します。 唱詞「祓(はら)へ給(たま)へ 清(きよ)め給(たま)へ 守(まも)り給(たま)へ 幸(さきは)へ給(たま)へ」 |
国産大麻(精麻)・祓串は、京都の伝統が息づく一級の祓具です。 ・祓串本体は、木曽桧製(白木)の棒に国産精麻をつけたものです。収納用の筒(台)がついており祓串を収め立てて置くことができます。お求め後、劣化等による精麻交換もお請けいたします(有償)。 ・高さ約30センチ(上記写真)と、高さ約75センチのものがございます。後者は徳島・大麻比古神社の社殿に奉納されているものと同じです(こちらはお作りしてお届けさせていただきます)。 ・国産極上質の精麻(大麻の茎の皮を乾燥させたもので、精麻を裂いてできた繊維をより集めると麻糸になります)を採用。木曽桧(樹齢150年以上)の木目の細かさ、美しさ、香りなども併せてご観賞ください。(職人の心と技が随所に現れています。それらも併せて感じていただければ幸いです) ・罪穢れや病気、災厄などを祓い清める祓具として、朝夕の神拝などに、自己祓いにお役立てください。 ・『たまきよら™』とはお客様(会員)が命名くださいました名前です。「たま」は魂、御霊、また地球、これらを祓い清める意味が込められミロクの世を予感させます。必要とされる方々に届いて、よい言霊とともに世の中が祓い清められますように切に願います ・『取扱説明書』をお付けします。古神道(伯家神道)の作法により潔斎してお送りさせていただきます。(火打ち石を使います。古墳時代にはすでに使われていたことが知られており、切り火は不浄を断ち邪をはらう日本古来の風習です) ・上の写真のような紙垂(しで)付きもございます。(紙垂の有無をお選びください) ・氏神神社等へご奉納しませんか? ・2022年6月、戸越八幡神社様(東京都)へ高さ約60センチの仕様にて納品させていただきました。 ・参考文献 『古語拾遺』斎部広成撰・西宮一民校注(岩波書店)、『和紙植物』有岡利幸(法政大学出版局)、『神道史大辞典』薗田稔、橋本政宣編(吉川弘文館)、特集 京都の職人技『美術手帖』2015年11月号(美術出版社)、『檜(ひのき)』有岡利幸著(法政大学出版局)、『檜 ヒノキ』(新建新聞社出版部)、『日本の建国と阿波忌部』林博章著など |